厚生労働省は、妊活中や妊娠中の女性に葉酸サプリの摂取を推奨しています。しかし、葉酸サプリにはたくさんの種類があり、どれを選べば安全なのかと迷ってしまう人も少なくないはず。また、いつ飲むのが効果的なのか、気になる人も多いでしょう。そこで今回は、葉酸サプリについて、無添加のほうが安全なのか、いつ飲むのが効果的なのかなどをご紹介します。
葉酸サプリで安全なのは「無添加」のもの?
葉酸サプリと一口に言っても、「無添加」や「天然成分由来」、「オーガニック」など、さまざまな売り文句があり、どれを選べばいいかわからないですよね。
「無添加=安全」というイメージを持つ人も少なくないと思いますが、それは食品やサプリメントに含まれる添加物が安全ではないというイメージがあるからでしょう。
しかし、葉酸サプリにおいては必ずしも、添加物が入っているから安全ではない、ということでもありません。
無添加であることを商品の売りにしていない葉酸サプリのなかには、葉酸以外に鉄分やカルシウムなどのミネラル類など、妊活中や妊娠中に必要な栄養素を添加物として配合しているものもあります。
そのため、添加物を含んでいる商品でも、摂取したほうがいい葉酸サプリもあります。
葉酸サプリで安全なのは「天然」のもの?
無添加と同様、「天然」という言葉に良いイメージを抱く人も多いかもしれません。「天然水」「天然うなぎ」など、天然をアピールポイントにしている製品も数多くあります。
しかし、葉酸サプリにおいて、原材料が天然由来であることはそこまで意味を持ちません。なぜなら厚生労働省が妊活中や妊娠中に摂取を推奨しているのは、合成葉酸だからです(※1)。
野菜や果物に含まれる「天然葉酸」は化学合成品である「合成葉酸」と比べ、体内への吸収率が低いという特徴があります。これが、厚生労働省が合成葉酸をすすめる理由です(※1)。
葉酸サプリを安全に摂るために避けたい添加物はある?
国内で製造・販売されている葉酸サプリは、添加物が含まれていようがいまいが、用法用量を守って服用していれば、基本的には安全とされています(※2)。
ただし、妊活中や妊娠中に限ったことではないものの、人工甘味料や香料、着色料などの添加物のなかには、摂りすぎると体に害を及ぼす可能性があるものもあります。不安な場合は成分表示を確認し、これらの添加物が少ないものを選びましょう。
自分で判断できないときは、服用する前に産婦人科の医師や助産師、管理栄養士などに相談すると安心です。
葉酸サプリが安全かを見極める方法は?
安全性に関しては、「GMP準拠工場」で作られているかどうかをひとつの目安にすることもできます。GMP準拠工場とは、厚生労働省が定めたサプリメントや医薬品を製造する際の安全性や品質についての基準を満たした工場のことです(※2)。
葉酸サプリのなかには、GMP準拠工場で製造していることをパッケージなどに記載しているものもあるので、無添加の商品ではなくても、これらの商品を選ぶと安心ですね。
葉酸サプリはいつ飲むのが安全で効果的?
妊活中や妊娠中に飲んだほうがいいとされる葉酸サプリですが、いつ飲むのが効果的なのでしょうか?
葉酸サプリの主成分である葉酸は、水溶性ビタミンに分類されています(※3)。水溶性ビタミンには水に溶けやすい性質があり、使われなかった分は、体内に蓄積されずに尿と一緒に排出されます。
つまり、葉酸サプリを一度にたくさん飲んでも、その全てが吸収されるとは限らないのです。
そのため葉酸サプリは、1日の適正量を数回に分けて摂取するのがおすすめです。摂取効率を考えれば、空腹時に1日3回、常温の水で飲むのがいいでしょう。
ただ、葉酸サプリに限らずサプリメント全般にいえることですが、空腹時に摂取すると消化に負担がかかる人もいます。
胃腸が弱い人やお腹が大きくなってきて内臓が圧迫されている妊娠中の人は、食後に摂取したほうが、食べ物を消化するための胃酸を上手に使え、サプリを消化しやすくなるため、安全でしょう。
葉酸サプリの安全性は無添加より正しい服用
インターネットで「葉酸サプリ」と検索すると、500万件以上のページがヒットします。葉酸サプリには多くの情報・商品があるので、安全で体に合った葉酸サプリを選びたいですよね。
そこで覚えておきたいのが、葉酸サプリの服用において安全を決めるのは「無添加」や「天然成分由来」であることよりも、服用する人自身が用法・用量を守ることであるということです。産婦人科医や助産師、管理栄養士に自分の体質などを踏まえて相談し、適切に飲むことをおすすめします。
また、関連記事でおすすめの葉酸サプリを紹介しているので、あわせて参考にしてみてくださいね。