ベビーカーは赤ちゃんとのお出かけに欠かせないアイテム。しかし、ベビーカーに乗せた途端に泣いたり、途中で降りたがったりする赤ちゃんもいますよね。また、昨日まではおとなしく乗っていたのに、突然ベビーカーを嫌がるようになったというケースも。今回は、赤ちゃんがベビーカーを嫌がる原因と対処法、ベビーカーの乗せ方のコツ、ベビーカー以外の移動手段をご紹介します。
赤ちゃんがベビーカーを嫌がる・泣くのはどんなとき?
赤ちゃんがベビーカーに乗るのを嫌がったり乗せた途端に泣いたりするのは、赤ちゃんにとって不快感や不安感が強いときに起こることがほとんどです。
特に初めてベビーカーに乗せるときは、乗り心地や見える景色などすべてが生まれて初めての体験なので、不安に感じて嫌がったり泣いたりするものです。
また、ベビーカーにある程度慣れて快適に乗っていたのに、突然嫌がったり泣いたりする赤ちゃんもいます。成長するにつれて、シートの座り心地が悪くなったり、ベビーカーから降りて歩きたくなったりするため、不快に感じて嫌がることが多いようです。
このように、赤ちゃんがベビーカーを嫌がる理由は月齢や環境、性格によって様々なので、そのときそのときで原因を探ることが大切です。次からは、赤ちゃんがベビーカーを嫌がる主な原因と対処法について、具体的にご説明します。
ベビーカーを嫌がる原因1:ママの顔が見えない
ベビーカーに乗っているときにママの顔が見えないことで不安を感じて、ぐずってしまう赤ちゃんもいます。定期的に赤ちゃんの顔を覗いたり、「ここにいるよ」と優しく声をかけたりしながらベビーカーを押しましょう。
シートの向きが変えられる両対面式のベビーカーなら、ママのほうに向かせるのも効果的。家族で出かけるときは、ベビーカーをパパやおじいちゃん・おばあちゃんに押してもらって、ママは赤ちゃんから見える位置を歩くようにするのもおすすめですよ。
ベビーカーを嫌がる原因2:シートの座り心地や角度が気に入らない
低月齢の赤ちゃんは、体に対してベビーカーのシートが大きすぎて落ち着かないことがあります。体の両わきに丸めたタオルや薄いブランケットを入れて、すき間を少なくしてあげるといいでしょう。窒息を避けるため、顔の近くには置かないようにしてくださいね。
赤ちゃんの成長にあわせてシートの角度も変えることもポイントです。おすわりができるようになったからといって、シートの背もたれを立て過ぎると赤ちゃんは疲れてしまいます。
眠そうなときはシートをフラットにしてあげましょう。安全ベルトの長さや位置も、こまめにチェックして調整してくださいね。地面からの振動や衝撃を和らげる効果のあるシートを使うのもおすすめです。
赤ちゃんがベビーカーを嫌がる原因3:寒すぎる・暑すぎる
ベビーカーに乗っている赤ちゃんは、想像以上に外の気温に影響されやすいもの。冬は足元や首周りが冷えやすくなり、夏場は路面の熱がシートから伝わって暑く感じることも。
ベビーカーに乗っているときに寒さや暑さを強く感じると、ぐずったり泣いたりしてしまいます。季節や気候にあわせて、ベビーカーの暑さ・寒さ対策グッズを用意するのもおすすめです。
また、寒い時期は、抱っこやおんぶからベビーカーに座らせたときにシートが冷たいと感じて、嫌がる赤ちゃんもいます。おくるみやブランケットですっぽり包んで抱っこし、そのままシートに下ろしてあげるといいでしょう。
赤ちゃんがベビーカーを嫌がる原因4:退屈してしまう
ベビーカーに乗せっぱなしにしていると、赤ちゃんは飽きてしまいます。移動が長くなるときは、こまめに話しかけたりおもちゃや絵本を持たせたりしましょう。
ずっとベビーカーに座っていると体も疲れてしまうので、休憩を兼ねて抱っこしてあげることも大切です。
赤ちゃんがベビーカーを嫌がるときの乗せ方のコツは?
ベビーカーを嫌がる原因を探って対処法を試してみても、どうしても嫌がる赤ちゃんもいます。そんな赤ちゃんには、まずはベビーカーを好きになってもらう訓練をしましょう。
たとえば、最初は10分だけベビーカーに乗せて近所をお散歩します。ポイントは、赤ちゃんの喜ぶ場所に行くことです。
乗り物が好きな赤ちゃんなら車や電車が見えるところまで、犬が好きな赤ちゃんならペットショップまで、花が好きな赤ちゃんなら公園や花壇があるところまで、といったように赤ちゃんが楽しいと思うことをしてあげましょう。
慣れてきたら、15分、20分と徐々に時間を延ばします。その間は、やさしく話しかけたり、歌を歌ってあげたり、ママも笑顔でいるようにしましょう。
これを続けていくことで、「ベビーカーは安全」「ベビーカーに乗ることは楽しい」「ベビーカーでお出かけするときはママも嬉しそう」と認識してくれるようになるはずですよ。
赤ちゃんがベビーカーに慣れて機嫌よく過ごすようになると、予定より目的地が遠くになったり外出時間が長くなったりすることもあるため、毎回お出かけグッズは準備していくようにしましょう。
ベビーカーを嫌がる・泣くとき、ほかの移動手段は?
あらゆる手を尽くしてもベビーカーを嫌がる場合は、ベビーカー以外での移動手段に切り替えるのも、ひとつの手です。
抱っこ紐
ママと密着できる抱っこやおんぶが好きでベビーカーを拒否しているときは、抱っこ紐で出かけましょう。しばらくは抱っこ紐で外出するようにして、様子をみながらベビーカーに戻していきます。
家を出るときは機嫌よくベビーカーに乗るのに、外出先で嫌がってしまう場合は、抱っこ紐をベビーカーに積んでおきましょう。泣いたりぐずったりしたときに、すぐに抱っこができますよ。
子供乗せ自転車
長距離移動をするときや、赤ちゃんが大きくなったときは、抱っこ紐だけでは限界があります。そんなときは、思い切って子供乗せ自転車での移動に切り替えるのもおすすめです。
子供乗せ自転車用のチャイルドシートには、前乗せタイプと後ろ乗せタイプがあります。赤ちゃんの体重・体格や自転車のタイプにもよりますが、前乗せは1~3歳頃、後ろ乗せは2歳~6歳頃まで乗車させることができます。子供の頭のサイズに合ったヘルメットを用意するのも忘れないでくださいね。
「1歳未満の赤ちゃんでチャイルドシートに乗せられないけど、ベビーカーを嫌がるから自転車を使いたい」というママもいるかもしれません。しかし、赤ちゃんを抱っこ紐で前抱きして自転車を運転するのは非常に危険です。
自治体によって規則は違いますが、たとえば東京都公安委員会規則では、前抱っこでの自転車の運転は認められていません。抱っこ紐を着用して自転車に乗れるのは、おんぶしている場合に限ります(※1)。
まずは、住んでいる地域の自治体の条例を確認してみましょう。条例で許可されていたとしても、安全を第一に決して無理して乗せないようにしてくださいね。
ベビーカーを嫌がる・泣くときは赤ちゃんに合ったお出かけ手段を
赤ちゃん連れでのお出かけは荷物が多いので、ベビーカーを嫌がるとママの負担が増えてしまいますよね。また、外出先で急に嫌がって泣いたりぐずったりしたときも焦ってしまうものです。
ベビーカーを嫌がるときは、赤ちゃんの様子をよく観察して原因を探ってみましょう。いくつかの対処法を試しても嫌がるときは、抱っこ紐に切り替えてみてくださいね。
赤ちゃんがベビーカーを嫌がると、このまま永遠に乗ってくれないのではという気持ちになるものですが、ふとしたきっかけに嫌がらずに乗るようになるものです。2~3歳になると歩くことを嫌がり、反対に積極的にベビーカーに乗りたがる子もいますよ。
ベビーカーを嫌がっている間のお出かけは大変ですが、パパに協力してもらったり、抱っこ紐や子供乗せ自転車といった移動手段をうまく使ったりして、親子で楽しくお出かけができるといいですね。