赤ちゃんは、ちょっとしたことですぐ便秘になってしまいます。それまでは快便だった赤ちゃんでも、離乳食が始まって食生活が変わると、便が硬くなったり、出なくなったりすることがあります。今回は、離乳食期の便秘の原因や解消におすすめの離乳食レシピをご紹介します。
離乳食期の赤ちゃんが便秘になりやすいのはなぜ?
離乳食をスタートする頃の赤ちゃんは、便を体内である程度ためてから出せるようになるので、それまでより排便回数が少なくなります。しかし、3日以上排便がないときや、排便をしていてもコロコロした便が出るときは便秘です。
この時期の赤ちゃんの便秘は、離乳食の開始によって食生活が大きく変化し、下記のようなことが起こることが原因だと考えられます。
母乳・ミルク不足
離乳食初期〜中期は、まだ母乳やミルクが栄養の中心です。離乳食初期では母乳もミルクも欲しがるだけ、中期では母乳は欲しがるだけ、ミルクの場合は1日3回程度が目安となります(※1)。
離乳食が順調に進んでいるからといって母乳やミルクの量を減らしてしまうと、栄養不足になるだけでなく水分が足りなくなってしまいます。
便秘の症状だけでなく、おしっこの量が少ない、授乳後も機嫌が悪い、といったときは母乳やミルクが不足している可能性が高いので、一度、離乳食とのバランスを見直しましょう。
離乳食を食べるときに白湯やお茶を与えると、水分不足が解消できますよ。
食べる量が増えた
2回食、3回食へと進み食べる量が増えると、うんちの量も増えてまとまり硬くなります。いままでの柔らかいうんちに比べて出にくくなるため、1日の便の回数が減ったり、毎日出なかったりして、便秘気味と感じることもあります。
食べる量が少ない
反対に食べる量が少なかったり、栄養バランスに偏りがあったりすると、食物繊維や水分が不足して便秘になってしまいます。野菜やいも類など食物繊維や水分量の多い食材を積極的に取り入れるようにしましょう。
母乳から粉ミルクに変えた
離乳食が進み、卒乳を意識するようになると、母乳から粉ミルクやフォローアップミルクに変えるママも多いですよね。しかし、粉ミルクは母乳に比べて消化が悪いので、粉ミルクを飲み慣れていなかった赤ちゃんは便秘になることも。できるだけ母乳に近い成分の粉ミルクを選びましょう。
運動不足
成長とともに必要な運動量が増えるので、それまで通りの生活では運動不足になることがあります。まだ歩けなくても、おもちゃで誘導しながらハイハイをたくさんさせたり、手足をパタパタさせたりすることで運動不足を解消しましょう。
離乳食期の便秘の解消法は?
離乳食期の赤ちゃんの便秘を解消するには、まずは原因を探りましょう。前述の、水分不足や運動不足が原因の場合は、離乳食メニューに汁物を足す、水分量の多い野菜を与える、運動をさせるといった方法を試して、しばらく様子をみてください。
また、バナナ、さつまいも、りんご、かぼちゃといった食物繊維を多く含む野菜や果物は、便秘予防や解消におすすめです。どれも、ペースト状にしたり、すりおろしたりと加工がしやすいので、メニューの幅も広がりますね。果物に含まれる果糖には便を排泄しやすくする効果がありますよ。
納豆も食物繊維が豊富です。初期のうちは、すりつぶしたものや、ひきわり納豆を湯通ししてから与えるようにしましょう。
赤ちゃんの便秘に効くおすすめ離乳食レシピは?
ここでは、前述の食材をはじめ、赤ちゃんの便秘予防・解消におすすめの食材を使った離乳食レシピをご紹介します。
バナナヨーグルト
つぶしたバナナをプレーンヨーグルトと混ぜるだけの簡単メニューです。バナナの代わりに、すりおろしたりんごや茹でたさつまいも、かぼちゃをペーストにしたものを混ぜてもいいですね。
プレーンヨーグルトは、牛乳アレルギーの心配がなければ、離乳食初期の後半から食べられます。月齢が進んだら、フルーツを少し大きめの角切りにしましょう。
コーンフレークのすりつぶし
砂糖がかかっていないプレーンなコーンフレークに、少量の牛乳や豆乳を合わせ、電子レンジで加熱してやわらかくします。粗熱をとった後、小さいすり鉢などですりつぶします。
離乳食中期以降におすすめのメニューで、月齢が進んだら、すりつぶさずにそのままあげてもOKですよ。1歳になるまでは、牛乳は必ず加熱するようにしましょう。
さつまいものヨーグルトボール
3cmの輪切りひとつ分のさつまいもの皮をむき、やわらかくゆでてつぶします。そこにプレーンヨーグルト大さじ1を加えて混ぜます。
十分混ざったら、赤ちゃんが手づかみしやすいサイズのボール状に丸めてできあがりです。直径1.5cmほどのボールが10個分くらいできますよ。
さつまいもをかぼちゃに変えたり、みじん切りにした野菜を少し加えたりとアレンジもできます。離乳食中期以降の手づかみ食べの練習にもおすすめですよ。
離乳食期の便秘は心配しすぎいないで
離乳食が進むと、一時的に便秘になる赤ちゃんは多いので、あまり心配しすぎる必要はありません。まずは原因を探って今回ご紹介した解消法を試してみましょう。
便秘の症状がひどい場合は、離乳食のメニューを変えても解消されないこともあります。その場合は、早めにかかりつけの小児科で相談してくださいね。
便秘が解消されると、赤ちゃんもごきげんに過ごすことができます。離乳食メニューを工夫したり運動をさせたりしながら、早く便秘が落ち着くといいですね。