水痘(すいとう)ワクチンの基本情報について、以下にまとめました。気になる項目がある方は目次のリンクから見てみてくださいね。
水痘ワクチン・基本情報まとめ
予防できる病気 | 水痘 |
定期接種/任意接種 | 定期接種 |
接種費用 | 無料 |
接種時期・回数 | 1歳〜3歳未満のうちに2回 |
同時接種可能な ワクチン |
小児用肺炎球菌、五種混合、MR、おたふくかぜ |
副反応 | ほとんどなし |
生/不活化ワクチン | 生ワクチン |
予防できる病気
水痘ワクチンを接種することによって、いわゆる水ぼうそうを予防することができます。
水痘は、発熱や、まばらで盛り上がった発疹が頭皮や全身にでてくるのが特徴で、表面が赤い発疹からはじまり、水ぶくれができてから5〜10日ほどでかさぶたになります(※1)。
重症化するとまれに小脳炎を合併し、免疫の弱い子どもがかかる場合は肺炎などに発展して命に関わることもあるため、注意が必要です。
水痘は集団保育などで同じ部屋にいるだけでも感染するほど感染力が強く、患者の90%以上は9歳以下です(※2)。
ワクチンを2回接種することで、かかるリスクを94%減らし、かかったとしても症状を抑えることが可能です。
定期/任意接種・費用
水痘ワクチンは、予防接種法に基づく「定期接種」に分類されています。
定期接種のワクチンは、接種費用を公費で負担しているため、無料で接種できます。
無料で受けられる期間内に接種を済ませましょう。
接種時期・回数
水痘ワクチンは合計で2回接種する必要があります。
接種スケジュール(全2回)
1回目 | 1歳になったら早めに |
2回目 | 1回目から6〜12ヶ月以上あける |
接種スケジュールは上記の通りです(※3)。
2回目の接種は、1回目から3ヶ月あければ接種することができますが、標準的には初回の接種から6〜12ヶ月あけることを推奨されています。
接種スケジュールを決める際は、かかりつけの医師と相談するようにしてくださいね。
「定期接種」として無料で接種できる期間は、1歳〜3歳未満の間です。その期間中に接種を終わらせるようにしましょう。
同時に接種できるワクチン一覧
水痘ワクチンは、1回目に関しては他のワクチンと同時に接種することができます。
1回目 | 小児用肺炎球菌ワクチン(4回目) |
五種混合ワクチン(4回目) | |
MRワクチン(1回目) | |
おたふくかぜワクチン(1回目) |
同時接種によって、病院に行く回数が減りスケジュール管理がしやすくなったり、接種し忘れを防ぐことができたりします。ぜひ活用しましょう。
副反応・注意点
副反応
健康な子どもに接種した場合、水痘ワクチンの副反応はほとんどないとされています(※2)。
病院から届けられた重篤な副反応の疑い例は、10万接種あたり1件と非常に少ないですが、もし接種後に気になる症状があらわれた場合は、念のため接種をした病院に連絡して相談しましょう。
注意点
ワクチン接種の際には、以下の点に注意してください(※2)。
- 接種日に、37.5℃以上の「明らかな発熱」がある場合、ワクチンを接種することはできません。
- これまでの予防接種で、接種後2日以内に発熱や全身性発疹などのアレルギーを疑う症状を認めた人、過去にけいれんの既往がある人は、接種前によくかかりつけ医に相談しましょう。
その他にわからないことがあれば、かかりつけ医に相談してください。
受け忘れたときは
予防接種を受け忘れてしまった場合でも、抗体を得るためにワクチンを接種することは必要です。
日本小児科学会は、3歳以上で、水痘にまだかかっていない子どもにワクチンの接種を推奨しています(※4)。
その場合も、通常のスケジュールと同じく3ヶ月以上の期間をあけて2回接種します。
詳しい接種時期については、かかりつけの病院でご確認ください。