ワクチンの副反応・接種の際に注意しておきたいことまとめ

監修医師 小児科 武井 智昭
武井 智昭 日本小児科学会専門医。2002年、慶応義塾大学医学部卒。神奈川県内の病院・クリニックで小児科医としての経験を積み、現在は神奈川県大和市の高座渋谷つばさクリニックに院長として勤務。内科・小児科・アレルギ... 監修記事一覧へ

赤ちゃんが接種するワクチンは安全なものですが、副反応があらわれることもあります。ワクチンの副反応や、接種する際に注意しておきたいことをまとめました。

主な副反応

副反応とは、ワクチンの投与によって、主目的である体の免疫作用以外に起こる反応のことをいいます。

様子をみていれば回復するような軽い副反応は、0~30%ほどの割合で起こります(※1)。

ワクチンを接種した際の副反応は、主に以下のようなものがあります(※1)。

【生ワクチン、不活化ワクチン共通の副反応例】
  • 発熱・発疹・吐き気・下痢・嘔吐など

  • 接種部位の赤み・腫れ・痛み・しこりなど

【生ワクチン特有の副反応例】
  • ワクチンで予防する病気の弱い症状

いずれも軽症で済む場合が多く、数日後には回復する場合がほとんどですが、ごく稀に以下の症状が出る場合があります。

これらの症状が出た場合には、すぐに医療機関で診察を受けてください。

【重い副反応の例】
  • アナフィラキシー(重いアレルギー反応)、急性脳炎、急性脳症、けいれん、急性散在性脳脊髄炎、ギランバレー症候群など

ワクチンによってあらわれる副反応が異なる場合があります。詳しくは、各ワクチンを接種する際に医療機関で確認しましょう。

また、複数回接種するワクチンで、1回目に副反応の症状が出た場合は、2回目以降も同様の症状が出る可能性があるため、事前にかかりつけの医師に相談してください(※2)。

上記で紹介した症状に限らず、ワクチン接種後の赤ちゃんの様子が普段と違う場合は、医師に相談するようにしましょう。

ワクチン接種前後に気をつけたいこと

接種前の注意点

以下に当てはまる赤ちゃんは、ワクチンを接種することができません(※2)。スケジュールの組み直しや今後の接種など、医師と相談しながら行ってください。

  • 発熱している(37.5℃以上)

  • 以前に、ワクチンの成分によってアナフィラキシーショックを起こしたことがある

  • 現在、急性の重い病気にかかっている

  • 免疫不全の疑いがある

また、持病があったり、過去にけいれん(熱性けいれんやてんかん)を起こしたことがあったりする場合は、接種を受ける際に注意が必要です。事前に必ず医師に相談してください。

接種後の注意点

予防接種後は、赤ちゃんの体調をいつも以上に気をつけて見てあげてください。気になる副反応が出た場合は、念のため相談しておくと安心です。

また、予防接種の当日は激しい運動はさせないようにしましょう(※3)。

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