子供が受ける予防接種のひとつに、日本脳炎ワクチンがあります。日本脳炎は、子供の生命を脅かす恐れがある危険な病気で、日本脳炎ワクチンを接種することは子供の健康を守るために大切なことです。今回は日本脳炎ワクチンの予防接種について、効果や副作用、間隔、費用などをご紹介します。
日本脳炎とは?
日本脳炎とは、日本脳炎ウイルスによって脳が炎症を起こす感染症です。主にコガタアカイエカという蚊を媒介して人に感染します。
国立感染症研究所によると、日本脳炎ウイルスに感染したとしても、必ず日本脳炎を発症するわけではなく、発症率は約100~1,000人に1人とされています(※1)。
しかし、発症すると、頭痛や嘔吐、数日続く高熱のほか、意識障害やけいれんなどの神経系の障害が残ることが多くあります。
厚生労働省によると、発症者のうち20〜40%が死亡し、生存者の45~70%に何らかの後遺症が残ります(※2)。
日本脳炎ワクチンの予防接種は必要?
日本脳炎の予防接種では、不活化ワクチンを使用します。不活化ワクチンとは、病原体である細菌やウイルスを殺して、免疫を作るのに必要な成分を取り出して作られたワクチンのことです。
厚生労働省によると、日本脳炎ワクチンの接種を受けることで、日本脳炎にかかるリスクは75~95%減らすことができます(※2)。
日本脳炎ワクチンの予防接種の間隔や回数は?
日本脳炎ワクチンの標準的な予防接種スケジュールは、第1期と第2期に分かれており、第1期に計3回、第2期に1回のワクチン接種を行います。
第1期予防接種
第1期予防接種の対象年齢は、生後6ヶ月以上90ヶ月(7歳半)未満です。
日本小児科学会が発表している標準的なスケジュールでは、1回目と2回目のワクチン接種は3歳のときに行い、1回目と2回目は6~28日(1~4週)の間隔をおきます。そして、1回目から約1年の間隔を空けて、3回目のワクチン接種を行います(※3)。
第2期予防接種
第2期予防接種の対象年齢は、9歳以上13歳未満です。
日本小児科学会が発表している標準的なスケジュールでは、9歳(小学校3~4年生)のときに、ワクチンを接種します(※3)。
日本脳炎ワクチンは、おたふくかぜワクチンやインフルエンザワクチンと同時接種することができます。子供の頃は、さまざまな予防接種を受けなければならなく何かと忙しい時期なので、同時接種を上手く活用すると通院回数も減らせて、ママやパパの負担を軽くできますよ。
日本脳炎ワクチンの予防接種の費用は?
日本脳炎ワクチンは定期接種の期間に受ければ、費用は無料です。定期接種の期間を過ぎてしまうと、予防接種の費用は自己負担になり、1回あたり5,000~8,000円ほどの費用がかかってしまうので注意してください。
ただし、2005年から日本脳炎ワクチンの接種の積極的勧奨を控えた影響で、1995年4月2日〜2007年4月1日の間に生まれた20歳未満の人は、特例措置により、不足した回数の接種を定期接種として受けることができます(※4)。
該当する可能性があるときは、お住まいの医療機関に一度問い合わせてみましょう。
日本脳炎ワクチンの予防接種は副作用がある?
日本脳炎ワクチンを接種すると、副作用が出ることがあります。厚生労働省によると、生後6ヶ月から90ヶ月(7歳半)未満の子供に、発熱や咳、鼻水、注射部位が赤くなる・腫れるといった副作用が起きることがありますが、その割合は極めて稀です。(※3)。
また、ごく稀に、けいれんや脳症などの重い副反応が現れることもあります。ワクチンの副作用について不安なことがあれば、きちんと医師に尋ねるようにしましょう。
日本脳炎ワクチンの予防接種はきちんと全部受けよう
子供はたくさんの予防接種を受けなければならないため、ママやパパもきちんと管理しておくことが難しく、定期の予防接種を受け忘れてしまうことがあるかもしれません。そんなときは自治体に問い合わせて、相談してみてください。
日本脳炎は日本での発症例(2015〜2016年では千葉県で乳児が罹患)があります。かかってしまうと、後遺症が残ったり、死に至ったりする恐ろしい病気です。日本脳炎を発症させないためにも、ワクチンの予防接種はきちんと全部受けておきましょう。