0歳の頃は離乳食が順調に進んでいたのに、1歳を過ぎてからあまり食べなくなって悩んでいるママやパパもいるのではないでしょうか。ご飯を食べない日が続くと栄養が足りているのか気になりますよね。
そこで今回は、1歳児がご飯を食べない理由とその対処法についてご説明します。
1歳児の1日の栄養摂取量は?
離乳食が順調に進んでいる場合は1歳で完了期に突入し、栄養素の大半を食事から摂るようになります。
厚生労働省によると、1〜2歳児が1日に必要とする推定エネルギー量は、男の子が950kcal、女の子が900kcalです(※1)。
また、1歳児の身長と体重の目安は下記の通りです(※2)。
1歳児の身長・体重の目安
□ 男の子:身長70.3~90.7cm/体重7.68~13.69kg
□ 女の子:身長68.3~89.4.cm/体重7.16~12.90kg
生まれたときの身長・体重にもよりますが、体重増加が成長曲線に沿っていない場合はカロリーが足りていない可能性があります。
食事の量や内容を見直したり、乳児健診や小児科で相談してみるといいでしょう。
1歳児のご飯は何をどれくらい食べさせる?
1歳〜1歳半頃は1日3回の離乳食が基本となり、母乳やミルクは離乳食の進行状況にあわせて与えます(※3)。離乳食をしっかり食べたあとでも母乳やミルクを欲しがれば、飲ませてもかまいません。
また、1歳児は3回のご飯だけでは必要な栄養を補いきれないこともあるので、1日1〜2回おやつも与えましょう(※3)。
1歳から1歳半頃の1回あたりの食事の目安量
1歳児は1回の食事で、おおよそ下記の量を摂ります。野菜やたんぱく質は、何種類かを組み合わせて目安量を満たせるといいですね。
● ごはん:80g(子ども用茶碗1杯程度)※軟飯の場合は90g
● 野菜・果物:40〜50g(にんじんなら1/4本程度、ほうれん草なら2〜3わ)
● たんぱく質:魚15〜20g、肉15〜20g、豆腐50〜55g、卵1/2〜2/3個、乳製品100gのいずれか
1回に食べる量には個人差があり食べムラがでてくる時期でもあるので、1日トータルで必要量を食べられればOKと、おおらかに構えて見守ってくださいね。
1歳児がご飯を食べない理由って?
離乳食を順調にステップアップしてきたのに1歳を過ぎて突然ご飯を食べなくなってしまったり、3回食が思うように進まなかったりすることは珍しくありません。
1歳児がご飯を食べない理由には、主に以下のようなことが考えられます。
中だるみに突入した
離乳食に慣れてくると、中だるみをすることもあります。ご飯に慣れを感じられるほど赤ちゃんが成長した証拠ともいえます。
これは一時的なものなので、子どもの機嫌がよく、体重が順調に増えていれば問題ありません。
食材のかたさや大きさが合っていない
1歳になっても噛む力は個人差が大きいものです。歯をしっかりと使って食べられるようになるのはまだ先なので、1歳頃のご飯は、歯ぐきで噛めるやわらかい肉団子程度のかたさが理想的です。
少しでも食材が大きかったり、かたかったりすると、食べるのを嫌がってべーっと出してしまうこともあります。
母乳やミルクでおなかがいっぱいになっている
ご飯よりも、まだまだ母乳やミルクが好きな子もいます。ご飯の前に飲ませるとそれだけでおなかがいっぱいになってしまって、ご飯が食べられなくなることもあります。
母乳やミルクを与えるのは、ご飯をしっかり与えた後にしてください。
興味がほかに向いている
直前まで遊んでいたおもちゃが近くにあったり、テレビがついていたりすると、子どもの気持ちがご飯に向かないこともあります。
ご飯の時間になったらおもちゃなどは片付け、手を洗ったりスタイをつけたりして、気持ちの切り替えを促しましょう。親子でいただきますのあいさつをするのもいいですね。
1歳児がご飯を食べないときの対策は?
大人でも食欲がわかない日があるものなので、3回食に慣れ始めたばかりの1歳児ならなおさらのことです。
1歳児がご飯を食べないときがあっても焦らず、食事タイムが楽しくなるような対策を試してみてくださいね。
食器を変えてみる
ご飯に慣れを感じている場合もあるので、雰囲気を変えると効果があるケースも。
いつもと違う食器に盛りつけてみたり、お弁当箱に盛りつけてピクニックごっこをしてみたりするのもおすすめです。
食材の形を変えてみる
1歳にもなると指先が器用になってくるので、つかみ食べができるようになってきます。自分で食べたい気持ちが満たされると、食欲がさらに増すこともありますよ。
食パンや野菜スティックなど、つかみ食べしやすいメニューを用意するのもおすすめです。抜き型で、食材をかわいい形に抜いてみてもいいですね。
1歳児がご飯を食べないときにおすすめのトッピングは?
1歳児がご飯を食べないときは、食べ慣れたメニューに風味の豊かな食材をプラスして食欲をアップさせるのがおすすめです。
1歳はいろいろな風味や食感に慣れていく頃なので、さまざまなアレンジを試してみましょう。ここでは、1歳児のご飯に使えて栄養も満点のおすすめ食材をご紹介します。
ごまとえびはアレルギーを引き起こしやすい食材なので、初めて食べさせるときは少量から注意して与えるようにしてくださいね(※4)。
ごま
香ばしい香りが特徴です。おにぎりに混ぜるだけでも、ぐっと風味がよくなります。
かつお節
薄い味付けでも、かつを節を仕上げにまぶすだけで味にコクが増します。煮物や和え物など、野菜のおかずにおすすめです。
青のり
磯の香りは、それだけで食欲をアップさせます。粉ふきいもや卵焼きなど、幅広いおかずに使えます。
桜えび
口当たりがよくないので、離乳食に使うときはしっかりと戻してから使ってください。汁物や煮物に向いています。
きな粉
マカロニやご飯で作ったお団子などによくあいます。食べたときにむせないように、まぶしすぎには気をつけましょう。
1歳児がご飯を食べないときは楽しさを演出しよう
子どもがご飯を食べる量が多少減っていても、ご機嫌で体重が増えていれば特に問題はありません。ご飯タイムが楽しくなる演出をしたり、調理法を変えたりしながら温かく見守ってあげましょう。
食べない日があまりにも続いたり、偏食が激しかったりする場合は、かかりつけの小児科や地域の保健センターなどで相談してみてくださいね。