離乳食を食べない!食べてくれない7つの原因と6つの対策とは?

監修医師 小児科 武井 智昭
武井 智昭 日本小児科学会専門医。2002年、慶応義塾大学医学部卒。神奈川県内の病院・クリニックで小児科医としての経験を積み、現在は神奈川県大和市の高座渋谷つばさクリニックに院長として勤務。内科・小児科・アレルギ... 監修記事一覧へ

離乳食をはじめる生後5,6ヶ月頃から、赤ちゃんの成長とともに離乳食は変化していきます。乳離れせず、離乳食を全然食べてくれない赤ちゃんや、生後7~8ヶ月頃はもぐもぐ食べてくれたのに、生後9ヶ月~1歳くらいになったら急に離乳食を食べなくなる赤ちゃんもいます。今回は、赤ちゃんが離乳食を食べない7つの原因と6つの対策をご紹介します。

赤ちゃんが離乳食を食べない原因は?

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昨日までぱくぱく食べてくれていたのに、なぜか突然離乳食を食べなくなった、と困るママもいます。主な原因は次の通りです。

1. 乳離れしておらず、食べ物に興味がない

特に生後5~6ヶ月頃はまだ乳離れができておらず、母乳やミルクが好きな赤ちゃんもいます。

2. 離乳食が月齢に合っていない

新しい食材で味が苦手、固さに慣れていないなど、食材や調理方法を少し変えただけでも、赤ちゃんが離乳食を食べてくれないこともあります。

3. 同じ離乳食で飽きてしまった

食材や固さなど、同じものが続いてしまうと飽きてしまって、離乳食を食べなくなる場合があります。

4. 食器が合っていない、食器に飽きてしまった(生後9・10・11ヶ月以降)

生後9~10ヶ月頃から手づかみ食べを始めますが、早い子だと生後11ヶ月頃からスプーンやフォークの練習を始めます。

赤ちゃんが離乳食を食べないのは、もしかしたら、スプーンが嫌でまだまだ自分で手づかみ食べをしたい、という意思表示なのかもしれません。同じ食器をずっと使い続けると、飽きてしまう赤ちゃんもいますよ。

5. お腹が空いていない、遊びたい

赤ちゃんは生活リズムが大人ほど整っておらず、毎日決まった時間に食べられるわけではありません。遊び疲れの程度や前回の食べた量によっても、お腹が空く時間が異なります。お腹が空いたら自然と食べたくなりますよ。

また、楽しい遊びをしているときに、遊びを中断させられるのも嫌がります。ママとしては毎日同じ時間に離乳食を食べてほしいものですが、あまりかちっと時間を決めず、少し気長に待ってあげてみてください。

6. 椅子に座り慣れていない

離乳食初期の赤ちゃんは、今まで抱っこで母乳やミルクを飲んでいたのに、突然椅子に座って離乳食を食べることに抵抗がある場合もあります。最初は抱っこをしながら離乳食を食べさせてあげると、食べてくれるようになるかもしれませんよ。

7.下痢をしている、鼻が詰まっている

下痢だけでなく、熱が出ていたり、鼻づまりで呼吸がしにくかったりすると、離乳食をしっかり食べてくれないこともよくあります。赤ちゃんの体調が万全でないときは、無理をして離乳食をあげる必要はありません。

赤ちゃんが離乳食を食べないときの対策は?

特に、生後8・9・10ヶ月頃は離乳食にも慣れてきて離乳食を食べないことも増えてくるかもしれませんが、赤ちゃんの個性によって原因は様々です。

たとえば、「新しい食材を好まず、好きなものばかり食べたい」という赤ちゃんもいれば、「同じものはすぐに飽きてしまうので、新しい食材を食べたい」という赤ちゃんもいます。色々試しながら、原因を見つけて、対応していけるといいですね。

それでは、赤ちゃんが離乳食を食べてくれないときに試したい6つの対策をご紹介します。

1. 定番離乳食をつくる

離乳食 赤ちゃん

栄養を考えると、色々なものを食べてほしいと思って、毎日離乳食を工夫したくなりますよね。ただ、赤ちゃんが離乳食に慣れて、おいしいと感じてくれるまでは、赤ちゃんが好きな定番品をつくることが大切です。

それをベースに少しずつ変えていったり、量を増やしていったりすると、自然に慣れていってくれますよ。まずは赤ちゃんの好きなレシピを探すことからはじめ、そのレシピを増量していくのがおすすめです。

2. 離乳食を一段階戻す

赤ちゃん 離乳食 手づかみ食べ

もぐもぐと食べてくれるのが嬉しくて、離乳食を早く進め過ぎてしまうと、赤ちゃんは離乳食を食べなくなることがあります。食べ慣れていない離乳食がどんどん出されると、不安を感じるのかもしれません。

そんなときは、離乳食中期なら初期へ、後期なら中期へと一段階前に戻し、食べ慣れた食事にしてみましょう。食べ慣れているものなので、赤ちゃんは安心して食事をとることができます。

3. 食器をかえる

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いつも同じ材質のスプーン、フォーク、食器だと、赤ちゃんが食器の感覚に飽きてしまうことがあります。お気に入りを1セットつくりながら、違う種類の食器を1~2個揃えておくのがおすすめです。

また、赤ちゃんはやわらかい材質のものに安心する傾向があり、ステンレスなど金属製の食器は、口当たりが硬く、食べ物の熱さや冷たさが伝わりやすいので、嫌がる傾向にあります。

口元に持っていったスプーンを手で払う仕草があるときは、スプーンの大きさや材質が赤ちゃんの好みに合っていないかもしれません。

赤ちゃんの好みの食感や口の大きさも変化するので、木や樹脂、ステンレスなどの材質、大きさや柄の長さ、厚さなど、赤ちゃんが好みのものを見つけられるようにしてあげましょう。

4. 新しい食材をプラスする

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メニューがマンネリ化してしまうと、赤ちゃんの食欲は落ちてしまいがちです。

そんなときは思いきって、初めての食材を使う、または日頃使わない市販のレトルトのベビーフードを利用するのも良い方法です。いつものご飯とは違う味を知ることができるので、食事への興味が促されますよ。出汁の取り方などを変え、風味に変化をつけてみるのも一つの手です。

ただし初めての食材を試すときは、アレルギー対策として、まずは一口だけ食べさせてあげるようにしましょう。万が一アレルギーが出たときのことを考えると、病院に行きやすい平日の午前中に試すのがおすすめです。

5. 家族一緒に食卓を囲む

離乳食 日本人 赤ちゃん 食卓

赤ちゃんは、ママやパパが食事をしている姿をみて、食べ物に興味を示します。まだ完全に乳離れしておらず、食べ物に興味のない赤ちゃんには、ママとパパが食事しているテーブルに一緒に座らせてあげましょう。

ママとパパが楽しく食事をしている姿を見せてあげると、離乳食への興味が増してくれるかもしれません。

また、外食でも離乳食メニューが用意されているお店があるので、食事の雰囲気を変えて楽しませてみるのも1つの方法ですよ。

6. 調理の様子を見せてあげる

料理 離乳食 調理

赤ちゃんの前で、裏ごしやすりつぶしなど、離乳食を調理する様子を見せてあげるのも、離乳食を食べないときに有効な方法の一つです。いい匂いを感じたり、ママの料理姿を見たりして、食べ物への関心が増すことがあります。

調理し終わったら、ママも離乳食をひと口食べて、美味しいものだと見せてあげましょう。赤ちゃんもママの表情やしぐさに安心して、きっと離乳食を食べてくれますよ。

赤ちゃんが離乳食を食べないときも、焦らず対応しましょう

離乳食を食べてくれない日が続くと、「栄養は足りているのかな?」「美味しくないのかな?」など、ママもパパも心配は募るもの。けれど、ママやパパが焦ったりストレスを溜めたりすると、赤ちゃんは食べることそのものを楽しめなくなってしまうかもしれません。

時には保健師や小児科医に相談をしながら、ママやパパが楽しんで食事を作ることができるといいですね。

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