経産婦の胎動はいつから?二人目は初産のときより早く感じるの?

監修専門家 助産師 佐藤 裕子
佐藤 裕子 日本赤十字社助産師学校卒業後、大学病院総合周産期母子医療センターにて9年勤務。現在は神奈川県横浜市の助産院マタニティハウスSATOにて勤務しております。妊娠から出産、産後までトータルサポートのできる助... 監修記事一覧へ

二人目を授かると、一度は妊娠・出産の経験があるとしても、「一人目のときと何か違いがあるのかな…」と様々な疑問が出てくるのではないでしょうか。胎動を感じる時期もそのひとつ。一度経験があるからこそ、胎動が初産のときに比べて早かったり遅かったりすると気になるものです。そこで今回は、経産婦は胎動を早く感じるのかや、胎動以外の初産との違いについてご説明します。

経産婦と初産婦には違いが出るの?

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経産婦と初産婦とでは、妊娠・出産の過程で様々な違いが出てきます。その理由として「出産を経て体が変化していること」と「妊娠・出産の経験があること」の2つが関係しています。

まず、経産婦の場合、一人目の妊娠・出産を通じて、赤ちゃんを生みやすい体に変化していることが多くあります。たとえば、一人目を経腟分娩(自然分娩)で産んだ場合、赤ちゃんが通り抜けたことで産道の周りが柔らかくなっており、子宮口は開きやすく、会陰が伸びやすくなっています。

また、妊娠・出産で起こる出来事をひととおり経験しているので、何かあったときに「これはアレだな」といち早く気づけることが多く、初産婦より経産婦の方が気持ちに余裕があるかもしれません。

この2つの理由によって、経産婦と初産婦とのあいだには違いが生まれるというわけです。

経産婦の胎動はいつから?二人目は早いの?

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経産婦は初産婦よりも早く胎動を感じやすいといわれます。一般的に初産婦が胎動を感じるのは妊娠18~22週頃からですが、経産婦はそれより2~3週ほど早く感じ始めることが多いようです(※1)。

お腹のなかの赤ちゃんは、妊娠8週くらいには手足が作られ、動かし始めています。だんだんと体が成長し、ママの子宮壁にぶつかったときの振動が大きくなると、胎動としてママに伝わります。これは、初産婦でも経産婦でも同じです。

それでは初産婦と経産婦で何が違うのかというと、ママの胎動の感じ方です。

初産婦の場合は、胎動があっても「お腹がむずむず、ゴロゴロするな」と感じるだけで、胎動かどうかわからないこともあります。一方で経産婦は、赤ちゃんがぶつかったときの感覚がなんとなくわかっているので、「これは胎動だな」と早く気付けるというわけです。お腹の赤ちゃんの存在をいち早く実感できるのはうれしいですね。

ただし、これはあくまでも一般的な話であって、赤ちゃんの動き方やママの感じ方には個人差があります。「初産のときよりも胎動を早く感じない」という妊婦さんも、焦る必要はありませんよ。

経産婦と初産婦に胎動以外の違いはある?

胎動を感じる時期は、経産婦と初産婦で少し違いが見られますが、それ以外にはどんな違いがあるのでしょうか。よく耳にする噂が本当なのかも見ていきましょう。

経産婦のほうがつわりが軽い?

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「二人目のほうがつわりが軽くなった」という噂を聞いたことがあるかもしれません。しかし、つわりは個人差が大きく、出産の回数で早い・遅い、重い・軽いなどの違いが起きるわけではありません。

「一人目は吐きづわりだったのに、二人目は食べづわりだった」「一人目と二人目でどちらも食べることができないほどつらかった」など、人によってつわりの症状や程度はその都度異なります。

二人目だからつわりが軽くなるわけではないので、経産婦でも心の準備はしておいて、「なければラッキー」くらいに考えておきましょう。

経産婦は出産が楽になるの?

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出産を経験していると子宮口や産道が広がりやすいので、出産時間が短く済む傾向にあります。一般的に、初産婦では平均12~15時間かかるのに対して、経産婦は5~8時間ほどです(※1)。

また、一度自然分娩を経験していると会陰が伸びやすいため、次の出産では会陰裂傷が起こりにくくなります(※1)。

このように、陣痛が来てから生まれるまでの時間が短くなりやすく、会陰裂傷の痛みも少ないので、「二人目は楽になった」と表現する人が多いようです。

ただし、分娩にかかる時間は、胎児の大きさや妊娠中の健康状態・体重などにも左右されるものなので、「二人目の方がお産が長かった」というママがいるのも事実です。楽観視しすぎず、はじめての出産のときと同じ気持ちで臨んでくださいね。

経産婦は出産予定日より早く生まれる?

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前述のとおり、経産婦の方が初産婦よりもスムーズに出産できるといわれていますが、だからといって「出産予定日よりも早く生まれる」というわけではありません。

「初産のときは予定日前に出産したのに、二人目は予定日を超えた」という人もいます。赤ちゃんが生まれるタイミングが早くなるか遅くなるかは人によって違うものなので、なかなか陣痛が来なくても心配しすぎないでくださいね。

経産婦は陣痛が痛くない?

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子宮口や産道が開きやすいなら陣痛の痛みも軽くなりそうな気がしますね。しかし、痛みそのものに違いはありません。初産婦も経産婦も陣痛は痛いものです。初産と比べて陣痛が痛くなかったという人もいれば、より痛くなったという人もいます。

また、気持ちの面でも個人差があります。「一度陣痛を経験しているから、二度目は我慢できる」という人もいれば、「一度あの痛みを経験しているからこそ、二人目の出産がこわい」と感じる人も。いずれにしても、リラックスしてお産に臨めるといいですね。

なお、経産婦は初産婦よりも「後陣痛」が痛くなることがよくあります。

後陣痛は、妊娠で大きくなった子宮が元に戻る過程で起こる痛みです。2回目以降の出産では子宮が大きくなりやすく、妊娠・出産を繰り返していることで子宮が疲れやすいので、子宮が元に戻るためにより強い収縮が必要となるためです(※1)。

一般的に、後陣痛は分娩後2~3日で治まりますが、1週間ほど続く人もいます。痛みがつらいときは、入院中に医師や助産師に相談してくださいね。

経産婦とはいえ妊娠・出産は個人差が大きい

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二人目の妊娠だと、「早く胎動に気付けるかも?」とワクワクしているかもしれません。経産婦とはいえ、必ずしも胎動の自覚が早いとは限りませんが、上の子と一緒にお腹に手を当てて、お腹の赤ちゃんの様子を感じられるといいですね。

何人目の妊娠・出産であっても、それがママにとって大仕事であることには変わりなく、経過も人それぞれです。何人目であっても素敵な出産ができるように、健康的なマタニティライフを過ごしてくださいね。

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