早産のリスクは週数で違う?妊娠28〜29週頃での出産リスクは?

記事監修 産婦人科医 浅川 恭行
浅川 恭行 1993年東邦大学医学部卒業。2001年同大学院医学研究科卒業後、東邦大学医学部助手、東邦大学医療センター大橋病院講師を経て、2010年より医療法人晧慈会浅川産婦人科へ。東邦大学医療センター大橋病院客... 続きを読む

妊娠中は、赤ちゃんが元気でいてくれるのかと不安になることもあります。特に、妊娠37週以降の正期産を待たずに、早産になってしまった場合、生まれてくる赤ちゃんの健康が心配に。早産は、赤ちゃんにも母体にも何かしらのリスクが発生する可能性があります。今回は早産の原因や週数別のリスクなどについてご紹介します。

早産の原因は?起きる確率はどれくらい?

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妊娠22週未満での出産を「流産」、妊娠22週~37週未満の出産を「早産」と呼びます。日本産婦人科学会によると、日本の全出産のうち5~6%が早産です(※1)。

早産の原因はさまざまで、明確な原因がない場合も少なくありませんが、絨毛膜羊膜炎や細菌性腟症などの感染症や妊娠高血圧症候群といった疾患、長時間労働や喫煙などの生活習慣が早産の可能性を高めるとされています。

また、双子や三つ子などの多胎妊娠の場合も早産になりやすい傾向にあります。

早産のリスクは週数で違う?妊娠28週未満の出産は?

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赤ちゃんはママのお腹の中で成長しており、お腹の外で生きていくための体作りを約10ヶ月かけて行います。もし早産で生まれると、お腹の中で成長するための時間が短くなってしまい、何らかの病気や発達障害が現れるリスクが生じます。

生まれる時期が早ければ早いほどリスクは高まり、妊娠週数別で早産になったときに起こりうる症状は以下の通りです。

妊娠22週~28週未満での早産

胎児の目の形成は妊娠3週頃から始まり、妊娠36週頃に完成します。

もし28週未満で生まれた場合、網膜の発達がまだ完了していないために、網膜剥離や失明の危険性がある「未熟児網膜症」の発症率がかなり高くなります。

また、脳の成長も途中なので、脳性麻痺が起きる可能性もあります。

妊娠28週~36週未満での早産

妊娠34週未満で赤ちゃんが生まれると、肺がまだ発達しきっておらず自分の力で呼吸できないため、人工呼吸器を使って対処することがあります。

34週を過ぎるとほとんどの臓器が完成するので、正期産の赤ちゃんに近い状態になります。しかし、妊娠34週以降の早産でも、呼吸障害など長期に障害を残すことがあるので注意が必要です(※3)。

早産の低体重による赤ちゃんのリスクは?

注意

早産で生まれると、出生体重が2,500g未満の「低出生体重児」になる傾向にあります。そして、生まれたときの体重は赤ちゃんの健康リスクに影響を与えます。

例えば、早産児でも生まれたときの体重が2,000g以上になっていれば、赤ちゃんの体の機能で問題が起きることはあまりありません。しかし、体重が2,000g未満であれば、体温保持機能が低く保育器に入らないといけなかったり、ミルクを飲む力が弱く、ぶどう糖液や食塩水の点滴注射をしないといけなかったりすることがあります。

また、妊娠28週未満で生まれたときの体重が1,000g未満だった場合は、脳性麻痺や精神発達遅滞になるリスクが高く、定期的に検診を受けて経過を見ていくのが一般的です。

早産児のリスクは?NICUに入るの?

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早産で生まれた赤ちゃんは、生きるのに必要な器官がまだ十分に成熟していないことがあるため、基本的に新生児集中治療室(NICU)での管理が必要になります。

そのため早産は、NICUなどの設備が整った医療機関で行う必要があり、かかりつけの産院などでは対応できないこともあります。切迫早産のサインが出ると、場合によっては設備が整った医療機関を紹介されることがあります。

 

早産になるリスクを減らす方法は?

リスク

早産になるリスクは、日頃のちょっとした心がけで減らすことができます。具体的には以下の通りで、どれも妊娠しているしていないに関わらず健康な体作りに役立ちます。

適度に運動する

適度に運動すると、ストレス解消や血行促進といった効果が期待できます。妊娠中はお腹も大きくなり、動きづらくなるので、無理なくできる運動を時間があるときに少しずつやるのがポイントです。

ただし、切迫早産と診断されている人は安静にする必要があるので、医師にどれだけ動いても良いかを確認しましょう。

塩分の摂りすぎに注意する

塩分を摂りすぎると、早産の原因にもなる妊娠高血圧症候群になってしまう恐れがあります。塩分は気をつけないと、ついつい摂りすぎてしまうので、意識的に減らす工夫をしていきましょう。

冷えに注意する

体が冷えると、血液の流れが悪くなってしまいます。すると、胎児に十分な栄養が届かず、早産になる恐れがあります。

ぬるめのお湯に浸かったり、エアコンに注意したりして冷え対策を行っていきましょう。

早産のリスク対策はまずは知ることから

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早産のことを考えると、不安な気持ちになるかと思いますが、まずは早産のリスクを知って、どう対処していったらいいのかを医師と考えるところから始めてみるといいかもしれません。

リスクを知っていれば、心の準備も少しずつできてきます。そして、早産の予防法を行うことの大切さもより分かってくるかと思います。できることからコツコツ始めて、出産の準備をしていきたいですね。

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