子宮頚管無力症とは?原因と症状は?手術で治療できる?

流産や早産を引き起こす原因の1つに「子宮頚管無力症」という疾患があります。流産が続いて調べてみたら、子宮頚管無力症であることがわかったという経験がある人も少なくありません。早期発見して対処すれば、切迫早産の状態を維持して無事出産まで至ることができる可能性も高まります。今回は子宮頚管無力症の原因や症状、手術で治療できるのかなどをご説明します。

そもそも子宮頚管って何?役割は?

子宮頸管

子宮頚管とは、子宮の下部にあり、子宮腔と膣をつなぐ部分です。お産のときに赤ちゃんの通り道になります。管状になっていて、子宮腔につながるほうを内子宮口、膣につながるほうを外子宮口といいます。「子宮頸管」という漢字で表現されることもあります。

妊娠中の子宮頚管はしっかり閉じてお腹の赤ちゃんを支えいます。そして、妊娠後期に入る頃から内子宮口や外子宮口が少しずつやわらかくなり始め、赤ちゃんが下に降りてきた圧力で徐々に子宮頚管自体が短くなっていくものです。

子宮頚管無力症とは?どんな症状が出るの?

風景 水 落ちる

子宮頚管無力症とは、本来は開かないはずの子宮口が、妊娠中期以降に陣痛でもないのに開き始めて妊娠が維持できなくなる疾患です。子宮頸管が短くなり、子宮口は大きく開き、羊水腔が出てきてしまうなどの症状が現れ、流産や早産を引き起こします。

発症率は全妊娠の約0.05〜1%と高くはありませんが、この状態になっていると流産・早産の確率が高くなります(※1)。なかなか妊娠できない人は、子宮頚管無力症のせいで習慣流産になっている場合もあります。

子宮頚管無力症の原因は?

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子宮頚管無力症の原因は、はっきりしたことがわかっていません。子宮頚管が元々短い、子宮に奇形があるなど、体質的に子宮頚管の強度が低いことが関係していると考えられます。

体質以外の原因では、子宮頸部円錐切除術や子宮内容除去時の無理な処置などを受けたことがあると、子宮頚管無力症の発症率が高まるといわれます。また、出産の経験がある人の場合、子宮頚管に裂傷を起こすのもリスクのひとつです。

妊娠中に一度でも子宮頚管無力症を経験した人は、次の妊娠でも起こりやすいといわれているので、早めの対処が必要です。

子宮頚管無力症の兆候はあるの?

妊婦 おなか 苦しい

子宮頚管無力症には自覚症状がないので、目立った兆候はありません。そのため、妊婦健診で行なわれる経膣超音波検査でチェックします。

子宮頚管無力症の可能性がある場合、妊娠15~20週頃の妊婦健診を受けると内子宮口や子宮頚管が開いているのが確認できます。疑いがあるときは、子宮頚管が短くなったり開いたりしていないかをこまめにチェックして、対処をしていくことになります。

子宮頚管無力症の治療法は?手術で治せる?

病院 手術

子宮頚管無力症が疑われるときは、経過観察をしながら、場合によっては手術が必要になります。手術が必要と判断されたら、子宮頸管を糸やテープで縛って閉じる「頸管縫縮術」が行われます。その方法には。内子宮口側で閉じる「シロッカー法」と、外子宮口側で閉じる「マクドナルド法」があります。

「シロッカー法」は、膣壁を切開した上で内子宮口に近い筋層に直接糸をかけて縛るのに対し、「マクドナルド法」は、切開せずに子宮頚部を巾着のように縫合します。マクドナルド手術の方が比較的簡単な手術で時間もかからないため多く行われているようですが、どちらの方法を選択するかは、子宮頚管の状態をみて医師が判断します。

過去の妊娠で子宮頚管無力症と診断された経験がある人は、妊娠12週を過ぎてから早い段階で予防的に手術が行われることがあります。そして、赤ちゃんの発育が順調で出産予定日が近づいたら抜糸をして、出産を促すことになります。

手術が行われない場合でも、状態によっては切迫早産と診断され、管理入院をする可能性があります。点滴を打って安静にするなどして在胎期間をできるだけ伸ばす対処が取られます。入院しない場合も自宅で安静に過ごす必要があるので、仕事を休まなければいけなくなるかもしれません。

子宮頚管無力症は予防できるの?

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子宮頚管無力症は体質的なものや過去の手術による影響なので、予防するのは困難です。ただ、子宮頚管無力症の疑いがあれば、早い段階で予防措置を行って妊娠を継続することはできます。

1人目で子宮頚管無力症と診断された人は、2人目の妊娠を迷ってしまうかもしれませんが、予防的手術で子宮頚管無力症を克服して元気な赤ちゃんを出産することはできますよ。一人で悩まず、医師や旦那さんとも話をしながら、今後の家族計画を立ててくださいね。

子宮頚管無力症は妊婦健診で早期発見・早期対処を

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子宮頚管無力症の発症率は高くありませんが、誰にでも起きる可能性があります。もし子宮頚管無力症と診断されても必要以上に不安にならないでください。妊娠中は妊婦健診を受けて、子宮頚管の状態をしっかりと観察・管理していけば、切迫流産や切迫早産を防いで妊娠を継続することはできます。

ただ、安静にしなければならない期間が長期に渡ることが多いので、その間の家事や仕事、育児などをどうするかは事前に旦那さんや家族と話し合っておきましょう。いつ入院しても大丈夫なように、日々の暮らしの疑問などを解消しておくと安心です。

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