臨月が近づいてくると、出産に向けて本格的な心の準備を始めますよね。自然分娩や経腟分娩を選んだ人は、出産や陣痛の痛みがどんなものなのか、想像するだけで不安に感じるのではないでしょうか。今回は、「こそだてハック」の読者アンケート(※)をもとに、出産・陣痛の痛みの例えや体験談をまとめました。
出産・陣痛の痛みとは?
「出産の痛み」と一口に言っても、その痛みにはいくつか種類があります。大きく分けて、陣痛の痛みと、分娩時の痛みの2つ。
陣痛の痛みとは、子宮が収縮をしているときの痛みです。はじめは微弱で不規則ですが、少しずつ強く規則的になります。陣痛から出産に至るまでの時間には個人差があり、数時間で出産する人もいれば、10時間以上かかる人も。
分娩時の痛みは、赤ちゃんが骨盤を通るときの腰まわりの痛みと、子宮収縮する子宮の痛み、産まれるときの膣の痛みが一度に来るのが特徴です。
この一連の流れで生じる痛みはママだけが体験するもので、様々な例え話があります。
出産・陣痛の痛みを例えると?
出産や陣痛の痛みは個人差があり、例え話もそれぞれ個性がありますが、どれを聞いてもだいたいのママが共感するといいます。特に有名な出産時の痛みの例えは、「スイカを鼻から出すような痛み」ではないでしょうか?
陣痛時と出産時の痛みを例えるときに、共感されることが多い表現をまとめました。
陣痛の痛みの例え
● 腰をハンマーで砕かれるような痛み
● お腹や腰の上にダンプカーが走っているような痛み
● 皮膚を切り裂かれるようなグリグリとした痛み
● ひどい生理痛のような痛み
出産の痛みの例え
● 鼻からスイカが出てくるような痛み
● 肛門からボーリングの球を無理矢理ひねり出すような痛み
● 1ヶ月くらい溜まったお通じを一気に出すような痛み
アンケートでも、上記の例えのような痛みを感じたという声が多く聞かれました。
ママたちの出産・陣痛の体験談!
出産・陣痛の痛みは、実際に体験した人にしか分からないものですが、これから出産を控えている人は、心構えの一つとしてどんなものか知っておきたいですよね。ここでは、読者アンケートによる出産・陣痛の体験談をまとめました。
陣痛の時間が長いの?
一般的に、初産では陣痛に10時間以上かかることがほとんど。陣痛に比べると分娩はあっという間だった、という声もよく聞かれます。
朝6時におしるし、夕方から軽い腹痛、夜中に強い生理痛のような痛みに変わり、0時に入院しました。その後、16時間半の陣痛の末、分娩台に上がって20分で出産となりました。とにかく体力勝負だったので、出産前にスクワットして鍛えておいて良かったです。
ゆうまママさん(30代)
一人目と二人目で痛みは違うの?
二人目はお産の進みが早く、陣痛に耐える時間が短いため、楽に生まれたというママが多いようです。
一人目のときは丸2日ほどかかり、とにかく時間との戦いでした。子宮口が開かず、陣痛中に病院の廊下を歩いたり階段を上り下りしました。あまりの痛さに叫ばずにはいられませんでした。二人目では、マタニティエクササイズやマタニティヨガに通って動くようにしました。そのおかげか6時間の安産でした。
うめちゃんさん(20代)
ひたすら痛みに耐え続けるの?
陣痛は続いているものの子宮口が開かなかったり、赤ちゃんの頭が出てこなかったりする場合は、陣痛や分娩を促進させるための方法がとられることも。
破水とおしるしが同時に来たものの、赤ちゃんが上の方にいて子宮口が開いてなかったので、入院してからもひたすら階段の上り下りやスクワットをしていました。それでもおりてこず、バルーン投入。翌日に陣痛促進剤を打ってのお産でした。促進剤のせいか、陣痛はすごく痛くて震えました。
ばんびさん(30代)
陣痛が始まってしばらくは笑って話をしていましたが、徐々に耐えられないほどの痛みが襲ってきました。LDRで部屋を移動する必要はなかったものの、体勢を変えるために動くのもしんどいくらいでした。へその緒がぐるぐるで赤ちゃんの向きが斜めになっていて、吸引しながら押し出してもらいました。
はるママさん(20代)
このように出産・陣痛を体験したママの声を聞くと、陣痛の進み具合や時間、状況は人それぞれ全く違うことがわかりますね。
出産はどのように進むかわからないもの。体験談を参考にしながら、こんな状況になることもあるんだと知っておくと、出産に対する緊張や不安が軽減するかもしれませんね。パパが読めば、心の準備をしておいてもらうことができますよ。
出産より陣痛の方が痛いってホント?
「出産よりも陣痛の方が痛い」というのは、よく聞く話です。出産はすでに赤ちゃんが出てくる準備が整っているため、痛みはあっても、いきむことさえできれば短時間で終わることも。
アンケートでも、「陣痛は痛かったけど、産んだときはスッキリして気持ち良かった」「分娩時には痛みをほとんど感じなかった」という声が聞かれました。
陣痛は、今まで感じたことがない激しい下腹部の痛みが長時間続き、次から次に起こる痛みの波に耐え続けなければなりません。分娩台に上がるまでは、いきみたくてもいきむことができないので、いかにうまく「いきみ逃し」をするかが重要です。
楽な姿勢で痛みに耐え、助産師やパパに腰まわりや尾てい骨、肛門をマッサージしてもらいましょう。事前にマッサージ方法を指導してくれる病院もありますよ。
出産・陣痛の痛みは男性には耐えられないの?
出産や陣痛の痛みは、「男性には耐えられない」「同じ痛みを感じると気絶してしまう」と、よくいわれます。男性は女性よりも痛みに弱く、また、体の内部が痛む生理痛なども普段からないので、なかなか想像することができません。
最近は海外で、男性が行う「陣痛体験」も話題になっていますよね。「ノコギリでお腹を切られているようだ」というほどの痛みに、体験してからはじめて自分の母親や奥さんに感謝をしたという話もあります。
しかし、これはあくまで男性の体験談なので、かなりオーバーな表現かもしれません。それでも、普段感じることのない痛みを乗り越えるママにとって、パパの一言はとても重要。労りながら寄り添ってあげたいですね。
出産・陣痛の痛みを乗り越えた先に赤ちゃんが待っています
出産や陣痛の痛みは、出産した後は笑い話になったり、ママ友同士で共感したり、過ぎてしまえば良い経験だったという女性も多くいます。「痛みは嫌だけど、出産はまたしたい」というママもいるほどです。
先輩ママのなかには、事前に情報収集しておくことで痛みを覚悟し、ゆっくり来る鈍い痛みのときから「早く出ておいで」と語りかけて、なかなか味わえない体験を楽しんだというケースもあります。
大変な思いをして産んだ子供はとても愛おしく、陣痛の痛みを乗り越えることで両親への感謝の気持ちも沸いてきます。赤ちゃんに会えることを心待ちにしながら、出産に臨めるといいですね。
※アンケート概要
実施期間:2017年5月26日~6月4日
調査対象:陣痛・出産の経験がある「こそだてハック」読者
有効回答数:369件
収集方法:Webアンケート