早いと妊娠18週あたりから胎動を感じるようになり、赤ちゃんがお腹の中で動く様子がよくわかるようになります。とはいえ、初産だと胎動がどんな感じかわからないですよね。
そこで今回は、胎動とは何なのか、頻度や回数を数えれば赤ちゃんの健康状態がわかるのかなどをご説明します。
胎動とは?どんな感じなの?
胎動とは、お腹の赤ちゃんが頭や手足を動かしたり、体を回転させたりするときに子宮の壁にぶつかって感じる動きのことです。赤ちゃんが大きくなって体の動きも強くなってくる頃に感じるようになります。
個人差があるものの、初産の場合は妊娠20週前後、2人目以降の場合は妊娠18週前後から胎動を自覚するようになるといわれています(※1)。
最初のころは赤ちゃんもまだ小さいため、「あれ?何かむずむずした」という程度の感覚であることも多く、胎動だと気づかないという妊婦さんも多いようです。赤ちゃんが大きくなると動きもダイナミックになってきて、足や手の形が外から見られるほど、お腹が引っ張られることもあります。
胎動は赤ちゃんと触れ合うチャンスです。突っ張った部分に手を当てたり、パートナーに耳を当ててもらったりしてみて、赤ちゃんとのコミュニケーションを楽しんでくださいね。
胎動の種類は?赤ちゃんの動き方で違う?
赤ちゃんが引き起こす胎動にも様々な種類があります。赤ちゃんがどんな動きをしているときに、どんな胎動を感じるのか、知っておくと楽しみも増えますね。
赤ちゃんが上下・左右に回転したとき
赤ちゃんはママのお腹の羊水に浮かんでいます。その中でもぐるぐると勢いよく回転することもあり、回転の際に体がぶつかって胎動を感じる、ということがあるようです。ぐるぐる大きく動いているような感じがしたら、このケースかもしれません。
赤ちゃんが手足を伸ばしたり曲げたりしたとき
赤ちゃんの手足が完成してくると、伸ばしたり曲げたりするようになります。その結果、お腹の中をグニュグニュと動かされているような胎動を感じる人もいます。
赤ちゃんがしゃっくりしたとき
妊婦さんがよく心配するのが、「赤ちゃんが頻繁にピクピク動いていて、痙攣しているかもしれない」という胎動です。
これは、赤ちゃんのしゃっくりによるものがほとんどです。ピクピクという胎動があってもなくても、過度に心配する必要はありませんよ。
赤ちゃんがおしっこをしたとき
赤ちゃんは、妊娠9〜12週頃から羊水を飲み込んでおしっこをするようになります。
胎動を感じるくらい赤ちゃんが大きくなると、排泄するときに「ブルブル」と感じることがあるようです。
赤ちゃんがキック・パンチをしたとき
赤ちゃんの手足がより発達してくると、まるでキックやパンチのような動きをするので、強くお腹が引っ張られるように感じることもあります。動きが激しい赤ちゃんだと、「元気な様子が想像できてうれしいけれど痛い」という妊婦さんも少なくないようですよ。
胎動は妊娠週数によって違いがある?
胎動は赤ちゃんの成長やママの子宮の位置などによって、感じる強さや位置が変わってきます。
あくまでも目安ですが、妊娠週数によって次のような違いが見られることがあります。
妊娠16~19週(妊娠5ヶ月)
赤ちゃんはまだまだ小さいため、ママのお腹の羊水の中で比較的自由に動くことができます。そのため、上下左右の回転によってお腹がむずむずする感覚や、ぴくぴくと魚が飛ぶような感じがある人もいます。
ただし、この時期はまだ胎動を感じない妊婦さんも多いので、赤ちゃんが動いている様子が感じられなくても、心配する必要はありません。
妊娠20~35週(妊娠6~9ヶ月)
妊娠6ヶ月以降に、赤ちゃんの聴覚機能が発達していきます(※1)。お腹の中にいてもママの声や外の音に反応して動き、胎動として感じることもあります。
赤ちゃんの動かした手や足がママのお腹に当たって、強い胎動を引き起こすことが増えてきます。
妊娠36~39週(妊娠10ヶ月)
妊娠36週を迎える頃には、赤ちゃんの起きている時間と寝ている時間がはっきりとしてきて、活発に動く状態と、あまり動きが感じられない状態を交互に繰り返すようになります(※1)。
だんだんと赤ちゃんが大きくなり、頭を下にしながらママの体の下の方に降りてきて、頭が骨盤の中に固定されていきます。そうすると赤ちゃんの動きが制限されるので、以前よりも胎動の数は減っていきます(※2, 3)。
ただし、胎動は出産間際まで続くので、全くなくなるということはありません。また感じ方には個人差が大きく、出産まで痛いくらい強く感じるような胎動が頻繁に起こる人も多いですよ。
胎動カウントで胎児の健康状態がわかる?
赤ちゃんのいろんな動きや発達状態を教えてくれる胎動ですが、赤ちゃんの異常を知らせてくれるサインでもあります。
胎動が正常か異常かを判断するための一つの方法として、「胎動カウント」があります。胎動カウントの有効性はまだはっきりしていませんが、普段から測定しておくことで、赤ちゃんの胎動の変化に気づきやすいですよ。
胎動カウントにはいくつか種類がありますが、赤ちゃんの胎動を10回感じるまでにかかった時間を計る「10カウント法」が一般的です。
妊娠末期に10回感じるまでにかかる平均時間は、20分程度といわれています(※2)。そのため、目安として計測時間を30分以内とすることが多いですよ。
ただ、10回胎動カウントで、何分以上かかれば医療機関に連絡をするべきという明確な基準はありません。ママの状態や医療機関によって異なるため、医師に確認しておくと安心です。
胎動頻度の減少は異常のサイン?目安は?
前述したとおり、妊娠後期に入ると赤ちゃんの頭が骨盤の中に固定されて大きな動きをとりにくくなるため、臨月に近づくにつれて胎動は減少するといわれています(※2, 3)。
ただし胎動の感じ方は個人差が大きく、妊婦さんが感じる胎動が減るとは限りません。ninaruユーザーのアンケートでは、出産間際まで胎動が減らなかったと感じる人も多くいました(※)。
胎動は赤ちゃんの大きさやママの体型、妊娠週数などによって感じ方が異なりますが、全く感じられなくなることはありません。
急に胎動が弱くなった・極端に少なくなったと感じる場合は、速やかにかかりつけの産婦人科を受診しましょう。
また、胎動がいつもと違う様子で違和感を感じた場合も、かかりつけの産婦人科へ相談することをおすすめします。
日頃から胎動カウントをしておこう
胎動は、ママと赤ちゃんの最初のコミュニケーションであり、赤ちゃんが元気に育っているかを確かめる手段です。
日頃からリラックスしているときに胎動カウントを行うようにしておくと、赤ちゃんの胎動の変化にも気づきやすくなりますよ。
「胎動が普段と違う気がする…」など少しでも違和感を感じた場合は、自己判断で済ませず、かかりつけの産婦人科に相談するようにしてくださいね。
※アンケート概要
実施期間:2022年10月9日〜10月25日
調査対象:ninaruシリーズユーザー
有効回答数:686人