妊娠がわかると、すぐに「いつ頃生まれるんだろう?」と出産予定日が気になりますよね。妊婦健診時に医師から聞くことはできますが、事前情報としても知っておきたいところ。妊娠期間は「十月十日(トツキトオカ)」とは聞いたことがあっても、詳しい日数を知っている人は意外と少ないものです。そこで今回は、出産予定日の計算方法と、妊活中の人のために出産予定日から逆算して妊娠する方法をご紹介します。
出産予定日の計算方法は?

出産予定日までの日数は、最終月経開始日から数えて280日(40週)とされています。これは、WHOが提示した28日周期を基準にした日数です(※1)。実際には、胎児の発育が始まるのは、排卵後、受精に成功してからなので、排卵日次第で出産予定日は変わるといえます。
この数え方をすると、最終月経開始日を0日として、受精が成立する排卵日は14日後、妊娠が成立する着床の時期が20~26日後になります(※1)。
「受精した日・性交があった日」から数える人も多く、産科に行ってから予想していた日と違ったという話は珍しくありません。詳細な出産予定日の計算は、妊婦健診で最終月経開始日と胎児の成長を見ながら医師が行います。
妊婦健診ごとに出産予定日の日付が多少前後することはありますが、予定日に限りなく近い日程を知ることができますよ。
出産予定日までの日数・数え方の基準(※1)
● 正常妊娠持続日数は280日
● 妊娠1ヶ月間は28日
● 1週は7日で数える
【妊娠初期/妊娠1~4ヶ月】
妊娠1ヶ月 0~3週
妊娠2ヶ月 4~7週
妊娠3ヶ月 8~11週
妊娠4ヶ月 12~15週
【妊娠中期/妊娠5~7ヶ月】
妊娠5ヶ月 16~19週
妊娠6ヶ月 20~23週
妊娠7ヶ月 24~27週
【妊娠後期/妊娠8~10ヶ月】
妊娠8ヶ月 28~31週
妊娠9ヶ月 32~35週
妊娠10ヶ月 36~39週
出産予定日を簡単に計算することもできる?

出産予定日の計算方法で、一般的に使われているのは「ネーゲルの概算法」です。
「ネーゲルの概算法」はドイツの産婦人科医ネーゲルが考えた出産予定日の計算方法で、出産予定月を「最終月経の開始月から3を引く、引けない場合は9を足した月」、出産予定日は「最終月経の開始日に7を足した日」として計算します(※1)。
出産予定日を計算する「ネーゲルの概算法」
1. 最終月経の開始月から3を引く(引けないときは9を足す)=出産予定月
2. 最終月経の開始日に7を足す=出産予定日
● 例:最終月経が1月1日の場合
「1+9=10月」、「1+7=8日」、出産予定日は「10月8日」
出産予定日はツールで計算しよう!
この出産予定日の計算ツールでは、最終月経日を入力するだけで出産予定日を計算することができます。
ただしあくまでも目安なので、より正確に出産予定日を知りたい場合は、医師に確認することをおすすめします。
出産予定日計算ツール(ネーゲルの概算法)
出産予定日を計算しよう
前回の月経開始日を入力して下さい
出産予定日から逆算して妊娠する方法は?

最近では保育園の入園時期などを考えて、いつ頃に産みたいかを逆算して妊活のスケジュールを考える人も多くいます。ネーゲルの計算方法を活用すれば、出産予定日から逆算して妊娠することもできますよ。
前述の内容と反対に考えて、出産したい月に3を足し(足せないときは9を引く)、その月の排卵日に合わせて性行為をしましょう。排卵日はコントロールできないので日付はズレますが、出産予定月はある程度計算することができます。
妊娠しやすい日を計算する方法は、関連記事を参考にしてください。
出産予定日は十月十日で計算できないの?

出産予定日の計算は、「十月十日」をそのまま足しても目安にはなりません。妊娠期間を表す言葉で「十月十日」は広く知られているところですが、10ヶ月と10日は、ひと月を30日と考えても310日になってしまい、WHOが基準としている280日とは1ヶ月も差が出ることになります。
「十月十日」は、諸説ありますが、「数え」で考えるという説が有力といわれています。数えでは0を使わず起点を「1」とするので、数えの10ヶ月と10日は「9ヶ月と10日」です。
「妊娠した」ということを伝えると、その時点から10ヶ月を足して「じゃあ予定日は◯月だね」と、誤解されることも多いので、気をつけるようにしましょう。
出産予定日を計算して心構えをしよう

出産予定日は、産科の医師が出してくれる日程がほぼ正確ではあるものの、あくまでおおよその目安として捉えましょう。事前に計算する場合は、上で紹介した出産予定日計算ツールや、妊娠の経過を知らせてくれるアプリなどを活用してみるのも良いでしょう。
妊娠は、出産を終えるまで何があるかわかりません。出産予定日よりも赤ちゃんが早く生まれてくることもあれば、超過することもあります。
しかし、ある程度の目安にはなります。特に仕事をしている人や里帰り出産をする人は、今後のスケジュールを立てるうえでも、出産予定日を知っておくといいでしょう。