妊娠後期になると多くの人はつわりが落ち着き、代わりに体重コントロールに悩まされる人が増えます。妊娠後期はお腹の赤ちゃんの骨を作るので、カルシウムはさらに積極的に摂りたいところ。そこで今回は、たったひと工夫でカルシウムをたっぷり摂れて、満足感のある献立をご紹介します。
具だくさんで食べ応え満点!カルシウムたっぷり
鮭とじゃがいものピラフ&ほうれん草とコーンのスープ

● 主な栄養素
たんぱく質 30.4g★★★★★
鉄 3.0mg★★☆☆☆
食物繊維 6.1g★★★★★
カルシウム 270mg★★★★★
ビタミンC 93mg★★★★★
● 熱量:813kcal
※栄養素の★の数は1食あたりの必要量のうち、このメニューで摂取できる量を表しています
※日本人の食事摂取基準2015年版より
鮭とじゃがいものピラフ
材料(2人分)と作り方 |
米…1カップ(200ml/170g) |
押し麦…大さじ3(27g) |
生鮭(皮と骨は除く)…2枚(120g) |
じゃがいも…1個(120g) |
牛乳…100ml |
ブロッコリー(冷凍)…80g(小房6個) |
ベビーリーフミックス…30g |
ミニトマト…80g(6個) |
A(オリーブオイル大さじ1、塩小さじ1/4、こしょう少々) |
マヨネーズ…小さじ4 |
※お米を測る計量カップは、1カップあたり180mlです
1. ピラフの具の下ごしらえをする
・米を研ぎ、さっと洗った押し麦を加え、たっぷりの水に20分浸したあと、ざるに上げて水気を切る。
・フライパンにオリーブオイル小さじ1(分量外)を強火で熱し、鮭の両面にこんがりと焼き色をつける。
・じゃがいもは1cm角に切って水にさっとくぐらせ、水気を切る。
※鮭は焼き目をつけることで臭みが気にならなくなる。鮭の中央は生の状態でOK
2. 炊飯釜にピラフの材料を入れる
炊飯釜に米、押し麦、牛乳と水(分量外)各100ml、じゃがいも、鮭、Aを順に入れ、混ぜずにそのまま炊く。
管理栄養士 美穂先生のレシピのコツ
・白米に押し麦を混ぜることで食感に弾力が増し、食べ応えがUPします。
・具材は、生鮭をツナ水煮缶や小さく切った鶏肉に、じゃがいもをミックスベジタブルに変更してもおいしいですよ。
3. 盛り付ける
・ブロッコリーは耐熱容器に入れてラップをかけ、電子レンジ600Wで1分加熱し、水気を切る。
・皿によく混ぜた2を盛り、ベビーリーフ、ブロッコリー、プチトマトを盛り、マヨネーズを添える。
※電子レンジ500Wでの加熱時間は1分10秒が目安です
ほうれん草とコーンのスープ
材料(2人分)と作り方 |
牛乳…200ml |
ほうれん草(冷凍)…60g |
コーンスープの素(粒コーン入り)…2袋 |
1. 耐熱のカップに牛乳200ml、水(分量外)100ml、ほうれん草を入れ、電子レンジ600Wで2分加熱する。
※電子レンジ500Wでの加熱時間は2分30秒が目安です
管理栄養士 美穂先生のレシピのコツ
粉末のスープは牛乳で溶いたり冷凍野菜を加えれば、妊娠後期に不足しがちなカルシウムやビタミン類、食物繊維を手軽に補えます。
2. 1にコーンスープの素を加え、よく混ぜる。
管理栄養士 中村美穂先生の食材・栄養メモ
妊娠後期はお腹が大きく重くなるため運動不足になり、体重が増加してしまう人も少なくありません。今回ご紹介したレシピでは、食べ応えを意識した食材を取り入れています。
また、妊娠後期も引き続き多くの栄養が必要になります。体重増加を心配して必要な栄養素が不足しないように、効率的に食卓に取り入れられる工夫をしています。
ここでは、食材ごとの栄養や効果についてご説明します。
ブロッコリー
ビタミンB群、ビタミンC、鉄、カルシウム、食物繊維を豊富に含み、妊娠後期に積極的に摂りたい便利食材です。妊娠後期は便秘に悩まされる人も多いので、冷凍ストックを常備しておくと便秘対策にいいですよ。
押し麦
押し麦は大麦を加熱して潰したもの。妊娠後期に積極的摂りたい食物繊維、カルシウム、鉄、亜鉛、銅、ビタミンB6を補給できます。
鮭
たんぱく質、DHAやEPAなどの不飽和脂肪酸、ビタミンDなど妊娠中に摂りたい栄養素が補給できます。ビタミンDには、カルシウムの吸収を促進する働きもあります。塩鮭は塩分が高いので、生鮭を使いましょう。
便利な調理家電をフル活用しましょう
お腹が大きくなってくると、キッチンでの細かな作業がおっくうになりますよね。そんなときには、火加減を調整する必要のない炊飯器などの調理ツールをうまく活用しましょう。
今回ご紹介したように、サラダと一緒にワンプレートに盛り付けるとカフェのメニュー風になり、食卓が華やぎますよ。