赤ちゃんの尿路感染症とは?原因や症状、治療法は?予防できる?

監修医師 小児科 武井 智昭
武井 智昭 日本小児科学会専門医。2002年、慶応義塾大学医学部卒。神奈川県内の病院・クリニックで小児科医としての経験を積み、現在は神奈川県大和市の高座渋谷つばさクリニックに院長として勤務。内科・小児科・アレルギ... 監修記事一覧へ

大人だけではなく、赤ちゃんも発症する「尿路感染症」。早期発見するためには、どのようなことに注意して、対処していけば良いのでしょうか。

今回は赤ちゃんの尿路感染症について、原因や症状、治療法、予防法などをご紹介します。

赤ちゃんの尿路感染症とは?原因は?

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尿路感染症はおしっこの通り道である尿路から腎臓までの間に、なんらかの原因で細菌が感染して炎症を起こして発症します。

膀胱に感染して炎症を起こすと「下部尿路感染症(膀胱炎など)」、さらに上部の腎臓に感染して炎症を起こすと「上部尿路感染症(腎盂腎炎など)」と呼ばれます。

尿路感染症は尿路が短い女性のほうがなりやすい病気ですが、1歳になるまでは男の子のほうが発症しやすく、それ以後は女の子がかかりやすいとされています(※1)。

赤ちゃんの尿路感染症の症状は?

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赤ちゃんの尿路感染症の場合、発熱以外に以下の症状がでることがあります。

● 顔色が悪い
● 嘔吐する
● 母乳やミルクを飲まない
● 不機嫌になる

この他にも、排尿時の痛みや頻尿、下腹部の不快感、腰や背部の痛みなどの症状が起こりますが、赤ちゃんは伝えられません。

ママやパパが尿路感染症と気づくことは難しいため、熱が出て赤ちゃんの元気がない様子があれば早めに病院にかかるようにしましょう。

赤ちゃんの尿路感染症の診断方法は?

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尿路感染症の可能性がある場合、小児科や泌尿器科では、尿の中に細菌がいるかどうかを調べる尿検査を行います。

ただし、赤ちゃんの場合は採尿が難しいため、尿路感染症が疑われる場合はカテーテル(細い管)を尿道から挿入して膀胱内の尿を採取する検査と血液検査が行われることが多いです。

赤ちゃんの尿路感染症の治療方法は?

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尿路感染症にかかっている場合、抗生物質の飲み薬や注射薬で治療されるのが一般的です。

しかし、生後3ヶ月未満の赤ちゃんや、母乳やミルクを飲むことができず脱水症状のある赤ちゃん、発熱期間が長く重症化の恐れがある赤ちゃんの場合は、点滴治療をするために入院となることが多いです。

特に発熱を伴う上部尿路感染症は重症化するリスクが高いため、原則として入院で治療されます。

赤ちゃんの尿路感染症の予防法は?

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赤ちゃんの尿路感染症は、完全に予防することは難しいです。ただし、日頃のちょっとした心がけで予防できる可能性はあるので、以下のことに注意してみましょう。

尿道口を清潔に保つ

細菌は尿道口から侵入するので、尿道口を清潔に保ちましょう。

おむつが汚れたらこまめに取り替え、おむつ替えのときは細菌が尿道口に付かないように、前にある尿道から後ろにある肛門の方に向かって、清潔なおしり拭きペーパーで拭いてあげてください。

水分をしっかり与える

水分補給を怠ると排尿の回数が減って、膀胱内で細菌が増殖しやすくなります。母乳やミルクなどをしっかり与え、おしっこと一緒に膀胱内の細菌を排出させましょう。

赤ちゃんの尿路感染症は早期発見が大切!

赤ちゃんの尿路感染症は、重症化する前に早期に発見して治療にあたることが大切です。風邪の症状がないのに熱が出てぐったりしているときなどは、尿路感染症の疑いがあるのですぐに病院を受診しましょう。

普段から赤ちゃんの様子をしっかり観察して、体調の変化にいち早く気づいてあげたいですね。

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