一般的に、赤ちゃんがおっぱいやミルクを欲しがらなくなり自然と離れていくことを「卒乳」、ママの意思で赤ちゃんへの授乳をやめることを「断乳」と呼びます。
赤ちゃんが成長すると卒乳・断乳について考え始めますが、先輩ママたちはどのようなことがきっかけで、いつ卒乳・断乳をしたのか気になりますよね。
そこで今回は、先輩ママたちの卒乳・断乳体験アンケートの結果から、卒乳・断乳の時期についてご説明します。
卒乳・断乳を考え始めたのはいつ?
「こそだてハック読者アンケート」によると、卒乳・断乳を考え始めた時期は1歳0〜6ヶ月が過半数を占め、次いで0歳6〜11ヶ月が多いという結果に(※)。
なぜこのタイミングなのか理由を聞いたところ、以下のような回答が得られました。
- 離乳食を食べられるようになった
- ママが仕事復帰することになった
- おっぱいを飲む回数が減った
- 下の子を妊娠した
- あまり母乳が出なくなった
- 乳首が痛かった
- 体調不良などで薬を飲むことになった
離乳食を食べる量が増えて食事への興味が増してきたり、育児休業を終えるママが多かったりする1歳前後は、赤ちゃんにとって卒乳しやすいタイミングなのかもしれませんね。
離乳食の量が増えることで、自然と母乳・ミルクを欲しがらなくなる子も多いですよ。
ただし、卒乳・断乳を始める時期に正解はありません。
お腹を満たすためではなく、安心感を求めて母乳やミルクを欲しがっている場合もあるので、ママと赤ちゃん双方のタイミングや事情に応じて考えてみてくださいね。
卒乳・断乳を完了したのはいつ?
一方、卒乳・断乳を完了した時期について聞いたところ、1歳台が圧倒的に多く、二番目が0歳6〜11ヶ月、三番目が2歳以降という結果になりました。
ただし先述のように、必ずこの時期までに卒乳・断乳しなければいけないという明確な決まりはありません。
世界保健機関(WHO)は、子どもが2歳を過ぎるまでは母乳を飲ませることを推奨しています(※1)。
また厚生労働省の「授乳・離乳の支援ガイド」では、授乳をやめる時期について明記されておらず、それぞれのペースで進めることがよいとされています(※2)。
なかなか卒乳・断乳ができないと、甘え癖がつくのではと心配になったり、周りの様子を見て焦ってしまったりすることもあるかもしれませんが、ママや赤ちゃんの都合、気持ち、体調などをみながら、最適な時期を選んでくださいね。
卒乳・断乳をしても栄養面は大丈夫なの?
離乳食初期〜中期にあたる生後5〜8ヶ月頃は、1日に必要な栄養の半分以上を母乳やミルクから得る時期です。
十分な栄養をとるためにも母乳やミルクは赤ちゃんが飲みたいだけたっぷりとあげる必要があります。
離乳食後期から完了期にあたる生後9ヶ月〜1歳以降は、1日の離乳食が3回になり、母乳やミルクから得る栄養よりも、離乳食から得る栄養のほうが多くなっていきます。
そのため3回食をしっかりと摂れていれば、母乳やミルクを卒業しても栄養面で問題はありませんよ。
離乳食をあまり食べない場合は?
離乳食をあまり食べず体重が増えない場合、栄養面を考えて授乳を続けるのが安心です。
ただ、母乳・ミルクによってお腹がいっぱいになっていて、離乳食が進んでいない可能性もあります。
離乳食後期からはできるだけ離乳食で栄養を摂るようにしていきたいので、母乳を麦茶に置き換えるなどの工夫をして、授乳量を少しずつ減らしてみましょう。
早めに卒乳・断乳する場合の注意点は?
離乳食が十分に進んでいて早めに卒乳・断乳する場合は、水分不足にならないよう注意が必要です。
母乳以外で水分を摂取できるよう、水や麦茶、ミルクを飲めるように練習しておきましょう。
卒乳・断乳の時期は人それぞれ
卒乳や断乳をいつから始めて、いつまでに完了させるかは人それぞれです。特に問題なくスムーズに進む場合もあれば、失敗を繰り返す場合もあります。
そのときの環境やママと赤ちゃんの気持ち、体調にも左右されるので、赤ちゃんの様子を見ながら焦らず取り組んでくださいね。
おっぱいの代わりにたっぷりスキンシップを取ったり、おっぱいを我慢したときには赤ちゃんをうんと褒めてあげたりと、「卒乳・断乳」という成長のステップの一つを温かく応援してあげましょう。
※アンケート概要
実施期間:2017年6月30日~7月9日
調査対象:卒乳・断乳を完了した/検討している「こそだてハック」読者
有効回答数:207件(うち卒乳・断乳を完了したママは169名)
収集方法:Webアンケート