ママの職場復帰や体調などの理由から、断乳を考えている人もいるのではないでしょうか?自然とおっぱいから卒業する卒乳とは異なり、断乳には準備や進め方に工夫が必要です。
今回は、断乳に向けた準備やスムーズに断乳する方法についてご説明します。
スムーズな断乳には準備が必要
授乳は赤ちゃんにとって栄養が摂取できるだけでなく、ママにやさしく抱かれて、安心感をおぼえるひとときでもあります。それはきっと、ママにとっても同じですよね。
しかし、ママの職場復帰や体調面などから、断乳を進めなくてはいけない人もいることでしょう。
スムーズな断乳方法は、事前の準備が決め手のひとつです。準備をせずに、思い立った日から断乳しようとするとうまく断乳できないだけでなく、かえって赤ちゃんがおっぱいに執着してしまうこともあります。
断乳を決意したら、断乳する日から逆算して準備を始めていきましょう。
断乳をうまく進めるための準備とは?

断乳をうまく進めるためには、赤ちゃん、ママ、パパ(家族)それぞれに準備が必要です。ここでは、断乳に向けた準備とその方法についてご説明します。
断乳の準備1. 断乳する日を決める
断乳をする日から2〜3日間は、夜、赤ちゃんが泣いてしまうことが予想されます。寝かしつけをしたり、あやしたりするのにいつも以上に時間がかかるので、パパや家族の協力が欠かせません。
そのため家族の予定などを考慮して、まずは断乳する日を決めましょう。パパのお休みの前日から断乳にチャレンジする人が多いようです。
断乳の準備2. 授乳回数を減らしていく
断乳を決意したら、授乳の回数を少しずつ減らす方法から始めましょう。
1日3回の離乳食後と2回の補食(おやつ)以外にも授乳をしていたら、まずはこの授乳から減らします。授乳回数を急激に減らすと赤ちゃんが嫌がってしまうので、様子を見ながら減らしていきましょう。
離乳食をしっかり食べられていたら、1日2回の補食のうちの1回の授乳も、麦茶などに変えてみます。そして徐々に、残りの補食時の授乳も麦茶などに置き換え、最終的には寝かしつけの授乳のみまで減らすようにしましょう。
断乳の準備3. ストローやコップ飲みの練習をする
断乳をしたら、その分の水分をストローやコップを使って補わなくてはいけません。
予定より早く断乳しなくてはいけない場合は、まだ、ストローやコップから上手に飲めない赤ちゃんもいるかもしれませんね。その場合は、計画的にストロー飲みやコップ飲みを練習するようにしましょう。
また、哺乳瓶の乳首はおっぱいと吸い心地が似ているため、ママのおっぱいを思い出してしまう赤ちゃんもいるようです。断乳を決意したら、哺乳瓶を使うのは控えたほうがいいでしょう。
断乳の準備4. おっぱいとのバイバイを赤ちゃんに話す
赤ちゃんも1歳くらいになると、いろいろなことを理解できるようになります。断乳の準備として、「もう、おっぱいとバイバイするんだよ」と話すことが効果的だった人も多いようです。
断乳する日を決めたらカレンダーに印をつけるなどして、毎日、赤ちゃんに言い聞かせるのがおすすめの方法ですよ。1歳を過ぎれば牛乳を飲めるようになるので、「おっぱいの代わりに、ママ・パパといっしょに牛乳を飲もうね」と話しかけた人も多いようです。
断乳の準備5. パパにお風呂に入れてもらう
ママのおっぱいを見ると、おっぱいを欲しがってしまう赤ちゃんもいるようです。断乳の2〜3日前から1週間程度は、赤ちゃんのお風呂はパパに入れてもらう人も多いようです。
断乳をうまく進めるための方法とは?

断乳の準備が進んだら、いよいよ断乳です。断乳をスタートする日の過ごし方や最後の授乳など、スムーズな断乳方法をご説明します。
断乳方法1. おっぱいとバイバイすることをしっかり話す
断乳の準備として、おっぱいとバイバイすることを言い聞かせてきた人も多いことでしょう。断乳当日もこれまでと同じように、きちんと赤ちゃんに話すようにしましょう。
断乳方法2. 朝食のあとの授乳を最後にする
断乳当日は、朝食の後を最後の授乳にする人が多いようです。赤ちゃんがしっかりおっぱいを飲んだたら、「これでおっぱいはバイバイね」と話しかけましょう。
パパにお願いして、赤ちゃんといっしょに「おっぱいさんバイバーイ」と手を振るのも、スムーズに断乳する方法の1つです。
断乳方法3. しっかり外遊びをさせる
最後の授乳を終えたら、赤ちゃんが疲れてぐっすり眠れるように体をしっかり使って遊ばせましょう。ここは、ダイナミックな遊びが得意なパパの出番です。
昼間のうちに存分に体力を使っておくと、おっぱいを欲しがってグズったとしてもそのまま寝てしまうことが多く、スムーズに断乳するのに欠かせない方法の1つです。
断乳当日、赤ちゃんがグズったら?

断乳に向けた準備や、当日の断乳方法を実践しても、赤ちゃんがグズってしまうことがほとんどです。
赤ちゃんがグズって泣くとついおっぱいをあげたくなりますが、ここはグッとこらえましょう。2〜3日程度で断乳できた赤ちゃんが大半です。
そこで、断乳当日に赤ちゃんがグズったときにおすすめの対応方法をご紹介します。
抱っこで寝かしつけをする
とにかく抱っこであやし続けるという方法で、赤ちゃんが疲れて寝てしまうのを待った人も多いようです。そのため先にもご説明したとおり、断乳をする日は家族の協力を得られるタイミングにすることが大切です。
おっぱいに絆創膏を貼る
おっぱいに絆創膏を貼って乳輪や乳首を隠すという方法で、なんとか断乳した人も。「おっぱいさんにバイバイしたからいなくなっちゃったね」と話しかけて、赤ちゃんの気を反らせた人もいたようです。
胸にさらしを巻く
赤ちゃんがママの柔らかい胸に触れると、その感触からおっぱいを思い出してしまうこともあるでしょう。そのため、ブラジャーではなくさらしを巻くという方法をとった人もいました。ただし、おっぱいが張って辛いときはやめましょう。
おっぱいに顔を書く
昔からよく取られてきた断乳方法です。乳首を中心にサインペンなどで顔のイラストを書くと、赤ちゃんが驚いておっぱいから離れ、そのまま断乳できたという人も多いようです。肌が荒れないか確認してから、イラストを書くようにしてくださいね。
断乳に失敗したらどうすればいい?

断乳に向けた準備をし、断乳方法をしっかり実践したとしても、断乳に失敗してしまうこともあります。赤ちゃんがどうしてもおっぱいを欲しがるときは、時期を改めて、再度断乳にチャレンジしましょう。
断乳は、ママにとっても赤ちゃんにとっても大変なこと。短い期間で何度もくり返すとストレスになってしまったり、赤ちゃんは余計におっぱいに執着してしまったりすることがあります。
断乳がうまくいかなかった場合は、次のチャレンジまで数ヶ月の期間をあけるのが一般的です。一度でうまくいかない可能性があることも考慮してスケジュールを組むといいですね。
断乳は焦らずママと赤ちゃんのペースで
断乳は、そのときの状況や気持ち、体調にも左右されるので、赤ちゃんの様子を見ながら焦らず取り組んでくださいね。
断乳を進めるときは、おっぱいの代わりにたっぷりスキンシップを取ったり、おっぱいを我慢したときに赤ちゃんをうんと褒めてあげたりと、赤ちゃんの成長のステップの一つを温かく応援してあげましょう。
また、断乳が完了したあとは、母乳外来や助産院でおっぱいマッサージなどの専門的なケアを受けることをおすすめします。ママの乳腺炎を予防し、次の妊娠・出産時にスムーズに母乳育児を始めることもできますよ。また、乳がん検診の際に乳腺に母乳が溜まっていると、診察の妨げになることもあります。
今後のママの健康のためにも、断乳後のおっぱいケアを忘れないでくださいね。
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