プルーンは便秘解消に効果があるとよく耳にしますよね。妊娠中は便秘になりやすいので、妊娠をきっかけにプルーンを食べ始めたという妊婦さんも多いのではないでしょうか。
今回は、プルーンの栄養成分や妊娠中の体への効果、妊婦が食べるときの注意点についてまとめました。
プルーンの栄養成分は?
プルーンは、西洋スモモの総称です。半生状のドライフルーツや液状のエキスに加工されたものを、食べたり飲んだりすることで親しまれていますが、新鮮なものは生のままでも食べることができます。
プルーンに含まれる代表的な栄養素は、鉄分やカルシウムといったミネラル類、ビタミンAやビタミンB群などのビタミン類、水溶性食物繊維のペクチンです(※1)。乾燥させてドライプルーンにすると水分が少なくなるため、栄養素を手軽にとりやすくなります。
妊婦はプルーンを食べると体にいいの?妊娠初期は?
このようにさまざまな栄養素がつまったプルーンは、妊娠初期から妊娠後期にかけて、積極的に摂取したい食べ物です。妊娠中に食べると以下のような効果が期待できますよ(※2)。
風邪や感染症の予防
プルーンには、ビタミンA(βカロテン)が豊富に含まれています。普段からビタミンAを摂取していると免疫力が高まり、風邪を引きにくくなるといわれています。
妊娠中はビタミンAを過剰摂取しないほうがいいといわれていますが、植物性由来のビタミンA(βカロテン)であれば問題はありませんよ。
むくみの解消
プルーンに含まれるカリウムには、むくみの原因となる体内の塩分を排出する働きがあります。妊娠中の手足のむくみを予防するのにもぴったりですね。
妊娠高血圧症候群の予防
カリウムには体内の余計な塩分を排出する作用があります。お腹の赤ちゃんにも悪影響を及ぼすおそれのある妊娠高血圧症候群の予防にもつながりますよ。
疲労回復
プルーンには、豊富なビタミンやミネラルが含まれているため、体の疲労回復効果も期待できます。また、プルーンに含まれるブドウ糖は、体内で素早くエネルギーに変換されるので、脳の疲労回復にも即効性があると考えられています。
妊娠初期は特に、倦怠感や疲労感に悩まされることが多いので、プルーンを食べて疲れがとれるといいですね。
便秘の解消
プルーンには水溶性食物繊維と不溶性食物繊維、ソルビトールが含まれています。便をやわらかくして腸内環境を整えてくれるので、妊娠中に悩みやすい便秘の解消にも効果的ですよ。
妊婦はプルーンを1日何粒食べてもいいの?
プルーンは、食べたときに強い甘みを感じますよね。特にドライプルーンは、糖分が多いため、食べ過ぎると過度な体重増加につながるおそれがあります。
100gあたりのエネルギー量は、生の場合は49kcal、乾燥の場合は211kcalなので、ドライプルーン1粒(約8g)とすると20kcal弱です(※1)。
また、プルーンにはポリフェノールが多く含まれていますが、妊娠後期に摂りすぎると赤ちゃんの血管に悪影響があるおそれがあると報告されています。どれくらいまでが危険なのかははっきりとわかっていませんが、妊娠中にプルーンを食べるときは、ドライプルーンであれば1日2~3粒を目安にしておくと安心です。
シロップは、メーカーや商品によって濃度が異なるため推奨摂取量も変わりますが、1日あたりティースプーン1〜2杯くらいが適量と考えられています。
妊娠中にプルーンを食べるときのポイントは?
プルーンを食べる場合は、生のプルーンよりも、乾燥させたドライプルーンがおすすめです。
ドライプルーンのほうが、同じ重量当たりで比較したときに栄養価が高く、生プルーンに比べて、ビタミンB6は約5倍、カリウムは約3倍近く含まれているともいわれています(※1)。
プルーンは鉄分が豊富だという話がありますが、実はそれほど多く含まれていません。妊娠中の貧血予防としてはあまり効果は期待できないので、ほかの食品と合わせてバランスよく食べるようにしてくださいね。
プルーンは、そのまま食べるだけでなく、ヨーグルトやシリアルと一緒に食べるのもおすすめです。お菓子作りの材料として使うこともできますよ。
妊娠中はプルーンを食べて健康的な生活を送ろう
プルーンは栄養が豊富で、妊婦の便秘を解消してくれる果物です。ドライプルーンは手軽に食べることができるので、小腹が空いたときや、おでかけのときのスナックとして、妊娠中の食生活に上手に取り入れられるといいですね。