産後ダイエットで食事制限はOK?食べて痩せるためのおすすめ食材は?

監修専門家 管理栄養士 渡辺 亜里夏
渡辺 亜里夏 神奈川県立保健福祉大学卒業後、予防医学に興味を持ちドラッグストアへ就職。その後独立し、現在はフリーランスの管理栄養士として特定保健指導、ダイエット指導、コラムの執筆、企業様での研修などを中心に活動。い... 監修記事一覧へ

産後、妊娠中についてしまった脂肪を落としたいと思ったときに、初めに気になるのが食事ではないでしょうか?激しい運動ができない分、食事でなんとかしたいと考えるママは少なくありませんが、産後こそ特にバランス良く栄養素を摂ることが必要です。そこで今回は、産後ダイエットで結果を出すのにおすすめの食事や食材、より効果的に痩せるためのポイントをまとめました。

産後に食事制限をするダイエットは効果的?

産後ダイエット 食事 女性 日本人

産後は食事制限をするダイエットは好ましくありません。出産で体力が大幅に落ちていることや、母乳育児の場合は母乳の出に影響することもあります。

しかし、産後すぐは運動もできる状態ではなく、時間的にもゆとりがないので、食事でどうにかしたいと考えますよね。

食事で産後ダイエットをするコツは、量を減らすよりも使う食材や調味料を工夫して、しっかりとビタミン、ミネラルといった栄養素を補いながら、余分な脂質を摂らないこと。

つまり、和食をベースにした食事がおすすめです。

母乳で赤ちゃんを育てる場合、赤ちゃんに水分を取られるのでママは水分不足に気をつけなければなりません。常に水分摂取を心がけましょう。できれば、常温の水で摂取することがおすすめです。

水分を取ると代謝も上がり、空腹感も紛れます。産後に起きやすいお通じのトラブルをケアすることにも繋がりますよ。

食事で産後ダイエットするときにおすすめの食材は?

野菜 食材 食卓

産後におすすめの食材は、授乳期に不足しがちな栄養素を補いながら、糖質や脂質の摂りすぎを調整できるものです。

そういわれると難しく感じてしまうかもしれませんが、安心してください。身近な食材ですぐに実践できますよ。

主食でもある米などの炭水化物を抜いたダイエットは、一時的な体重減少に効果を発揮しますが、リバウンドしやすく、エネルギー不足になりやすいので適度に食べるようにしましょう。

しかし、パンやパスタの場合は、小麦粉以外にや砂糖や脂質を含むため、毎日摂るのは控えた方が良いかもしれませんね。

産後ダイエットにおすすめの食材

・ 米・発芽玄米など体を動かすエネルギーとして脂肪燃焼に必要な炭水化物
・ 新鮮な生野菜・生ものなど血糖値をゆっくり上げる食材
・ キノコ・こんにゃく・海藻など食物繊維を多く含む食材
・ 鶏ささみ・鶏むね肉・牛ひれ肉・豆腐・魚介類など高たんぱく・低脂質の食材
・ 卵・大豆(納豆)・乳製品など高たんぱくの食材

食事で産後ダイエットの結果をだす4つのポイント

体重計 女性

ここでは、前述までのコツやおすすめ食材を含め、食事で産後ダイエットの結果をだす4つのポイントをまとめたので、参考にしてみてくださいね。

1.使う食材・調味料・調理方法に気をつける

炭水化物はこれまで通り食事に含めながら、脂肪分を控えめにして、高たんぱく・高ビタミン、ミネラルの食材をメインにしましょう。体力や子宮の回復を早めること、母乳育児の場合は母乳量を確保できることがなによりも大切です。

白米を玄米や雑穀米にする、肉料理を魚料理にする、鶏肉は皮を取る、牛肉や豚肉はなるべく脂身のある部分は避けてみるといった工夫をしましょう。

また、食材だけでなく、調味料・調理法にも気を使ってみてください。塩分の過剰摂取はむくみにもつながります。ショウガやにんにくなどのスパイスを使ったり、お酢で酸味を加えたりして、味つけを工夫して塩分を控えましょう。

調理法としては、これまで揚げたり、炒めたりしていたものを茹でたり蒸したりするだけでも変わってきますよ。

2.1日に摂った食事を書き出す

レコーディングダイエットともいい、1日に食べた食事をすべて書き出す方法です。産前のBMI値が18.5~25.0の、いわゆる「ふつう体型」に入るママの場合、産後は、母乳育児の場合は1日2,000~2,500kcal、粉ミルクの場合は1日1,500~2,000kcalが必要といわれています。

摂取カロリーを一緒に書くことで、オーバーしていることや、偏りがちな食事を整える意識ができるようになります。産後に限らず、パパや家族の健康的な食事のためにも、取り入れてみてはいかがでしょうか。

この時期は、出産の影響で貧血気味のママも多くいるため、鉄分やカルシウムといった栄養素も意識してみると良いですよ。

3.ゆっくりと時間をかけてしっかり噛んで食べる

少なくとも、ひとくち20~30回は噛んで食べるようにしてくださいね。一口食べる度に、箸をおくようにすると、噛むことが習慣化されます。

また、噛むことで満腹中枢が刺激されるので、食べ過ぎの予防にも繋がります。空腹の勢いで早食いしてしまうと、満腹感が追いつかず、まだ空腹のような気がして食事量が増えてしまうことも。消化にも良くないので、ゆっくりと時間をかけて食べましょう。

産後は体が疲れていることや、母乳の場合は2~3時間ごとに授乳もあり、常に空腹感があります。過剰な食事量にならないよう気をつけてくださいね。

4.1日4~5回に分けて食事をする

1日分の食事量を決めて、4~5回に小分けして食べるのも、産後ダイエットにはおすすめ。食事の回数を増やすと、胃や腸に負担がかかりにくく、空腹状態になりづらい効果もあります。

生後6ヶ月あたりまでは、常に授乳やミルク、泣いたらあやすの繰り返しで、食事をゆっくりすることもできませんよね。早く食事を済ませてしまうと、数時間後にすぐ空腹状態になるので、少量を回数に分けてみましょう。

回数を増やすときに気をつけたいのが、いつでも好きなときにというより、毎日ある程度決まった時間に食べること。いつまでもダラダラと食べ続けないよう気をつけてください。回数を増やす場合、夜は少なめにして、早めに済ませるのもいいですね。

産後は栄養素をしっかり摂ることが大切

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産後は体型が崩れたとはいえ、ママは栄養素をしっかり摂ることが大切な時期です。

量は減らさず、調理方法や味つけを変えたり、いつも買っているお肉の種類を変えたりするなど、簡単にできそうなことから工夫してみましょう。間食をしたいときは、こんにゃくや寒天を使ったゼリーもおすすめです。

この時期は慣れない育児の中で忙しく、ゆっくり食事を作るどころか、食材を気にすることも簡単ではありませんよね。あまり我慢をしてしまうと続かないので、「今日は作りたいものを作る」「今日は残りもので済ませる」という日があっても良いですね。

また、産後のダイエットは適度な運動も必要です。食事の工夫と合わせて、簡単なストレッチを取り入れながら行うと、効果的なうえ、気分転換にもなるのでおすすめですよ。

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