産後に痩せるために摂りたい食品類「まごわやさしい」って知ってる?

監修専門家 管理栄養士 渡辺 亜里夏
渡辺 亜里夏 神奈川県立保健福祉大学卒業後、予防医学に興味を持ちドラッグストアへ就職。その後独立し、現在はフリーランスの管理栄養士として特定保健指導、ダイエット指導、コラムの執筆、企業様での研修などを中心に活動。い... 監修記事一覧へ

産後は体型を元に戻したいけれど、母乳の出や子宮の戻りもよくしたいので、食事の栄養バランスが気になりますよね。極端にカロリーを抑えた食事はホルモンバランスの乱れを引き起こしたり、基礎代謝を下げてしまったりと、なかなか痩せられない原因になってしまいます。今回は産後・授乳中のママが痩せるために意識したい摂取カロリーと、積極的に摂りたい食品・栄養素をご紹介します。

産後に体重が落ちない原因は?

産後 体重計 女性 日本人

産後にミルクを使わず母乳だけで赤ちゃんを育てると、1日に500~700kcalを消費するといわれています。これは1時間平泳ぎしたときに消費するカロリーとほぼ同じ。

そのため、産後の授乳期は痩せやすい時期と考えられていますが、カロリーを消費している分お腹も減り、暴飲暴食や過度な間食をしがちです。また、「母乳を出すためにたくさんご飯を食べて!」と親族や友人から勧められ、食事を摂り過ぎてしまっている場合もあります。

そして、産後に体重が落ちない大きな原因として、骨盤の歪みや広がりも挙げられます。妊娠中は出産に向けて骨盤が広がるのですが、産後にこの広がった状態が治らないと、内臓の位置が下がり、内臓の機能が低下することにつながります。

すると、代謝が下がり、産後にいくら頑張っても、痩せにくい、体重がなかなか落ちないということがあるのです。

産後に痩せるために食事のカロリーと栄養バランスを意識しよう

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前述した通り、産後の骨盤の歪みをそのままにしておくと、なかなか痩せられないので、骨盤ベルトや産後ガードルを着用したり、ヨガ教室や整体院、パーソナルトレーニングに通ったりして、まずは骨盤矯正を試みましょう。

そして、産後に痩せるために心がけたいもうひとつのことが、食事のカロリーと栄養素です。授乳している場合、通常のエネルギー必要量に350kcalを加えたものが、目標にするべき授乳中の摂取カロリーとして考えられています(※1)。

例えばママが18歳~29歳の場合、日頃どれだけ体を動かすかによって変わってきますが、1日当たりのエネルギー必要量が1650~2200kcalなので、授乳中の理想の摂取カロリーは2000~2550kcalになります。

ママが30~49歳の場合、1日当たりのエネルギー必要量が1750~2300kcalなので、授乳中の理想の摂取カロリーは2100~2650kcalです。

ここで注意したいのが、摂取カロリーばかりを意識してしまって、肝心の食事の栄養バランスをおろそかにしてしまうこと。

栄養バランスがいい食事を摂ることで体の中から健康になり、代謝も上がり痩せやすくなります。産後に積極的に摂りたい食品や栄養素を次にまとめたので、ぜひ参考にしてみてください。

産後に摂りたい食品や栄養素は?

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鉄分

出産や産褥期の大量出血により不足する栄養素が鉄分です。鉄分は血液の元になる成分で、不足すると貧血の原因にもなります。

鉄分を摂取する際は、動物性食品に含まれる鉄分の方が植物性食品に含まれる鉄分より吸収率が高いので、動物性食品から摂るのがおすすめです。

鉄分が多く含まれる食材

レバー(特に豚)、カツオ、さんま、あさり、がんもどき、小松菜など

カルシウム

骨の元になる栄養素がカルシウムで、不足すると骨粗しょう症の原因となります。産後は、妊娠中に比べてカルシウムの吸収率が下がるうえに、授乳を行っていると、母乳を通して赤ちゃんにカルシウムが送られるため、不足しやすくなります。

カルシウムはビタミンDやクエン酸と一緒に摂ると、吸収率が高まります。ただし、食物繊維を摂り過ぎるとカルシウムが吸収されにくくなるので、注意してくださいね。

カルシウムが多く含まれる食材

牛乳、プロセスチーズ、桜海老、ししゃも、小松菜、厚揚げ、木綿豆腐など

葉酸

妊娠初期から摂るように勧められる葉酸ですが、産後も細胞分裂を活発にし、子宮の回復を促進したり、貧血を予防したりする効果があります。

また、「造血ビタミン」とも呼ばれ、母乳の元となる血液を作る働きをすることからも葉酸は積極的に摂取しましょう。

葉酸が多く含まれる食材

レバー、うに、枝豆、モロヘイヤ、ブロッコリー、納豆、いちごなど

亜鉛

亜鉛は細胞分裂やたんぱく質の代謝に欠かせない栄養素で、産後ママの体の回復を助けてくれます。また、初乳には産後3ヶ月を過ぎた母乳の8倍もの亜鉛が含まれており、亜鉛は産後の育児に必要不可欠です。

亜鉛は食物繊維を摂り過ぎると吸収されにくくなるので、食べ合わせに注意しながら摂取するようにしてください。

亜鉛が多く含まれる食材

牡蠣、豚レバー、赤身の肉、かに、パルメザンチーズなど

産後に痩せるための食事のポイントは「まごわやさしい」

抜け毛に良い食事

「まごわやさしい」とは 栄養バランスのいい食事の覚え方で、食品研究家で医学博士の吉村裕之氏によって提唱されたものです。合言葉に当てはまる食材をまんべんなく食べることで、必要な栄養素をバランスよく摂取することができます。

また、生活習慣病の予防やコレステロール値の低下、老化防止、疲労回復の効果も見込め、産後も「まごわやさしい」を心がけることは太りにくく、健康な体を保ち続けることに役立ちます。

「ま」は豆類

枝豆、そら豆、大豆(豆腐、納豆などの加工食品を含む)など。良質のたんぱく質やビタミンを含む。

「ご」はごまなどの種実類

ごまやアーモンド、くるみなど。たんぱく質や脂質、ミネラルを含む。

「わ」はわかめなどの海藻類

わかめ、ひじき、昆布、のりなど。ビタミン、ミネラルを含む。

「や」は野菜類

にんじん、たまねぎ、キャベツ、小松菜、ごぼうなど。ビタミンやミネラルを含む。

「さ」は魚介類

サーモン、アジ、鯖、ホタテ、サンマ、いわし、アサリ、イカなど。たんぱく質や鉄分を含む。

「し」はしいたけなどのきのこ類

しいたけ、まいたけ、エリンギ、なめこ、えのきなど。食物繊維やビタミン、ミネラルを含む。

「い」はイモ類

さつまいも、ジャガイモ、さといも、山芋など。炭水化物やビタミンCを含む。

産後はカロリーと栄養素を意識しながら、無理せず痩せよう

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産後に痩せるうえでカロリーと栄養素が大事とお伝えしましたが、それに捉われすぎてストレスを感じてしまっては、きちんとした食事管理が長続きせず、母乳の出にも悪影響を与えてしまいます。

たまには好きなものを食べて、息抜きしながら、自分のペースで瘦せていけたらいいですね。

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