子供のダイエット方法で簡単なのは?運動は必要?継続させるコツは?

近年、日本で小児肥満は増加しつつあり、生活習慣病やメタボリックシンドロームとの関連性の高さから、国の問題としても取り上げられています(※1)。それでは、実際に我が子が肥満になってきたと感じたとき、親はどう対処すれば良いのでしょうか?今回は、子供の簡単なダイエット方法やダイエットを継続させる方法、肥満になる原因についてご紹介します。

子供が肥満になる原因は?

グラフ クエスチョン 疑問 謎 はてな

子供の肥満の原因は、現代社会の生活の変化が影響しているといわれています(※1)。核家族化が進み、共働きの家庭が多くなったことで起こった以下のような変化が肥満の要因になっているようです。

現代社会の生活の変化

睡眠障害 睡眠不足 夜更かし テレビ

● 子供が1人で食事をする機会が増え、ゆっくり食べることが減った
● 手作りの食事が減り、外食や市販の惣菜を食べる回数が増えた
● 就寝時間が遅くなった
● ゲームの小型化が進み、屋外でも運動ではなくゲームをする機会が増えた
● 朝の時間が忙しく、朝食を抜いて保育園や幼稚園、学校に行く子供が増えた

特に、朝食を抜く生活を続けると、体が脂肪を溜めようとして肥満体質になるといわれています(※2)。

また、睡眠時間が短い子供ほど、その後肥満になる確率が高いというデータもあり、普段の食事や生活リズムは肥満になる要因と密接した関係にあります(※3)。

子供がダイエットをした方が良い目安は?

お菓子 おやつ ドーナツ 注意

子供の体重は、1年間で約2~3kg増えるといわれています。以下の文部科学省が行っている学校保健統計調査を参考に、子供の体重をチェックしてみてください(※4)。平均より著しく上回っている場合は、ダイエットを視野に入れてもいいかもしれません。

長期休暇による生活の乱れや、一時的な過食などで、5kg以上の体重増加があった場合は、ママ・パパも一緒に生活の見直しをしましょう。

また、内臓脂肪が原因である「隠れ肥満」も子供の間で増えています。一見太っているように見えなくても、食生活や日常生活の乱れに心当たりがあれば、気をつけてあげましょう。

平成29年度学校保健統計(対象:5~17歳)

 男(kg)  女(kg)
5歳 18.9 18.5
6歳 21.4 21.0
7歳 24.1 23.5
8歳 27.2 26.4
9歳 30.5 29.9
10歳 34.2 34.0
11歳 38.2 39.0
12歳 44.0 43.6
13歳 49.0 47.2
14歳 53.9 50.0
15歳 58.9 51.6
16歳 60.6 52.6
17歳 62.6 53.0

子供のダイエット方法で簡単なものは?

子供 ダイエット 体重計

子供のダイエットは、まず普段の生活を見直すところから始めてみましょう。子供の場合、成長するためにある程度の栄養は必要なので、過剰に食事量や回数を減らすダイエットではなく、普段の食生活や日常生活を見直すことが大切ですよ。

以下の項目を参考に、できることから始めてみましょう。

食生活の見直し

赤ちゃん 家族 食事

● 食事は30分程かけて、よく噛んで満足感を高める
● 家族で会話を楽しみながら、ゆっくり食事をする
● 食事前、就寝前のつまみ食いや間食をしない
● お菓子は回数や時間にルールを作る
● 朝、昼、晩としっかり食事をとる
● 主食・汁物・主菜・副菜を心がける
● 盛り付けは食べられる量だけにする
● 好きなものだけでなくバランスよく食べる
● 乳酸菌・オリゴ糖・食物繊維等を摂る(腸内環境を整える)
● 揚げもの・油っぽいもの・濃い味の食事は、量や味付けに気を付ける
● ファーストフードや外食などは1ヶ月に行く回数を定める
● 砂糖を多く含む飲みものは避ける

日常生活の見直し

縄跳び 外 子供 遊び

● 自分のことは自分でさせる(おもちゃの片付け・食事の準備等)
● 家事の手伝いをさせたり役割を決めたりと、家の中で体を動かす機会を作る
● 外遊びや運動をさせる
● 自転車よりもなるべく徒歩で行動させる
● 家でもストレッチなど簡単な運動をさせる
● 長期休暇などで家にいるときはゲームをさせ過ぎない
● 勉強や習いごとだけでなく体を動かす機会も作る
● 早寝早起きを習慣化し、睡眠時間を十分にとらせる

子供のダイエットに運動は必要?

子供 ダイエット 肥満児

大人のダイエットではよく運動をしたほうが良いといわれますが、それは大人には日常的に運動をする機会がないからです。学校に通っている子供であれば、普段から体育の授業で運動をする機会があるので、大人のようにジムに通わせる必要はありません。

運動が好きではない子供にとって、運動をさせられることはストレスに感じる可能性もあり、逆に過食になる場合もあります。

上で紹介したように、まずは生活習慣の見直しから始め、それでも体重に変化がなければ運動をさせましょう。その際、いきなり負荷の大きい運動から始めるとケガにもつながるので、ウォーキングや水泳など、体への負担の軽い運動から始めましょう。

子供のダイエットを継続させるコツはある?

カレンダー スケジュール

子供のダイエットを継続させるコツは、子供に合った方法を見つけることです。子供に嫌なことを強要したり、好きなことを制限したりすると続きません。始めに色々と試してみて、子供の性格に合った方法を探しましょう。

例えば、体を動かすことやスポーツが好きな子なら、休日にゲームを長時間しているときに公園やスポーツ観戦に誘ってみるのも良いですね。

反対に、体を動かすことがあまり好きではない子には、低カロリーの食事や、手作りのおやつを作ってあげるなど、食べ物の糖分や脂肪分、カロリーに気を付けるようにしてみましょう。

また、毎日体重を量ってグラフにすることを習慣づけ、家族みんなが見られるところに貼るのもおすすめです。ママやパパに褒められることで、自信がつき、楽しみながらダイエットを続けることができますよ。ママやパパも一緒に量って子供と競争するのもおすすめです。

子供のダイエット、親も一緒に取り組もう

親子 女性 女の子 笑顔 おんぶ 仲良し 外 公園

子供の肥満は、病気や成長に影響があるだけでなく、友達から見た目を指摘されて傷ついてしまうこともあるかもしれません。少しでも気になる傾向があれば、早めの予防やケアをしてあげましょう。

子供の肥満をケアするためには、ママ・パパも一緒になって取り組むことが大切です。特に幼児期や小中学生の頃は、親が子供の生活をよく見てあげるようにしましょう。

仕事が忙しく、どうしても外食や市販の惣菜等の機会が増えてしまう場合も、食材をバランスよく選んであげるだけで変わってきます。無理のない範囲で、日頃から子供の様子や生活習慣を意識してあげてくださいね。

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