ゲームが子供に与える影響は?いつからやってもいいの?

子供は、身の回りのさまざまなものを目で見たり、手で触って感じたりしながら、スポンジのように吸収し成長していきます。しかし、普段から何気なくやっている行動や使っているものが、子供の成長の妨げになってしまう可能性も。テレビゲームやポータブルゲームもその一例で、幼少期にやらせてもいいのかどうか、疑問や悩みを持っているママも多いのではないでしょうか。今回は、子供のゲームについて、どのような影響があるか、1日にどのくらいやってもいいのか、注意点をご説明します。

子供向けのゲームにはどんなものがあるの?

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「ゲーム」と一口にいっても、子供向けのゲームには、さまざまな種類があります。

すごろくや人生ゲームといったボードゲーム、トランプやかるたをはじめとしたカードゲーム、ジェンガのようなバランスゲーム…。ルールを覚えたり守ったりできる年齢になると、家族や友達と一緒に遊ぶことができて楽しいですよね。

こういったゲームは、いわゆるアナログタイプですが、子供向けのゲームには、テレビゲームやポータブルゲーム、スマホやタブレット端末で行うゲームもあります。画面のなかでキャラクターを操作して冒険をしたり敵を倒したりするゲームは、子供の頃に夢中になったというパパやママも多いはず。

ボードゲームやカードゲーム、テレビゲームやポータブルゲーム、それぞれに共通しているのは、ルールに従ってゲームを進めていき、最後に勝敗がつくこと。それぞれの違いは、ボードゲームやカードゲームは大人数で行うことが多いですが、テレビゲームやポータブルゲームは一人または二人で行うものがほとんどです。

子供のゲームはいつから?

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ボードゲームやカードゲームは、難易度によって対象年齢が異なり、早いものでは3歳から遊べるものも。子供の年齢や成長にあった知育の要素が入っているゲームも人気です。基本的には、対象年齢に達しないと、そのゲームを楽しむことができないため、早く始めすぎるといった心配はほとんどありません。

一方で、テレビゲームやポータブルゲームは、ゲーム機本体やソフトに対象年齢が設けられているものの、画面の中に広がる世界を一度見てしまうと、対象年齢に達する前でも、やりたがる子供が多いようです。

「まだ3歳なのに親のスマホをいじってゲームをしている」「お兄ちゃんの影響で4歳からポータブルゲームばかりやっている」といった悩みを持つママもいるかもしれません。

このように、テレビゲームやポータブルゲームは、親が思っている以上に子供の吸収速度が速く、対象年齢に達する前に始めてしまうこともあるため、親がしっかりと見守るようにしましょう。

ゲームは子供にどんな影響を与えるの?

幼少期に、テレビゲームやポータブルゲーム、スマホやタブレット端末のゲームを長くやり続けると、下記のような影響が出る可能性があると考えられています(※1,2)。

現実の世界との区別がつかなくなる

最近は、映像技術のレベルが上がり、テレビ・ポータブルゲームの世界観と、現実の世界が類似してきています。ゲームの中で起きたことが実際にも起こるのではないか、ゲームで敵を倒せたから友達も同じように攻撃できるのではないか、といった気持ちになってしまう子供もいます。

人間関係を築くのが難しくなる

テレビゲームやポータブルゲームに一人で没頭してしまうと、親をはじめ、友達と会話をする時間が減ってしまいます。ゲームの中のキャラクターは自分の思い通りに扱うことができるため、他人とコミュニケーションをとることを面倒に感じてしまうことも。

こういった状況が長く続くと、将来的に、社会的不適応や引きこもりにつながるとも考えられています。

運動不足になる

家の中でテレビゲームやポータブルゲームばかりしていると、外で遊ぶ時間が減るため、結果的に運動不足になり、体力が低下する可能性があります。

また、体を動かさないことでエネルギーが消費されず、肥満につながる危険性もあります。

視力が落ちる

テレビゲームに限らず、テレビやパソコン、スマホの画面を長時間見ていると、目が疲れて視力が低下する恐れもあります。特に、ポータブルゲームは近距離で画面をのぞくため、注意が必要です。

子供がゲームをするときの注意点は?

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前述のように、テレビゲームやポータブルゲームは、長い時間やりすぎると子供の成長に悪い影響を与えてしまう可能性もあるため、親がしっかりと注意を払うようにしましょう。

一方的に「ゲームをやめなさい」と叱るのではなく、どうして長時間やってはいけないのか、なぜこの場所でやってはいけないのか、などと説明することもポイントです。

大人が近くで見守る

子供がゲームをするときは、できるだけ親が近くで見守ってあげてください。家事をしている間や手が離せないときに、ついつい子供にテレビゲームをさせてしまうこともあるかもしれませんが、どんなゲームをやっているのか、何時頃から始めたか、といったことを確認しておきましょう。

時間を決める

日本小児科医会によると、「テレビゲームは1日30分までを目安」にするように提言されています(※2)。子供はゲームに夢中になると何時間でもやり続けてしまいます。

まだ時計が読めない子供には、「時計の長い針がここに来たら終わり」と言ったり、砂時計を使ったりして、終わりの時間を自分でカウントさせると効果的です。時計が読める子供には、何時までやってもいいのかを自分で判断させるようにしましょう。

時間の制限を設けることは、アナログタイプのゲームでも大切です。ボードゲームやカードゲームも、「あと1回」「あと1回」と言って何度もやりたがることがあります。「今日は何回まで」とママがしっかりルールを決めて、けじめをつけるようにしましょう。

公共の場では周りに配慮する

ポータブルゲームやスマホのゲームは、持ち運びができるため、移動中や外出先でやりたがる子供もいますよね。しかし、公共の場でゲームに夢中になり、周囲が見えなくなってしまうと、他の人に迷惑をかけたり、思わぬ事故につながったりすることも。

基本的には、公共の場で子供にゲームをさせることはおすすめできません。どうしてもというときは、音声をオフにして、周りに配慮しながら行うようにしてください。

子供のゲームはルールを守って楽しもう

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「子供のゲーム」というと、真っ先にテレビゲームを思い浮かべる人も多いですよね。しかし、子供向けのゲームには、大人数で楽しめるボードゲームやカードゲームなど、さまざまな種類があります。そういったゲームを通して子供はルールを覚えたり、達成感を味わったりと、成長につながる面もあります。

一方で、なかには中毒性が高いゲームもあるため、対象年齢にあったもので遊ぶ、時間になったらやめる、といったように親がしっかりとルールを決めましょう。

ゲームをする時間と外で体を動かす時間をバランスよくとりながら、子供が楽しく遊べるように見守ってあげてくださいね。

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