基本的生活習慣とは?小学校までに身につけたい5つの習慣って?

昨今、睡眠や食生活といった基本的な生活習慣の乱れが子供に多くみられるようになり、国も問題として認めています。基本的な生活習慣が乱れると、心身共に悪い影響があるだけでなく、小学校での授業をまともに受けられないのではないかと不安に思いますよね。そこで今回は、小学校入学前に身につけておきたい「基本的生活習慣」について詳しくご紹介します。

基本的生活習慣とは?

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基本的生活習慣とは、文部科学省が平成18年に発表した「文部科学白書」の「子供の基本的な生活習慣の育成に向けた取組」に記載されている、子供が心身ともに健康に育つための基盤となる生活習慣を指します(※1)。

近年、子供の成長にとって必要不可欠な食事や睡眠が大きく乱れていることが、学習意欲や体力、気力の低下に繋がる要因の一つとして考えられています。

これを国が社会問題として取り上げ、子供の健やかな成長をサポートするために、文部科学省をはじめ地方自治体によって、基本的生活習慣を身につける取り組みが推進されています。

主に小学校入学前や小学生を対象とした取り組みですが、昨今はインターネットやスマートフォンをはじめとした携帯電話の普及から生活習慣が乱れることも増え、中高生を対象とした取り組みも行われています(※2)。

小学校までに身につけたい5つの基本的生活習慣とは?

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小学校までに身につけたい基本的生活習慣とは、日常生活の基本となる「食事・睡眠・排泄・清潔・衣服の着脱」の5つの生活習慣を指します(※3)。この5つをベースに、人との関わりあいの中で必要になってくる「あいさつ」や「礼儀」を基本的生活習慣に含める地方自治体もあります。

小学校入学前までに身につけておくことを目標としているため、家庭でも日頃からしつけの一環として意識的に取り組むことが大切ですよ。

それでは、主に小学校までに身につけたい5つの基本的生活習慣と、加えて取り組まれることが多いあいさつや礼儀について、以降で詳しくみていきましょう。

基本的生活習慣1. 朝食をきちんととる

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文部科学省やスポーツ庁が行った調査によって、朝食を毎日食べている子供の方が、朝食を取っていない子供よりも学力・運動能力ともに高い傾向にあることがわかりました。

これは、朝食を食べないと脳のエネルギー源となるブドウ糖が供給されず、午前中は脳と体が十分に機能しなくなることが原因だと考えられます。

こうした調査結果から、文部科学省では「早寝早起き朝ごはん」国民運動の推進を行っています(※4)。

基本的生活習慣2. 早寝早起き

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睡眠には心身の疲労を回復させる働きのほかに、成長ホルモンなどにより脳や体を成長させる働きがあります。眠る時間が遅くなると、成長ホルモンなどの分泌に影響を与えてしまうため、毎日21時頃には就寝させるように心がけましょう(※4)。

また、3~5歳の子供に必要な睡眠時間は10〜13時間だとされています(※5)。睡眠不足になると、最も集中力が高まる時間帯である午前中に集中できない可能性があるため、睡眠時間はしっかりと確保してあげたいですね。

基本的生活習慣3. 一人でトイレに行ける

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小学校に入ると、自分一人でトイレに行き、手洗いまでを済ませることになります。一般的には5~6歳までに一人でトイレに行き、手洗いまでできるようになっていることが理想的です。

また、小学校は和式トイレであることが多く、慣れない姿勢でのうんちやおしっこで子供が不安になってしまうことや、便器の周りや洋服を汚してしまうこともあります。可能であれば、入学前に和式トイレに慣れる機会を作ってあげましょう。

基本的生活習慣4. 一人で着替えができる・後片づけができる

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小学校に入るとトイレ、水泳や体育、身体測定など、着替えが必要な場面が増えます。先生が着替えさせてくれるわけではないので、自分一人で服を脱ぎ、着替えたものの後片づけまでできるようになっておく必要があります。

ボタンをうまくはめられなかったり、服の前後ろを間違えたりしてイライラしてしまう子もいますが、辛抱強く見守ってあげましょう。

基本的生活習慣5. 身の回りを清潔にする

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入学すると、自分の持ち物が増えるほか、掃除の時間で身の回りをきれいにする習慣がついていきます。また、手洗い、うがい、歯磨き、入浴など体を清潔に保つことによって、健康な体が作られますし、お箸を使ってきちんとご飯を食べることも身の回りの清潔につながります。

清潔にする習慣というのは、教えるだけでは身につきにくいとされています(※3)。ママ・パパが手を洗ってあげたり、顔を拭いてあげたりすることで、子供はきれいにすると気持ちがいいということを感覚として覚えていきますよ。

基本的生活習慣6. あいさつ・お礼・返事ができる

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小学校ではクラスの人数も増え、より多くの人とあいさつや会話をするようになります。

あいさつは人間関係を形成する第一歩です。家庭で「おはよう」「おやすみなさい」をはじめ、基本的なあいさつを習慣づけていきましょう。元気よくあいさつをすることで、日々にメリハリもつきますよ。

また、相手が何かをしてくれたら「ありがとう」、名前を呼ばれたら「はい」など、お礼と返事の習慣を身につけることも大切です。

基本的生活習慣7. 我慢・意思表示ができる

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小学校では授業、給食、クラブ活動の時間など、規則に沿った行動が求められるようになり、我慢することや意思表示することが必要になります。我慢や意思表示のときに、友達や先生に思いやりをもって接することができるようになってほしいですよね。

子供が我慢をしなければならない場面で、「どうして我慢しなければいけないかわかる?」と問いかけてあげながら、気持ちを上手に表現する練習をしましょう。

基本的生活習慣は家族で取り組もう

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子供に基本的生活習慣を身につけさせるには、家族で身につけるように働きかけることが大切です。まずは教えるママやパパが生活習慣を正すことによって、子供の生活リズムも整っていきます。

ただ、すぐにできるようになるわけではないので、根気強く子供と向き合っていきましょう。そして、何かできたときは、めいっぱい褒めて、意欲を後押ししてあげてくださいね。

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