18トリソミーとは?原因や症状は?いつわかるの?

監修医師 小児科 武井 智昭
武井 智昭 日本小児科学会専門医。2002年、慶応義塾大学医学部卒。神奈川県内の病院・クリニックで小児科医としての経験を積み、現在は神奈川県横浜市のなごみクリニックに院長として勤務。内科・小児科・アレルギー科を担... 監修記事一覧へ

晩婚化に伴う高齢出産が増えてきた影響もあり、染色体異常による赤ちゃんの先天性疾患を心配する人は少なくありません。「18トリソミー(エドワーズ症候群)」は先天性疾患の一つで、妊婦健診の超音波検査などでその可能性が疑われるケースもあります。それでは、赤ちゃんが18トリソミーだと診断されたら、どう対処すれば良いのでしょうか。今回は18トリソミーについて、原因や症状、いつわかるのかなどをご説明します。

18トリソミー(エドワーズ症候群)とは?

医療 染色体

通常、一つの細胞には、遺伝情報を伝達するための染色体が46本あり、2対1組で23組に分かれています。18トリソミーは、この23組のうち、18組目の染色体が2本ではなく3本になっていることで起きる疾患です。

18トリソミーの症例を報告したジョン・エドワーズ医師の名前をとって、「エドワーズ症候群」と呼ばれることもあります。

18トリソミーは、出生4,000〜10,000人あたりに1人の割合で発生し、男女比率は「女性:男性=3:2」で女児の方が多い疾患です。また、母体年齢が高くなるにつれて、18トリソミーになるリスクが増大するといわれています(※1)。

18トリソミー(エドワーズ症候群)の原因は?

原因 なぜ cause

18トリソミーの原因は不明です。

18トリソミーは、細胞分裂が正しく行われないなどの理由で、18番目の染色体が一本多い状態の細胞が生まれることによって起こります。しかし、なぜ細胞分裂が正しく行われないのかといった根本的な原因については、はっきりしたことが分かっていません。

母体年齢が高くなるほど、18トリソミーの発生率が高くなることから、精子や卵子の老化も18トリソミーの原因と関係があるのではないかとも考えられています。

18トリソミー(エドワーズ症候群)の症状は?

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赤ちゃんが18トリソミーの場合、妊娠中から胎動が弱い、胎盤が小さい、羊水が多い、子宮内での発育が遅いなどの症状が見られます。

また、自然流産になる可能性が高く、無事に生まれてきても、無治療では多くが生後2週間前後で死亡し、生後1年まで生きられる確率は10%程度だとされています。

無事に出生した赤ちゃんの体重は少なく、口や顎、頭が小さくて、後頭部が突出しているといった外見上の特徴が見られます。合併症として、チアノーゼを伴う重度かつ複雑な心疾患や無呼吸発作、食道閉鎖などの症状がみられる子が多いようです(※1)。

18トリソミー(エドワーズ症候群)の診断方法は?

妊婦 妊娠初期 エコー検査 病院 超音波

出生前の18トリソミーの診断は、超音波検査で胎児発育不全の有無を推定し、羊水検査や絨毛検査で染色体異常の有無を調べて行われます。

出生後は、赤ちゃんに18トリソミー特有の身体的特徴が現れていないかを見て診断されます。

いずれにしても、確定診断は、顕微鏡下で染色体数や染色体構造の変化を観察する「核型分析」によって行われます(※1,2)。

18トリソミー(エドワーズ症候群)はいつわかる?

カレンダー

超音波検査は妊娠11〜13週ごろに行われ、絨毛検査は妊娠11〜15週、羊水検査は妊娠15週以降に行われます。そのため、早ければ妊娠11週ごろには、お腹の赤ちゃんが18トリソミーかどうかがわかると考えられます。

母体血胎児染色体検査であれば、それよりも早く、妊娠10週ごろに18トリソミーかどうかがわかることもあります。

ただし、この検査は確定検査ではなく、あくまで18トリソミーである可能性がどの程度あるのかを調べるためのものなので、この検査で陽性となっても、実際には18トリソミーでない可能性もあります。(※1)

18トリソミー(エドワーズ症候群)の治療法は?

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18トリソミーには、根本的な治療法はありません。ただし、小児慢性特定疾病情報センターによると、新生児集中治療や心臓手術、食道閉鎖手術などの治療を積極的に行うことにより、通常よりも長生きできたり、合併症の症状が改善したりするようです(※3)。

治療については親の意向も汲んで検討されるため、医師とよく相談したうえで、どのような治療を行うのかを決めていきましょう。

18トリソミー(エドワーズ症候群)は予防できる?

はてな 疑問 クエスチョンマーク

18トリソミーの原因ははっきりしておらず、妊娠中に何かを気をつけたからといって、予防できるというものではありません。赤ちゃんが18トリソミーと診断されたとしても、誰のせいでもないので、決して自分を責めないでください。

また、18トリソミーに限らず、胎児の染色体異常を防ぐことは難しいため、染色体異常が原因で流産などのトラブルが起きたとしても、妊婦さんの責任ではありません。

18トリソミー(エドワーズ症候群)にはみんなで向き合おう

妊婦 相談 医者 病院 医師

お腹の中の赤ちゃんが18トリソミーだと分かった場合、親としては戸惑いや不安があるかと思います。18トリソミーとどう向き合っていけばいいのか迷ったときは、一人で悩まず、18トリソミーの子供を持つ家族の会や医師に相談しましょう。

自分が抱えている気持ちを共有したり、18トリソミーの知識を深めたりすることで、不安も徐々に小さくなっていきます。頼れるものにはどんどん頼りながら、子供の元気な成長をサポートしていきましょう。

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