ロタウイルスワクチンの予防接種は必要?費用は?副反応はある?

記事監修 小児科 武井 智昭
武井 智昭 日本小児科学会専門医。2002年、慶応義塾大学医学部卒。神奈川県内の病院・クリニックで小児科医としての経験を積み、現在は神奈川県横浜市のなごみクリニックに院長として勤務。内科・小児科・アレルギー科を担... 続きを読む

「ロタウイルスワクチン」は、赤ちゃんが受ける予防接種のなかでも、任意予防接種に分類されます。費用がかからない定期予防接種ではないため、接種した方が良いのか悩んだり、いつ受けたらいいのか迷う人も多くいます。今回はロタウイルスワクチンの予防接種は必要なのか、効果や副反応、費用などをご説明します。

ロタウイルスって何?

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ロタウイルスとは、感染すると嘔吐下痢などを伴う急性胃腸炎を引き起こすウイルスの一つです。特に0〜5歳の乳幼児が感染しやすく、感染すると水のような下痢や嘔吐が続き、発熱して、脱水症状になってしまうことがあります(※1)。

感染力が非常に強く、厚生労働省によると、5歳までにほとんどの乳幼児がロタウイルスに感染するとされています。ロタウイルスへの感染によって重症化してしまうと、けいれんなどの脳症を合併することもあります。

治療には特効薬がないので、きちんと予防しておくことが大切です。

ロタウイルスワクチンの予防接種は必要なの?

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ロタウイルスへの感染を予防するには、ロタウイルスワクチンの予防接種を受けるという方法があります。

ロタウイルスワクチンを接種したからといって感染を完全に避けることはできませんが、感染したときに重症化するのを防ぐことができます(※2)。

特にロタウイルスへの感染から脳炎やけいれんを併発したり、重度の脱水症状が起こったりすると命にかかわる危険性もあるため、万が一のことを考えて予防接種を受けておくことをおすすめします。

ロタウイルスワクチンの接種時期や間隔、回数は?

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ロタウイルスワクチンは生後6週から接種できます。成分の違いで「ロタリックス」と「ロタテック」という2つの種類があり、受ける回数や間隔が違います。

それぞれの受け方について、日本小児科学会が推奨するスケジュールは以下の通りです(※3)。

ロタリックスのスケジュール

ロタリックスは生後6〜24週未満の間に2回受ける必要があります。推奨スケジュールは、生後8~15週未満の間に1回目を受けて、4週間(28日)以上の間隔を空けて2回目を受けます。

ロタテックのスケジュール

ロタテックは生後6〜32週未満の間に3回受ける必要があります。推奨スケジュールは、生後8~15週の間に1回目を受けて、2回目と3回目はそれぞれ4週間以上の間隔を空けて受けます。

ロタウイルスワクチンを接種するときの注意点は?

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ロタウイルスのワクチンはどちらも接種期限が決められていて、期限を過ぎると予防接種自体を受けられなくなります。

ロタウイルスワクチンを単体で受けると、ほかの予防接種を4週間受けられなくなるので、他のワクチンとの同時接種を検討してください(※4)。

特に予防接種の最初の時期は大切なワクチンが重なるので、それも踏まえてかかりつけの小児科医にも相談して、上手にスケジュールを組みましょう。

ロタウイルスワクチンの副反応は?

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ロタウイルスワクチンは毒性を弱めたウイルスそのものを体内に入れる生ワクチンですが、重い副反応はほとんどありません。

ロタリックスでは接種してから下痢や咳、鼻水、食欲不振、発熱、ぐずりなどが見られ、ロタテックは下痢や嘔吐、発熱が見られることがあります(※5,6)。

極めてまれな症状ですが、副反応で腸重積を起こすこともあります(※4)。赤ちゃんの様子をみて、激しく泣いたり顔色が悪くなったりして、嘔吐や血便がみられるようなら、病院を受診するようにしましょう。

ロタウイルスワクチンの費用は?

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ロタウイルスワクチンは任意予防接種のため、自己負担の費用がかかります。1回あたり1万〜1万5,000円ほどで、予防接種を終えるまでに合計で約3万円かかります。

定期接種では費用がかからないことを考えると、任意予防接種の接種は敬遠しがちですが、どの赤ちゃんでもかかるウイルスと考えると、接種を検討しておきたいですね。

また、住んでいる自治体によっては助成金を出しているところもあります。例えば、東京都渋谷区では1回あたり8,500円の助成金が2回まで受け取ることができます(※7)。予防接種を受ける前に、市区町村の保健センターに確認してみてください。

ロタウイルスワクチンの予防接種で重症化を防ごう

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ロタウイルスは感染力が強いこともあり、完全に予防することは難しい病気です。ただ、ロタウイルスに感染した後の症状を緩和する、重症化を防ぐという意味でも、大切な予防接種になります。

赤ちゃんの時期は予防接種の種類自体も多く、スケジュールを調整することが大変ですが、かかりつけの小児科や保健センターで、どの時期に接種するといいか相談してみましょう。

万が一受け忘れたときも、スケジュールを組み直してもらえるので、早めに相談して再度設定をしてくださいね。

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