赤ちゃんの下痢の原因は?見分け方や長引くときの対処法は?

記事監修 小児科 武井 智昭
武井 智昭 日本小児科学会専門医。2002年、慶応義塾大学医学部卒。神奈川県内の病院・クリニックで小児科医としての経験を積み、現在は神奈川県横浜市のなごみクリニックに院長として勤務。内科・小児科・アレルギー科を担... 続きを読む

赤ちゃんの頃は、消化器官が未発達だったり、まだ整っていない時期もあって、ちょっとしたことで下痢になりやすいのが特徴です。その原因も、母乳やミルク、離乳食などの食事であることもあれば、感染症などの病気のこともあったりと様々。そこで今回は、赤ちゃんが下痢になる原因や、病院へ行ったほうが良い症状の見分け方、長引いたときの対処法についてまとめました。

赤ちゃんが下痢をする原因は?

赤ちゃん お腹

赤ちゃんが下痢をする原因は、「食べ物」「感染性のウイルスや細菌」「食物アレルギー」の大きく3つがあげられます。どれも、水分を多く含んだ液状の便(水様便)であることが特徴です。

月齢が低い赤ちゃんの場合は、腸が未発達のため、消化不良で便が柔らかくなることは珍しくありません。新生児期から生後1~2ヶ月頃までは、1日5回以上柔らかいうんちをします。母乳育児の場合、うんちが柔らかくなることが多く、下痢というよりも「軟便」であることがほとんどです。


以下に、赤ちゃんが下痢になる原因とその特徴をまとめたので参考にしてみてくださいね。

食べ物が原因による下痢

離乳食の場合、さつまいも・里芋・かぼちゃのような食物繊維や糖分が多い食べ物や、乳製品の摂り過ぎが原因で下痢になることがあります。冷たいものを食べ過ぎたり、飲み過ぎた場合も下痢になることがあります。粉ミルクでも便は柔らかくなることがありますが、下痢ほど水っぽくないことがほとんどです。

感染性のウイルスや細菌が原因による下痢

ノロウイルスやロタウイルスなどのウイルス性の胃腸炎は、下痢を引き起こします。感染症やウイルスの場合、嘔吐を伴うことが多く、小さい子供では発熱することもあります。下痢以外の症状も確認しましょう。便は酸っぱい臭いがするなどいつもと違うのが特徴です。

食物アレルギーが原因による下痢

生後6ヶ月頃を過ぎると赤ちゃんに離乳食を与えはじめますが、卵、大豆、牛乳などでアレルギーを起こし、下痢になることもあります。この場合には、原因となる食べ物を食べて数時間以内に起きます。

アレルギーを起こしやすい食べ物は、乳幼児期としては上記が多いです。下痢以外にも、発疹がでる、呼吸が苦しいなどの症状があれば、検査をおすすめします。

赤ちゃんの下痢の見分け方は?気をつけた方がいい症状は?

チェックリスト

赤ちゃんは1日5回以上水のような便を出し、おむつからはみ出すような場合は下痢だと考えましょう。腐った臭いや酸っぱい臭いがする場合は注意が必要です。

基本的に、下痢をしていても熱がなく、食欲もあり、水分(母乳やミルクを含む)が適量摂れていれば、慌てずに様子をみましょう。熱や嘔吐を伴う場合や元気がなく水分が摂れていない状態であれば、一度受診してみると良いかもしれませんね。

以下に、家で様子をみてもいい状態と、病院へ行った方がいい状態の特徴をご紹介します。

家で様子をみてもいい状態

● 食欲があり、普段通り母乳・ミルク・離乳食が摂取できている
● 笑ったり泣いたり、元気があって普段通りの生活を送れている
● いつもより、うんちが少し柔らかい・回数が1~2回多い程度

病院へ行った方がいい状態

● 繰り返し嘔吐し、機嫌も悪い
● 38.5度以上の発熱を伴っている
● うんちに血が混じっている
● 下痢が1週間以上続いている
● 下痢から普段と違う異臭がする
● 下痢の回数が増え、元気がなくなっている

夜間や時間外でも病院に連絡した方がいい状態

● 飲みものを受けつけず、顔色が悪く、ぐったりしている
● 脱水症状を起こしている(尿、涙が出ず顔色が悪い)
●下痢や嘔吐の症状がはげしい
●目立つほどの血便・水様便が出ている
●唇や爪が紫となり冷たい

赤ちゃんの下痢が長引く原因や対処法は?

疑問 女性 悩み 不安 クエスチョン

赤ちゃんの下痢は、1週間以上長引くこともあります。下痢が長引くと、赤ちゃんの体や精神的にも負担になってしまうため、以下の対処をしてあげましょう。

食事を見直して消化を助ける

離乳食を始めたばかりや、離乳食の段階を進めたタイミングで下痢をした場合は、うんちの状態が良くなるまで一段階戻したり、慣れた食材を使ったりしましょう。

糖分を含んだ食べ物・果物・乳製品は下痢の間は避け、おかゆ、うどん、バナナ、りんごをすりおろしたものなど、消化の良いものを少しずつ時間を分けて食べさせてあげると良いですね。粉ミルクで下痢をしているときは、ミルクを薄めるのではなく、1回の量を減らして、回数を分けてあげてください。

お腹を温めて胃腸の働きを助ける

お腹が冷えると胃腸の働きが悪くなり、下痢をしやすくなります。空調の温度設定を調節したり、スリーパーを羽織らせたりして、お腹を冷やさないように心がけましょう(ウイルスや細菌が原因の場合はお腹を温めてもあまり効果はみられません)。

おむつかぶれしないようお尻を洗う

下痢のときはおむつ替えが頻回になりますよね。その都度拭いて清潔な状態に保つことは大切ですが、何度もこするとお尻がかぶれてしまいます。長く続く場合は肌の負担が大きいので、できるだけお湯のシャワーで洗ってあげるようにしましょう。

赤ちゃんが下痢のときに注意することは?

赤ちゃん 病院 診察 受診

赤ちゃんが下痢になったときに一番怖いのが、脱水症状です。こまめな水分補給を心がけ、少しでも様子がおかしいと思ったら、すぐに病院へ行くようにしてくださいね。

脱水症状を含め、赤ちゃんが下痢のときは以下のことに注意しましょう。

脱水症状を起こさないよう水分補給をする

下痢が続くと、脱水症状を起こす可能性があります。母乳やミルク、月齢によって麦茶やほうじ茶、湯冷ましなどを1口ずつ数回にわけて、スプーンなど少量から飲ませてあげてください。白湯で体を温めてあげるのもおすすめです。

ウイルス性の下痢に触れたら消毒をする

ウイルス性の下痢のとき、ママの手が触れた場合は水洗いだけではママ自身も感染してしまうことがあります。しっかりと石鹸で洗い流したあとに、アルコール除菌などを行いましょう。洗うときは指や爪の間もぬかりなく、治まるまでビニール手袋をしておむつ替えしても良いですね。

一緒にお風呂に入るのは下痢が治まってから

ママ・パパと一緒に湯船に入るのは、下痢の回数がある程度治まってからにしましょう。入る前はしっかりとお尻を洗ってから。ウイルス性の下痢のときは特に気をつけてください。ウイルス性でなくても、下痢の回数が多い時は、リラックスして漏らしてしまうこともあるので、分けて入りましょう。

病院に行くときは下痢をしたおむつを持参する

ノロウイルス・ロタウイルスなどの病気が原因で下痢となり、元気がなくなる・顔色が悪くなっている場合は、治療が必要になります。整腸薬や効き目が穏やかな下痢止めが処方されたり、脱水がひどい場合には点滴を行うこともあります。

赤ちゃんの状態をメモしたり、1回分の下痢のおむつを病院に持参しましょう。感染する恐れがあるので、電話で病院に持参した方が良いか確認し、必要であればしっかりとビニール袋に入れて結んでいくことが大切です。

赤ちゃんが下痢になったら、冷静に状態を観察しよう

親子 赤ちゃん ママ 一緒

赤ちゃんが初めて下痢をした場合、ママやパパは慌ててしまいますよね。しかし、下痢のときは、うんちの状態、下痢以外の症状など、冷静に赤ちゃんの状態を確認することが大切です。

消化不良でうんちが柔らかい場合は、何度か経験しているうちに見慣れてきますが、見極めが大事なのが風邪や病気のとき。正しい情報を医師に伝えることが早期回復にもつながるので、慌てず対応しましょう。

免責事項

こそだてハックに「いいね!」して情報を受け取ろう