妊婦はとにかく眠い!妊娠中に眠気が強い原因と対策は?

監修専門家 看護師・助産師 岡 美雪
岡 美雪 看護師・助産師を免許を取得後、未熟児病棟、脳神経外科病棟、産科病棟で医療業務に従事。その後、医療現場での経験を活かして、青年海外協力隊の看護職としてアフリカに2年間駐在し、現地の医療技術向上に貢献。日... 監修記事一覧へ

妊娠した途端に、我慢できないほどの眠気に襲われる…というのは、よくあることです。でも、どれだけ寝ても眠気が治まらないというのは困ってしまいますね。そこで今回は、妊娠中の眠気の原因と対策、妊婦は寝てばかりで赤ちゃんに影響はないのかなどをご説明します。

妊娠中の眠気の原因は?妊婦はずっと眠いの?

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妊娠中は「眠気との闘い」といえるくらい、妊娠期間を通じて眠いことが多くあります。この眠気にはきちんとした原因があり、妊娠初期・中期・後期でそれぞれ異なります。

妊娠初期

妊娠初期の眠気は、主に「プロゲステロン(黄体ホルモン)」という女性ホルモンの一つが原因です。

妊娠すると体内で「ヒト絨毛性ゴナドトロピン(hCG)」というホルモンが分泌され、それがプロゲステロンの生産を促します(※1)。

プロゲステロンには基礎体温を高める作用があるので、体がほてり、ボーッとしてしまったり、だるさを感じたりと「いつも眠い」状態になることが多くなります。なかには、風邪と勘違いする人もいます。

妊娠初期の眠気は「眠りつわり」ともいわれ、妊娠12~16週頃までには一度治まるのが一般的です。

妊娠中期

妊娠中期も、プロゲステロンの増加が続いているので、その影響で体温が高い状態ではありますが、基本的には妊娠初期ほどの強い眠気はありません。

しかし、だんだんとお腹が大きくなってきて体力を消耗したり、つわりが治まって食欲が増してきたりするので、食べすぎて満腹になってしまうなどして、眠くなる人もいるかもしれません。

妊娠後期

妊娠後期には、プロゲステロンだけではなく「エストロゲン(卵胞ホルモン)」という女性ホルモンの分泌量も増えます(※1)。

エストロゲンには眠気を抑える作用があると考えられていますが、そのせいで夜の寝つきが悪くなって睡眠不足で日中も眠くなってしまうことがあります。

また、臨月に入る頃はお腹がかなり大きいので、疲労感から眠気を感じやすくなります。子宮に膀胱が圧迫されてトイレが近くなったり、胎動が激しくなったりして、夜中に何度も目を覚ましてしまう人もいます。

妊婦が眠いときの対策は?妊娠中の眠気を抑えたい!

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妊娠中に眠くなったときは、体を休ませてあげるのが一番。ただ、仕事や家事で忙しいと、いつでも横になれるというわけではありませんよね。

そんなときは、次のような眠気対策を試してみてください。

冷たい水で顔を洗う

メイクをしていないとき限定ですが、「冷たい水で顔を洗う」のは最もシンプルで効果的な方法です。顔は洗えなくても、冷たい水で手を洗うだけでも眠気対策になります。

体を動かす

デスクワーク中に眠気が強くなったら、肩をまわしたり、立ち上がって屈伸をするなど、簡単な運動をするのもおすすめです。5〜10分ほど散歩に出て外の空気を吸うと、気分転換になり、眠気も解消できますよ。

手や耳をマッサージする

手や耳にある眠気を抑えるツボを押すのも効果的。中指の爪の、親指に近い生え際にある「中衝(ちゅうしょう)」というツボは手軽に押せて便利です。

また、耳にはたくさんのツボがあるので、指でつまんで上や下に引っ張ったり、手でくしゃくしゃともみこんだりするだけでも、頭がすっきりしますよ。

ガムやキャンディーで口を動かす

あごを動かすと眠気が解消されます。仕事場で食事をしてもいいなら、ガムやアメを口にするのがおすすめです。スッキリするミント系の味のものを選ぶとさらに効果的です。

10分だけ仮眠する

何をしても効かないほどに眠いときは、思い切って10分ほど仮眠を取りましょう。仕事場では眠れないという人は、休憩をもらって、外のベンチなどに座ってそっと目を閉じてみるだけでも構いません。

ただし、あまりに長い時間眠ってしまうと、起きたあとも眠気が残ってしまうので注意してくださいね。

妊婦は眠いとはいえ、寝すぎて胎児に影響しないの?

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日中も眠くて昼寝、夜も早くに就寝…。こんなに寝てばかりいて、お腹の赤ちゃんの発育に悪影響はないの?と不安に感じる人もいるかもしれませんが、睡眠時間が長すぎることで胎児の成長に何らかの影響があるという研究報告は特にありません。

妊婦さんが眠気を感じるのは、妊娠に伴う生理的な現象の一つです。「ゆっくり休んで!」という体からのサインだと考えて、むしろ眠れるときはしっかり寝てくださいね。寝不足が続くと、かえって母体と胎児にとって良くありません。

また、妊婦さんにとっては十分な睡眠だけでなく、栄養バランスの良い食事や適度な運動も大切です。神経質になりすぎない程度に、健康的な生活を意識してみてくださいね。

妊娠中は周囲の理解を得て、眠気対策をしよう

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仕事や家事をやらないといけないとわかってはいても、睡魔に襲われてつらい…という妊婦さんは多くいます。

休息や睡眠が必要なこともあるので、「妊娠中はどうしても眠くなってしまう」ということを家族や仕事場の上司・同僚に話し、理解と協力をお願いしてみてください。周囲に助けてもらいながら、自分にできることを無理のない範囲でやるようにしましょう。

妊娠中に眠気を感じるときは「今はじっくり体を休める時期」と割り切って、お腹の赤ちゃんのためにも自分の体をいたわってあげてくださいね。

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