赤ちゃんがずっと寝続けていると、授乳の時間を考えて起こしたほうがいいのか迷ってしまいますね。体調が悪いのではないかと不安を感じるママやパパもいるかもしれません。
そこで今回は、新生児がなかなか起きないときについて、授乳のために起こしたほうがいいのか、対処法や気をつけたいことをご紹介します。
新生児はどのくらい起きないもの?
生まれたばかりの新生児はだいたい2~3時間ごとに寝たり起きたりを繰り返しますが、睡眠のリズムには個人差があるため4~5時間ほど寝続けることもあります。なかなか起きないのは安心してぐっすり眠っているだけなので心配はいりません。
新生児の1日の平均睡眠時間は16~18時間、多いと20時間ほどです。昼と夜の区別がまだなく、おっぱいやミルクを飲んだり泣いたりする以外の時間は、基本的に眠っていますよ。
夜の間にある程度まとまって眠るようになるのは、生後2~6ヶ月頃になってからです。
新生児が起きないときに授乳で起こしたほうがいい状態は?
新生児期は母乳なら1~2時間ごと、ミルクなら2~3時間ごとに母乳やミルク与えるのが目安です。そのため赤ちゃんがなかなか起きてくれないと、母乳やミルクをどうしたらよいのか悩んでしまいますね。
このとき起こしたほうがよいかどうかは、新生児の状態によって異なります。
体重が増えていない
新生児の場合、生まれて最初の数日間は一時的に体重が減りますが、1週間ほどで出生体重に戻り、そのあとは1日に約30~40gずつ増えていきます。
1週間ほど経っても体重が増えていない場合は、授乳間隔が開きすぎて栄養が足りていない可能性もあります。赤ちゃんが寝ていても短い間隔で起こして授乳をしましょう。母乳だけでは足りなさそうな場合は、ミルクを足してあげてください。
おしっこの量や回数が減っている
寝ている時間が長く3〜4時間経ってもおしっこをしていないようであれば体内の水分が減っている可能性があります。脱水症状を引き起こさないためにも、起こして授乳をしたほうがいいかもしれません。
赤ちゃんのおしっこの量や回数は、母乳やミルクを飲んだ量や汗の量によってもまちまちですが、新生児であれば1〜2時間に一度のペースで、1日15〜20回が目安です。
一般的に夏は汗の量が増えるためおしっこの量や回数が減りますが、普段と変わらない色やにおいであれば問題ありません。おしっこの色が濃い・においが強い場合は体の水分が減っている可能性があるので、少し多めに母乳やミルクをあげてみてください。
新生児が起きないときに上手に起こす方法は?
授乳の必要があって新生児を起こすときは、「優しく慎重に」が基本です。体を激しくゆすったり大きな声を出したりしないようにしてください。
赤ちゃんの口にママの乳首や哺乳瓶を近づけてくわえさせてあげると、びっくりさせることなく起こすことができます。足の裏をくすぐる、軽くつねるなどの軽い刺激を与えてみるのも一つの方法です。
これらの刺激を与えても起きないときは、無理に起こさずに様子をみましょう。赤ちゃんにとっては授乳よりも睡眠の方が大事なタイミングだと考え、30分ほど寝かせてからまた同じように起こしてみてください。
新生児が起きないときに気をつけたいことは?
新生児が長時間起きないときは、以下の2つのリスクを防ぐために、定期的に赤ちゃんの様子をチェックしましょう。
乳幼児突然死症候群(SIDS)
寝ている間に呼吸が止まり「乳幼児突然死症候群(SIDS)」を起こす可能性はゼロではありません。鼻や口に手をかざしたり、耳をすましたりして、呼吸をしているかどうか念のため確認してあげてください。
乳幼児突然死症候群の原因はいまだにはっきりわかっていませんが、うつぶせ寝や柔らかい寝具だと発症率が高いという報告があり、厚生労働省も1歳を過ぎるまでは仰向けで寝かせるように注意喚起をしています(※1)。
赤ちゃんが苦しくならないように、基本的には仰向けか、頭を少し横向きにして寝かせてあげましょう。
脱水症状
室温が高かったり、布団をかけすぎていたり、赤ちゃんが厚着していたりすると、汗を大量にかいて寝ている間に脱水症状を起こしやすくなります。部屋の温度や湿度を調整し、厚着・布団のかけすぎに注意しましょう。
おしっこの量や回数が減る、顔色が悪い、両目がくぼんでいる、口の中が乾燥している、頭部の柔らかい部分がへこんでいるといった様子がみられたら脱水症状の可能性があるので、母乳やミルクを与えたうえで小児科で診てもらいましょう(※2)。
赤ちゃんが起きないときは慌てず様子をみよう
赤ちゃんは寝すぎても寝なさすぎても心配になってしまうものですが、体重が増えていて普段と変わらず元気であれば様子を見ましょう。生活リズムが整うまでは睡眠時間が定まらないものなので、赤ちゃんのリズムに合わせてあげてくださいね。
ただし顔色が悪い、おしっこの回数や量が減っている、呼吸が早いといった普段と違う症状を伴うときは注意が必要です。日頃から赤ちゃんの様子をしっかりと観察して、気になることがあれば、かかりつけの医師に相談するようにしましょう。