生まれたばかりの赤ちゃんを見ていると、呼吸が荒いと感じることがあるかも知れません。赤ちゃんの呼吸は体の異変を知らせる大事なサインのひとつですが、呼吸が荒いと「苦しいのかな?」と気になりますよね。
今回は新生児の呼吸が荒いときの原因や対処法、病院に行く目安などをご紹介します。
新生児の息は荒いのが普通なの?
赤ちゃんと過ごしているときに、日頃から鼻息の荒さが気になっているママ・パパは多いのではないでしょうか。
新生児の呼吸数は1分間に40~50回程度です(※1)。呼吸数が大人の倍近くあるので鼻息が荒いように見えることもあるかもしれませんが、基本的にはそれが普通の状態です。
眠っているときは呼吸数が減るのが一般的なので、起きているときとくらべて鼻息も落ち着いています。
授乳後や泣いた直後、手足をばたつかせるなど運動量が増えたときに鼻息が荒くなることもありますが、普段と変わらない様子であれば、心配しすぎる必要はありませんよ。
新生児の鼻息が荒いときに気にした方がいい状態は?
鼻息が荒い以外に、新生児に以下のような状態がみられる場合は、病気によって息が荒くなっている可能性もあります。
発熱・鼻水・鼻づまり・咳
鼻息が荒い以外に、38度以上の発熱や鼻水、鼻づまり、咳を伴う場合は何かのウイルス感染による風邪の可能性があります。鼻づまりによって息が荒くなるほか、哺乳力が低下してしまうこともよくあります。
生まれたばかりの赤ちゃんはママからもらった免疫があり、外出する機会も少ないので、風邪は引きにくいもの。しかし風邪を引く可能性がゼロというわけではありません。その原因の多くは、同居の家族からのウイルス感染といわれています。
普段と比べて呼吸が速い
普段と比べて呼吸が速い場合は、肺炎の可能性があります。
肺炎は、ウイルスや細菌などに感染して喉から肺胞(気管支の末端にある小さな袋)までが炎症を起こしている状態のことです。
呼吸が速くなるほか、母乳やミルクの飲みが悪くなる、うなり声を上げる、呼びかけへの反応が鈍くなるといった症状が現れます。
新生児が病気で鼻息が荒いときの対処法は?
新生児が風邪で鼻息が荒くても、顔色が良く、いつも通り母乳やミルクを飲むようであれば、体調の変化に注意しながら赤ちゃんの様子を観察してあげてください。
ただし、苦しそうにしている場合は、下記を参考に対処してあげましょう。
鼻づまりの場合は鼻水を吸引
風邪で鼻づまりを起こしている場合は、吸引器などを使って鼻水を吸い取り、しばらく様子を見ましょう。
体調が悪化している場合は受診
鼻息が荒い以外に、咳、体温38℃以上の発熱あるいは36度より低い低体温、顔や唇が紫色になる(チアノーゼ)、母乳やミルクを飲まないといった体調の悪化がが見られたら、早めに病院を受診しましょう。
赤ちゃんが病気にかかっているかは、呼吸が荒いかどうかだけではなく、他の症状も見て総合的に判断することが大切です。
新生児の息が荒い状態にすぐ気づくために
呼吸の異変に気づくためには、普段の様子を把握しておくことが大切です。新生児の呼吸は常に一定とは限らないので、どんなときにどう変化するのかを意識して観察するようにしましょう。鼻息が荒いと感じても、慌てずに様子を見てあげてください。
ただ、産後すぐで体調が戻っていないママがあまり神経質にチェックをしていると、気疲れしてしまうかもしれません。赤ちゃんとのスキンシップで顔を近づけるときだけでも良いので、日頃から赤ちゃんの様子を見てあげてくださいね。