新生児の鼻息が荒い!赤ちゃんの呼吸が早いのはなぜ?

監修医師 小児科 武井 智昭
武井 智昭 日本小児科学会専門医。2002年、慶応義塾大学医学部卒。神奈川県内の病院・クリニックで小児科医としての経験を積み、現在は神奈川県大和市の高座渋谷つばさクリニックに院長として勤務。内科・小児科・アレルギ... 監修記事一覧へ

新生児は基本的に泣くことでしか意思表示ができないので、健康状態を判断するには、普段の姿をよく観察しておく必要があります。呼吸の変化も、赤ちゃんの体の異変を知らせる大事なサインの一つ。それでは、新生児の息が荒くなることにはどのような意味があるのでしょうか?今回は新生児の呼吸が荒いときの原因や対処法、病院に行く目安などをご紹介します。

新生児の息は荒いのが普通なの?

新生児 ママ 親子

新生児の呼吸数は、1分間に40~60回程度が目安です(※1)。大人の呼吸数の倍近くあり、呼吸が荒いように見えることもあるかもしれません。

授乳後や泣いた直後は呼吸数が増え、眠っているときは呼吸数が減るのが一般的です。赤ちゃんは基本的に腹式呼吸をしているので、お腹に軽く手を添えて、普段から呼吸の回数を数えておくと、呼吸の変化に気づきやすくなります。

新生児の鼻息が荒い原因は、病気の可能性もある?

新生児 赤ちゃん 泣く

おっぱいやミルクを飲んだ後や、鼻がつまっているときは、息が荒くなりがちです。また、手足をばたつかせると運動量が増えるので、息が荒くなることも。

しかし、生理的な原因ではなく、病気によって息が荒くなっている可能性もあるので、注意が必要です。新生児の呼吸を速くさせる病気としては、主に以下のようなものがあります。

風邪

生まれたばかりの赤ちゃんはママからもらった免疫があり、外出する機会も少ないので、風邪は引きにくいもの。しかし、風邪を引く可能性がゼロというわけではありません。その原因の多くは、同居の家族からのウイルス感染です。

赤ちゃんが風邪にかかった場合、38度以上の発熱や鼻水、鼻づまり、咳といった症状が見られ、鼻づまりによって息が荒くなったりします。また、哺乳力が低下してしまうこともよくあります。

肺炎

肺炎は、ウイルスや細菌などに感染して、喉から肺胞(気管支の末端にある小さな袋)まで炎症した状態のことです。

肺炎にかかると、呼吸が速くなる、おっぱいやミルクの飲みが悪くなる、うなり声を上げるといった症状が現れます。重症になると、チアノーゼや低体温になります。

出産直後の呼吸障害

新生児一過性多呼吸

出生直後に荒い呼吸をしているときは、新生児一過性多呼吸を起こしている可能性があります。新生児一過性多呼吸は、赤ちゃんの肺の羊水が出生後にきちんと排出されないために起こる呼吸障害です。

陣痛が来る前に帝王切開で生まれた赤ちゃんや、出産予定日を過ぎて生まれた赤ちゃんが発症することが多く、たいていは酸素投与などの管理を行えば2~3日で治まります(※2)。

新生児呼吸窮迫症候群

新生児呼吸窮迫症候群は、肺を膨らませておくのに必要な物質「肺サーファクタント(肺界面活性物質)」が不足しているため起こる病気です。

妊娠34週未満で生まれた新生児に起きやすく、多呼吸以外に、チアノーゼ(酸素が不足し皮膚や粘膜が青紫色になる)や、陥没呼吸(呼吸時に喉の辺りがペコペコへこむ)などの症状が現れます(※2)。

一般的には、新生児集中治療室(NICU)での管理が行われ、人工呼吸管理、肺サーファクタント投与などが実施されます。

新生児の息が荒いときの対処法は?病院に行くべき?

注意

新生児の息が荒くなっている場合、鼻づまりが起きている可能性があります。鼻をチェックして、鼻づまりが見られるなら、吸引器などを使って鼻水を吸い取り、しばらく様子を見ましょう。

また、呼吸が多少速くても、顔色が良く、いつも通り母乳やミルクを飲むようであれば、体調の変化に注意しながら赤ちゃんの様子を観察してあげてください。

新生児の呼吸数を数えたときに、1分間に60回を超えているようなら、多呼吸とみなされます(※1)。多呼吸以外にも、発熱や咳、体温が36度より低い低体温、チアノーゼ、哺乳力の低下といった他の症状が見られたら、病気にかかっている可能性があるので、早めに病院を受診しましょう。

赤ちゃんが病気にかかっているかは、呼吸が荒いかどうかだけではなく、他の症状も見て総合的に判断することが大切です。息が荒いと感じても、慌てずに様子を見てあげてくださいね。

新生児の息が荒い状態にすぐ気づくために

赤ちゃん ママ 笑顔

呼吸の異変に気づくためには、普段の様子を把握しておくことが大切です。新生児の呼吸は常に一定とは限らないので、どんなときにどう変化するのかを意識して観察するようにしましょう。

ただし、産後すぐで体調が戻っていないママが、あまり神経質にチェックをしていると、気疲れしてしまうかもしれません。

赤ちゃんとスキンシップをとるときなど、顔を近づけるときだけでも良いので、日頃から赤ちゃんの様子を見てあげてくださいね。

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