【赤ちゃんのずりばい】いつから始まる?しないとき練習は必要?

監修専門家 看護師、保健師、助産師 窪田 杏奈
窪田 杏奈 看護師、保健師、助産師の資格取得後、総合周産期母子医療センターに勤め、その後フリースタイル分娩に興味を持ち成城マタニティクリニックに転職。現在は、分娩介助や妊産婦ケアをしつつ、助産師の研究をすべく大学... 監修記事一覧へ

赤ちゃんが「ハイハイ」をするのを心待ちにしているママやパパも多いと思いますが、ハイハイをする前に「ずりばい」をする子もたくさんいますよ。「そもそもずりばいって、ハイハイと何が違うの?」と疑問を感じる人もいるのではないでしょうか。そこで今回は、ずりばいはいつから始まるのか、ずりばいをしないときの練習法についてご説明します。

赤ちゃんのずりばいとは?ハイハイと何が違う?

赤ちゃん6か月 ずりばい はらばい

「ずりばい」とは、赤ちゃんが手の平や足の裏で床を押したり引っ張ったりして、前や後ろに這って進むことをいいます。

ずりばいは、いわゆる「ほふく前進」のような動作です。

ハイハイは手の平と膝、膝から足先までを床につけ、お腹は持ち上げた状態で進みます。

一方ずりばいは、顔だけを床から持ち上げた状態で、腕や足、体幹は床につけた状態で進みます。

赤ちゃんがずりばいをする理由とは?

赤ちゃん ずりばい

赤ちゃんがずりばいをする理由は、まだ、自分の体を持ち上げる筋力がないためと考えられています。

ずりばいは、ハイハイの前段階として現れることが一般的です。ずりばいをすることで筋肉が発達し、ハイハイへとステップアップしていきます。

お腹はまだ浮かせられませんが、上半身を起こし、肘をついて進む「ひじばい」をする赤ちゃんもいます。

赤ちゃんのずりばいはいつから始まる?

カレンダー 本 ノート p

赤ちゃんがずりばいを始める時期は、生後7~8ヶ月頃のことが多いようです。

ただし、赤ちゃんがずりばいを始める時期は個人差が大きいので、時期がずれても心配する必要はありません。

ずりばいは、寝返りができるようになった後に始まるので、寝返りの時期によって、ずりばいが始まるタイミングは異なります。

生後3ヶ月で寝返りをする子もいれば、生後8ヶ月を過ぎても寝返りをしない子もいます。「ずりばいは、寝返りをしてから」と考えておきましょう。

赤ちゃんの発達には個人差が大きく、すべての赤ちゃんがずりばいをするわけではありません。

ずりばいをしないでハイハイを始める子もいます。

また、お座りをした後、ずりばいとハイハイをしないうちに立てるようになったり、ずりばいをした後、ハイハイをしないで歩くようになった赤ちゃんもいます。

ずりばいをしないからといって、心配する必要はありませんよ。

赤ちゃんのずりばいに練習は必要?いつから始める?

赤ちゃん ずりばい 22632097_m

ずりばいは、活発に動き回れるようになるための、筋肉を発達させる準備の一つとも考えられています。

ずりばいをすることで筋力が発達するだけでなく、脳の発達にもよい影響を与える可能性があるともいわれています。

焦る必要はありませんが、無理のない範囲で赤ちゃんにずりばいの練習をさせてあげてもいいですね。

ずりばいの練習を始めるタイミングは、寝返りができるようになってからがいいでしょう。

寝返りをマスターしたての赤ちゃんは、まだうつぶせの姿勢に慣れていないません。赤ちゃんが寝返りに慣れて、うつぶせを楽しめるようになったと感じてから、ずりばいの練習を始めるようにしてくださいね。

赤ちゃんのずりばいの練習方法は?

はらばい ずりばい 遊び 赤ちゃん6か月

赤ちゃんのずりばいの練習方法は3つあります。

無理のない範囲で、赤ちゃんの様子を見ながらずりばいの練習を進めていきましょう。

足裏を押してあげる

赤ちゃんがうつぶせで足をばたばたさせていたら、足裏を軽く押してあげましょう。キックすることで、前進するすりばいの感覚がつかめるようになってきます。

おもちゃを置く

赤ちゃんの目の前の、手が届きそうで届かない場所に赤ちゃんのお気に入りのおもちゃなどを置いてみるのも効果的です。

手が届かない距離を頑張って縮めようとすることで、赤ちゃんはずりばいの感覚をつかみます。

声をかける

赤ちゃんの少し先で、ママが声をかけてあげるのもいいですよ。赤ちゃんとスキンシップをとりながらずりばいの練習ができます。

赤ちゃんがずりばいを始めたら注意することは?

ずりばい 赤ちゃん 3492074_m

まず、ずりばいの練習は、必ずしもしなければいけないというものではありません。赤ちゃんが嫌がったりした場合は、無理にずりばいの練習をしないでくださいね。

また、赤ちゃんがずりばいを始めると、行動範囲が一気に広がります。

赤ちゃんの手が届く範囲に危険なものがないか、チェックしましょう。小さな物を誤飲したり、角のとがったものに衝突してケガをしたりする危険性があります。

赤ちゃんがずりばいをすることでホコリが舞い上がり、ホコリやチリなどを吸い込みやすくなるのでこまめな掃除も必要ですね。

その他、家の中には思わぬ危険がいっぱい潜んでいます。

赤ちゃんがずりばいを始めたときに役立つ、便利なグッズをご紹介します。赤ちゃんが安心してずりばいができる環境作りの参考にしてくださいね。

引き出しストッパー

タンスの引き出しを開けて中のものを出したり、手を挟んだりしてしまう可能性があります。引き出し用のストッパーを活用しましょう。

コーナークッション

テーブルなどの家具の角に頭をぶつけてケガをしないように、家具の角を覆うグッズを活用すると便利です。

コンセントカバー

コンセントの穴も、赤ちゃんは興味本位で触ってしまいます。感電してしまわないように、コンセントの穴はコンセントカバーでガードしておきましょう。

ベビーガード/ゲート

テレビなど触ってほしくないものや、赤ちゃんに立ち入って欲しくないキッチン、階段にはベビーガードをつけると安心です。

テーブルクロス

テーブルクロスを引っ張ってしまうと、机の上からものが落ちてくる危険性があります。

テーブルクロスを使用する場合は、赤ちゃんの手の届かない範囲に取り付けるようにしましょう。

赤ちゃんがずりばいをしなくても、焦らないで!

ずりばいは、しなくてはならないものではありません。

そのため、仮に練習をして成果が出なくても、落ち込んだりする必要はまったくありません。

同じ月齢の赤ちゃんがずりばいやハイハイができるようになったからといって、比較して焦る必要もありませんよ。

赤ちゃんの体は時間とともに成長し、ずりばいをしなかったとしても、やがて歩いたり走ったりできるようになります。

赤ちゃんの成長は個人差が大きいものなので、ほかの赤ちゃんと比較するようなことはせず、我が子の成長をゆっくり見守ってあげてくださいね。

こそだてハックに「いいね!」して情報を受け取ろう