生れてすぐの赤ちゃんは、髪の毛があまり生えていなくても「赤ちゃんだから」と、あまり気にすることもありませんよね。しかし、生後しばらくしても髪の毛が薄いままだと、いつまでこのままの状態が続くのか不安になるママやパパは少なくありません。今回は、赤ちゃんの髪の毛が薄くて、なかなか生えない・伸びない原因や、病気の可能性、対処法などをご紹介します。
赤ちゃんの髪の毛が薄いのはなぜ?
生まれて間もない赤ちゃんの髪の毛が薄いのは、まだしっかりとした髪に生え替わる前の、産毛の状態であることが要因です。
産毛はとても細くて柔らかく、大人のようにぐんぐんと伸びていくわけではありません。ふわふわとまばらに生えて薄く見えてしまう赤ちゃんが多いのですが、全ての赤ちゃんが薄いわけではありませんよ。生まれたときから大人の髪のように、黒くしっかりと生えている産毛も存在します。
ママやパパの遺伝子を受け継いで、髪の毛が薄い・濃いという場合もありますが、赤ちゃんの場合は、生まれたときの髪の状態がずっと続くわけではありません。産毛はいずれ生え替わるので、そのタイミングで髪質や毛量が変化することもあります。
赤ちゃんの髪の毛が薄いか濃いかは個人差がありますが、そこに優劣があるわけではないので、心配せずに見守りましょう。
赤ちゃんの髪の毛が伸びない…いつから生える?
赤ちゃんの髪の毛は、1歳前後に産毛から少しずつ大人と同じような髪の毛へと生え替わることが多いようです。初めの頃は、まだ1本1本の毛が細いこともありますが、成長するごとに髪質も変わり、3~4歳頃には髪質がいったん安定してくるといわれています。
それまでの間に、生後数ヶ月たった頃に、赤ちゃんの前髪から頭頂部あたりの産毛が少しずつ抜け始める「新生児生理的脱毛」があり、さらに、少し時期がかぶる頃に、枕などの摩擦で後頭部の髪の毛が抜ける「乳児期後頭部脱毛」がある子もいます。
髪質が落ち着くまでは、生え替わる時期・スピード、生えてくる髪の濃い・薄いもまちまちです。赤ちゃんによっては、全然伸びなかった子が2歳を過ぎた頃から一気にフサフサになるようなこともありますよ。
赤ちゃんの髪の毛が薄い・生えない・伸びないのは病気が原因?
赤ちゃんの髪の毛が薄いことや、しばらく生えない・伸びないということがあっても、何かの病気が原因ということはないので心配しすぎないようにしましょう。他の赤ちゃんと比べて不安になるかもしれませんが、大きな気持ちでどっしりと構えていてくださいね。
ただし、新生児期になりやすい「乳児脂漏性湿疹」が頭皮にまで出てしまい、その影響で頭皮が荒れて、一時的に髪の毛が抜けてしまう子がいます。
しばらくして乳児脂漏性湿疹が落ち着き、頭皮が元の状態に戻れば髪の毛はまた生えてくるのが一般的です。あまりひどい状態が続くようであれば、小児科や皮膚科で診てもらいましょう。
また、髪の色が気になるママやパパもいるかもしれませんね。
髪の色は、ほとんどの場合は産毛が細いことが原因で、成長するごとに黒く変化していくものです。色素の異常を心配するママもいますが、基本的に皮膚や瞳の色も同時に気になるということがなければ、問題ありませんよ。
赤ちゃんの髪の毛が薄い・生えない・伸びないときの対処法は?
赤ちゃんの髪の毛が薄いからといって、何か対処したとしても急に生え始めるわけではありません。赤ちゃんには、基本的なお世話をしてあげるのが一番です。
髪の毛の生え替わりには、赤ちゃんの新陳代謝も影響しているので、しっかり母乳やミルク、離乳食を与えること、睡眠をしっかりとって成長を促してあげることが大切です。汗や汚れがあれば沐浴やお風呂のときに流して、清潔な状態を保ってあげましょう。
なかには、自分の髪の毛をむしるような行動を取る赤ちゃんもいますが、よくみられる一時的なものだと考えられます。
「ストレスのせい?」と、心配するママもいますが、基本的に赤ちゃんの場合はストレスが原因ということはありません。何かが触れてかゆかったり、髪の毛の存在を発見して、おもちゃのように遊んでいたりすることがほとんどです。
手遊びをしてあげるなどして気を紛らわせてあげると良いですね。
赤ちゃんの髪の毛が生えないときも気長に待とう
赤ちゃんの髪が薄いのはメリットもあります。赤ちゃんの頃は体温が高いこともあり、頭皮にも大量の汗をかきます。お風呂から出たてのように、髪がしっとりするほど発汗することもあるので、髪が薄いほうが汗を拭きやすく、蒸れてあせもになる心配もありませんよ。
赤ちゃんの髪の毛がいつまでも薄い状態であったり、生えない・伸びない状態が続いたりすると、どうしても不安に感じてしまいますよね。しかし、いずれ生えてくるもの。今だけの赤ちゃんらしい姿と思って、気長に待ってあげましょう。