赤ちゃんのうんちが臭いと、「何か悪いものを食べたかな?」「お腹が痛いのかな?」と心配になりますよね。消化器官が未熟な時期の赤ちゃんは、すぐにお腹の調子が悪くなります。そんなとき、薬を飲ませていいかどうかわからず、対処法に悩むママやパパは多いのではないでしょうか。今回は、赤ちゃんのうんちが臭いときや、ゆるいときの原因と対処法についてご紹介します。
赤ちゃんの正常なうんちの状態とは?
赤ちゃんのうんちの異変に気づくには、日頃からおむつ替えのときに、色や匂い、量をチェックしておくことが大切です。
赤ちゃんのうんちの状態は、母乳やミルクだけを飲んでいる時期と、月齢が進んで離乳食を食べる時期では、色や形状が異なります。月齢に合わせた正常なうんちの特徴は以下の通りです。
新生児~生後1ヶ月
母乳やミルクを飲んでいるだけなので水っぽい状態で、少し酸っぱいにおいがします。色は、ほとんどの場合は黄色や緑色ですが、母乳やミルクが腸内に留まる時間が長くなると緑色、黒っぽい色などに変化します。
生後2・3・4ヶ月頃
色や形状は生後1ヶ月頃とほぼ変わりませんが、うんちのなかにネバネバしたものや白い粒が混ざることがあります。ネバネバしたものは腸の粘膜で、白い粒は消化しきれなかった母乳やミルクの脂肪分なので心配いりません。
生後5・6ヶ月頃
離乳食が始まると、消化に慣れるまではゆるくなったり硬くなったり、食べ物によって形状や色合いが変化します。色はこれまでの黄色や緑色から少しずつ茶色になり、においは酸っぱいにおいから大人と同じにおいになります。
生後7〜12ヶ月
大人と同じようなにおいや硬さになってきます。離乳食とともに母乳やミルクを飲んでいれば、少しゆるめで酸っぱいにおいが残ることも。ホウレンソウやニンジンなど色が強い野菜を食べると、うんちの色として現れることがあります。
赤ちゃんのうんちが臭い原因と対処法は?
母乳やミルクだけを飲んでいる赤ちゃんのうんちは、ほとんど臭さを感じず、わずかに酸っぱめのにおいがするのが特徴です。しかし、食べるものが変化するにつれて、うんちのにおいも変わっていきますよ。
うんちが臭い原因
うんちのにおいは腸内細菌に左右されます。母乳やミルクだけを飲んでいる段階では、主にビフィズス菌しかいないので、酸っぱいにおいがあるくらいでそれほど不快には感じません。
離乳食が始まって腸内の消化吸収を助けるための大腸菌の数が増えると、鼻をつくにおいになります。
うんちが臭いときの対処法
離乳食を始めた後で臭くなった場合は特に心配いりません。ただし、強烈な腐敗臭や吐き気がするような異臭がする場合は、腸内の細菌バランスが乱れている可能性があります。消化吸収機能が低下していることもあるので、一度小児科を受診しておくと安心です。
赤ちゃんのうんちがゆるい原因と対処法は?
母乳やミルクだけを飲んでいる頃は見分けるのが難しいですが、うんちがいつもよりも水っぽい、あるいは明らかに回数が増えた場合は、ゆるくなっていると考えましょう。
新生児期~生後1ヶ月のうんちの回数は、1日に10回くらいまでは正常ですが、10回以上するような症状があれば下痢の可能性があります。勢いよく吹き出すように出るのも新生児の下痢の特徴ですよ。
うんちがゆるい原因
消化器官が未熟で一時的にうんちがゆるくなった場合は正常な状態です。特に離乳食初期で食べ物の消化に慣れていない時期に多いのが特徴です。
ただし、病気が原因でうんちがゆるくなっている可能性もあります。幼児期にみられる「ロタウイルス」や「ノロウイルス」「アデノウイルス」といったウイルス性の胃腸炎の可能性も考えられます(※1)。
うんちがゆるいときの対処法
赤ちゃんのうんちがゆるいときは、まず一過性なのか病気が原因なのかを見分けることが重要です。食欲があって機嫌がよく体調の変化がみられなければ、食べ物が関係した一過性のもであると考えましょう。食べる量を減らして、少しずつ慣らして行くと良いですね。
通常よりうんちの回数が増えたり、発熱や鼻水など他の症状が出ていて機嫌が悪かったりするときは病気が原因かもしれません。下痢のついたおむつを持参して小児科を受診すると、診察がスムーズに進みます。
赤ちゃんのうんちが硬い原因と対処法は?
母乳やミルクだけを飲んでいる頃はあまりうんちが硬くなることはありませんが、離乳食を始めると固形のうんちをするようになります。
うんちが硬いときの原因は?
離乳食が影響している場合は、ほとんどが水分不足のせいです。うんちが固形化するとうまく排便できない子もいるので、うんちが腸内に長く留まることになります。
するとうんちの水分が次第に奪われ、硬くコロコロした形状になることも。うんちが硬いと便秘になりやすくなる…という悪循環に陥ることもあります。
特に女の子は、赤ちゃんのときから便秘になりやすいともいわれています。
うんちが硬いときの対処法は?
離乳食と一緒にミルクや麦茶、白湯などでいつもより多めに水分を摂らせましょう。うまく排泄できていないようなら、おへその下あたりを「の」の字にマッサージして排泄を助けてあげてください。
綿棒で肛門を刺激して排便を促す方法もありますが、必要以上に刺激してしまうと傷つけてしまうこともあります。赤ちゃんが苦しそうであれば小児科で対処してもらいましょう。
赤ちゃんのうんちが臭い・ゆるいときの注意点は?
赤ちゃんや新生児のうんちの状態が気になっても、機嫌が良く食欲もあって、苦しそうにしていなければ様子をみましょう。
ただし以下のような状態のときは、病気が潜んでいることもあります。なるべくうんちがついたおむつをビニールに入れて保管しておき、病院へ行くときに持っていく必要があるか問い合わせてみてください。
赤ちゃんのうんちが異常な状態の目安
● クリーム色や灰白色など、白っぽい色のうんち
● 赤いうんち
● 黄色や赤色の粘液上のねばねばが含まれる
● 1週間以上水っぽいうんちが続いている
● 腐敗臭や吐き気を感じる異臭がする
● うんちの回数が増え、ぐったりしている
赤ちゃんのうんちが臭いかどうかを普段からチェックしよう
うんちは健康状態のバロメーターです。その硬さやにおいには、赤ちゃんの体調やお腹の状態を知る手がかりがたくさんあります。おむつ替えのときは、うんちの色やにおいなどをじっくり観察しておくようにしましょうね。
うんちをじっくりと観察するのは抵抗がある人もいるかもしれませんが、赤ちゃんのお世話としてとても大切なことです。体調管理をするつもりでチェックしてあげましょう。母子手帳にも正常なうんちの目安が詳しく載っているので、合わせて参考にしてみてくださいね。