「急に人見知りが始まって驚いた」「人見知りするようになって大変…」といった話を聞いたことがあるかもしれませんね。いつから始まるのか、どの赤ちゃんにも起こるのかなど、気になっているのではないでしょうか。
そこで今回は、赤ちゃんの人見知りはいつから始まっていつまで続くのか、原因や対処法などについてご説明します。
赤ちゃんの人見知りはいつから?いつまで続くの?
赤ちゃんの人見知りは、一般的に生後7~9ヶ月頃に始まります(※1,2)。ただし個人差が大きく、早いと生後6ヶ月頃でも人見知りがみられることもあります(※3)。
遅い場合は、1歳を過ぎてから始まるケースや、生後8ヶ月で少し人見知りがみられて落ち着いたあと2歳を過ぎて再び始まるケースもあるようです。
人見知りのピークは、生後10ヶ月〜1歳半頃が多いです(※4)。その後、2~3歳頃までに徐々に落ち着いていきます。
ただし人見知りがいつまで続くかも個人差があるため、始まる時期が早かったり程度が軽かったりすると、1歳頃におさまるケースもあります。
赤ちゃんが人見知りをする原因は?
人見知りをする原因には、赤ちゃんの心の成長が関係しています。
ママやパパ以外の人に対して、「怖いと感じる気持ち」と「近づきたい気持ち」の間で葛藤することで、人見知りが起きるといわれています。
生まれたときからずっと一緒に過ごしてきたママやパパが特別な存在であることがわかるようになり、初めて会う人や普段あまり会わない人に対して警戒心を抱くことも原因の一つです。
人見知りは、親しい人とそうでない人を区別でき、怖い・危険と感じたことに反応を示せるようになった成長の証でもあるのです。
赤ちゃんの人見知りってどんな状態?
月齢が低いうちは誰が抱っこしても問題なかったのに、人見知りが始まったらママやパパ以外の人に抱っこされることを嫌がったり、なかにはママやパパのいずれかを拒否したりする赤ちゃんもいます。
人見知りというと、泣くことを想像するかもしれませんが、はにかんだ表情を見せたり、ママやパパにしがみつきながら相手の顔をじっと見たりする赤ちゃんもいます。
人見知りは、人に興味があるからこそ強くみられるともいわれます。そのため人懐っこい赤ちゃんの方が人見知りが強い傾向があるかもしれません。
生後3ヶ月・4ヶ月の赤ちゃんも人見知りをする?
生後3〜4ヶ月頃に、人見知りに似た仕草がみられることがあります。これには、赤ちゃんとママ・パパとの間の「愛着(アタッチメント)」が関係しているといわれています。
赤ちゃんは生後2ヶ月頃になると、ママやパパに話しかけられたりあやされたりしたときに反応して笑うようになります(※1)。個人差があるものの、生後3ヶ月頃からは声を出して笑う赤ちゃんも多いです(※5)。
笑うようになると、赤ちゃんはママやパパを声やにおいなどで認識する能力が芽生え、愛着を強めたいという感情が出始めます。
生後3〜4ヶ月頃になってよく笑うようになり、人見知りに似た仕草がみられるようであれば、ママやパパの愛情を求めているのだと考えて、抱っこしたり話しかけたりして赤ちゃんの要求に応えてあげてくださいね。
赤ちゃんが人見知りをしたときは、どう接すればいいの?
赤ちゃんが人見知りをして泣き出したら、まずママやパパがやさしく抱っこして安心させてあげてください。
「どうしたの?びっくりしたの?」と過度に反応してしたり、深刻な表情をしたりすると、赤ちゃんは不安感が高まり、さらに人見知りの傾向が強まるともいわれています。
赤ちゃんが落ち着いてきたら、人見知りをした相手を紹介するように「すごくやさしい人なんだよ」「○○ちゃんのことが大好きなんだよ」などと笑顔で語りかけてあげるのもいいでしょう。焦らず時間をかけて慣れさせていくことが大切です。
赤ちゃんの好きなおもちゃを人見知りする相手に持ってもらって距離を縮めるなど、遊びを通して少しずつ慣れさせるのも一つの方法ですよ。
赤ちゃんが人見知りをしないこともある?
人見知りは成長の一環といわれますが、なかには人見知りをしない赤ちゃんもいます。
人見知りをしない理由には、生まれ持った性格や、過ごしてきた環境などが影響すると考えられています。
一般的に、生まれたときからたくさんの人と接する機会が多かった、生後すぐに保育園へ入ったといった場合は、人見知りをすることが少ないといわれています。
しかし、同じような環境で育っても人見知りをする赤ちゃんもいるので、一概に「〇〇だから人見知りをしない」「△△だから人見知りをする」とはいえません。
「赤ちゃんが全く人見知りをしないと発達障害かもしれない」といった噂を聞いて心配になるかもしれませんが、人見知りをしないことだけでは発達障害の判断基準にはなりません。
人見知りをするかしないかは赤ちゃんの個性でもあるので、あまり気にしすぎる必要はありませんよ。できるだけ積極的にコミュニケーションをとるようにしてくださいね。
赤ちゃんの人見知りの時期は無理せず過ごそう
人見知りが始まると赤ちゃんから離れられず、家のことが全くできなくなったり、外出するのが大変になったりすることもあるかもしれません。
大変な時期ですが、家事は手抜きで済ませる、人と会うときは自宅に来てもらうなどして、ママやパパの負担が大きくならない工夫をしていきましょう。
あまりにも人見知りが強すぎたり反対に人見知りをしなかったりして心配になったら、乳幼児健診や小児科を受診したときに相談してみてくださいね。