「赤ちゃんに急に人見知りが始まって驚いた」という話を聞いたことはありませんか?それまで色んな人に抱っこされ、笑顔を振りまいていた赤ちゃんが、突然ママ以外の人を受けつけなくなることがあります。これは赤ちゃんに「人見知り」が始まった証拠です。そこで今回は、赤ちゃんの人見知りはいつから始まるのか、そしていつまで続くのか、原因や対処法などについてご説明します。
赤ちゃんが人見知りをする原因は?

赤ちゃんは、成長段階で人見知りをすることがあります。
人見知りは、主に赤ちゃんの心の成長が関係しています。
ママではない他人に「近づきたい気持ち」と「怖いと感じる気持ち」の間で葛藤することで、赤ちゃんの人見知りが起きるといわれています(※1)。
赤ちゃんの人見知りってどんな状態?

赤ちゃんの人見知りというと、相手を怖がって泣いてしまうことを想像する人が多いかもしれません。
しかし、赤ちゃんがはにかんだ表情を見せたり、ママにしがみつきながら相手の顔をじっと見ているのも、人見知りの一種です(※1)。
人見知りは、人に興味があるからこそ強くみられるともいわれます。そのため人懐っこい赤ちゃんの方が、人見知りが目立つかもしれませんね。
月齢が低いうちは誰が抱っこしても問題なかったのに、人見知りが始まったらママ以外の抱っこを嫌がったり、なかにはパパの抱っこでも泣いてしまったりする赤ちゃんもいます。
人見知りが始まると、しばらくはママにべったりで疲れてしまうこともあるかもしれませんね。
しかし、人見知りは赤ちゃんが精神的に成長してきている証拠だと前向きに捉えましょう。
赤ちゃんの人見知りはいつから?

赤ちゃんの人見知りは、早い子だと生後5ヶ月頃から始まります。一般的に、生後6~7ヶ月頃に始まるケースが特に多いようです。
ただし人見知りが始まるタイミングには個人差が大きく、1歳を過ぎてから始まるケースや、生後8ヶ月くらいで少し人見知りの傾向がみられた後、2歳くらいで再び始まることもあります。
相手をただじーっと見つめるだけで泣いたりしないケースもあるため、赤ちゃんが人見知りをしていることに気づかないこともあるようです。
赤ちゃんの人見知りはいつまで?

赤ちゃんの人見知りがいつまで続くかは、人見知りが始まった時期にも左右されます。
一般的に、人見知りは2~3歳頃に終わる子が多いようです。早い子の場合は、1歳頃で人見知りがおさまる場合もあります。
人見知りに加え、もともとの性格に恥ずかしがり屋な面があると、小学校に入る頃まで人見知りが続く場合もあります。
人見知りをしながら、子供は少しずつ人との接し方を覚えていきます。無理に色々な人に慣れさせるのではなく、子供のペースを大事にしましょう。
もし子供が人見知りをして困っているようなら、「挨拶から始めてみたら?」「遊んでみたら?」など、声をかけてくださいね。
生後3ヶ月•4ヶ月の赤ちゃんも人見知りをする?

生後3ヶ月•4ヶ月頃の赤ちゃんにも、人見知りのような仕草が見られることがあります。
これには、赤ちゃんとママとの間の「愛着(アタッチメント)」が関係しています。
生後1ヶ月を過ぎた頃から、大人が笑うと笑い返す「社会的微笑」が現れ始めます(※2)。時期には個人差があるものの、多くの赤ちゃんは生後3~4ヶ月頃には声を出してよく笑うようになります。
この表情が見られる頃になると、赤ちゃんはママやパパをにおいや声で認識する能力が芽生え、愛着を強めたいという感情が出始めるのです。
特に、ママに対してのアタッチメントは強い傾向にあります。
生後3ヶ月•4ヶ月頃に社会的微笑が見られて、人見知りをしているようであれば、ママやパパの愛情を求めているのだと考え、優しく抱っこしてあげてください。
赤ちゃんが人見知りをしたときは、どう接すればいいの?

赤ちゃんが人見知りをしたときは、無理をさせないことが大切です。
ママ以外の人が抱っこしたときに赤ちゃんが人見知りをして泣き出したら、ママが優しく抱っこしてあげましょう。
「どうしたの?びっくりしたの?」と過度に反応してしまうと、人見知りの傾向が強まるともいわれています。
赤ちゃんが人見知りをしたときは、「すごく優しい人なんだよ」「○○ちゃんのことが大好きなんだよ」と優しく語りかけてあげてください。
赤ちゃんの人見知りを一気に改善する方法はなく、時間をかけて慣れさせていくしかありません。
赤ちゃんが人見知りをして泣いていても深刻な顔にならず、ママがニコニコしながら安全であることを伝え、落ち着くのを待ってあげましょう。
赤ちゃんの好きなおもちゃなどを利用しながら相手との距離を縮め、徐々にスキンシップに移行させるなど、遊びの一環で少しずつ慣れさせることが大切ですよ。
赤ちゃんが人見知りをしないこともある?

赤ちゃんのなかには、人見知りをしない子もいるようです。
赤ちゃんが人見知りをしない理由として、生まれ持った性格や、過ごしてきた環境が影響するといわれています。赤ちゃんが人見知りしていても、ママやパパが気づかない程度であることも少なくありません。
ママやパパが人と会う機会が多かったり、大家族だったり、兄弟や姉妹が多かったりすると、赤ちゃんはあまり人見知りをしないといわれています。しかし、こういった環境で育っても人見知りをする赤ちゃんもいますよ。
赤ちゃんが人見知りをしないと、「発達障害」や「自閉症」について考えるママやパパもいますが、人見知りは判断基準にはなりません。
発達障害や自閉症に関しては、目線を合わせないほかにも、普段からあまり感情表現をしない、自分から声をあまり出さないなどの特徴があります。
しかし、それらの特徴も、全ての発達障害や自閉症の子に当てはまるとは限りません。
人見知りは成長の一つなので、気にしすぎる必要はありません。
赤ちゃんの人見知り期間は家族みんなで乗り切ろう
赤ちゃんの人見知りが始まると、あやせるのはママしかいないというケースが多いかもしれません。
人見知りは成長の証とはいえ、ママは赤ちゃんから離れることができず負担は大きくなってしまいます。
赤ちゃんの人見知りが強い場合は、パパや他の家族に家事をお願いしたり、お出かけのときは荷物を持ってもらったりしましょう。
赤ちゃんの人見知りがひどく、赤ちゃんから離れられずに掃除やご飯づくりがおろそかになってしまうこともあるかもしれませんが、そういう時期だと割り切って上手に乗り切ってください。
赤ちゃんの様子を見ていて、あまりにも人見知りが強すぎると感じたら、乳幼児健診などで相談してみてください。
一人で抱え込まずに周囲に相談しながら、温かい目で見守ってあげましょう。