アフターピルで失敗することはある?妊娠する確率はどのくらい?

望まない妊娠を回避するために服用するアフターピル。避妊をせずに性交渉を行なったあとに服用しますが、失敗して妊娠してしまうということはあるのでしょうか?そこで今回は、アフターピルで失敗する原因と、失敗して妊娠する確率についてご説明します。

アフターピルとは?服用方法は?

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「アフターピル」とは、性交渉を行なった後に妊娠を防ぐための避妊薬のことで、一般的には「緊急避妊薬」と呼ばれます。

避妊なしに性交渉を行なってしまった、望まない性交渉を強いられた、低用量ピルの飲み忘れや、性行為中にコンドームが外れたり破れたりして避妊に失敗したという場合に、事後的な避妊のために処方されます。

日本では副作用の少ない「ノルレボ」という薬が唯一の緊急避妊薬として承認されていますが(※1)、「プラノバール」というホルモン剤をアフターピルとして服用することもあり、それぞれ服用方法が異なります。

ノルレボ

ノルレボは、性交渉後72時間以内、遅くても120時間以内に1錠服用する必要があります。性交渉後はできる限り早く服用することが、望まない妊娠を回避するために大切です。

プラノバール

プラノバールをアフターピルとして飲む場合は、性交後72時間以内に1回2錠服用し、さらに12時間後に2錠追加で服用する必要があります。12時間後の2回目の服用を忘れてしまうと避妊効果が落ちるため、必ず忘れずに飲むことが必要です。

アフターピルで失敗することはあるの?考えられる理由は?

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アフターピルの服用による避妊効果は高いですが、100%確実に妊娠を防げるとは限りません。アフターピルで失敗する理由として、以下の4つのことが考えられます。

性交後から服用までの時間

先述のように、アフターピルは性交後72時間以内に服用することが大切です。WHOの調査によれば、性交後72時間を超えてアフターピルを使用した場合に、避妊効果が直ちになくなるわけではありませんが、性交後120時間を超えてから服用した場合に有効かどうかは明らかではありません(※1)。

アフターピルの服用が遅かった場合、妊娠を回避できない可能性があります。

服用後2時間以内の嘔吐

ノルレボの服用による副作用として嘔吐はほとんどありませんが、プラノバールには吐き気を引き起こす副作用があります。服用後2時間以内に嘔吐してしまった場合、アフターピルの効果が十分発揮されず、避妊に失敗する可能性があります(※1)。

もし嘔吐してしまった場合には、すぐに1錠追加で服用しましょう。

薬の飲み合わせ

アフターピルの効果を弱める薬を併用していた場合、避妊に失敗する可能性があります。

例えば、抗けいれん剤やHIV感染症治療薬は、アフターピルの効果を弱めると考えられています。また、サプリメントやハーブティーなどに含まれることのある「セイヨウオトギリソウ」も、アフターピルの効果を弱めると考えられています(※1)。

服用後の性交渉

アフターピルは、服用後の残りの生理周期の避妊を保証するものではありません。アフターピルを服用後、避妊をせずに性交渉を行なった場合は、妊娠する可能性があります。

また、避妊をしていたとしても、アフターピルを服用した後に性交渉を行った場合、服用後に性交渉を行わなかった人に比べて妊娠する確率が高くなるというデータもあります(※1)。

アフターピルで失敗して妊娠する確率は?

グラフ 黒板

プラノバールを服用した場合の妊娠率は3.2%、ノルレボを服用した場合の妊娠率は1.1%という調査結果があり、アフターピルを服用すれば妊娠する確率は低いとされています(※2)。

ただし、性交後からアフターピルを服用するまでの時間が経てば経つほど、妊娠を回避できる確率は低くなっていきます(※1)。ですから、先述のようにアフターピルは性交後すみやかに服用することが、妊娠を回避するために大切です。

ちなみに、経口避妊薬の服用による妊娠率は0.3%です(※3)。確実に妊娠を回避するためには、普段から経口避妊薬を服用するなどの避妊方法をとることが大切ですよ。

アフターピルが失敗して妊娠したかを確かめる方法は?

生理開始 カレンダー

アフターピルの効果があり妊娠が回避されると、生理予定日の7日後以内には生理が起こります。

しかしアフターピルを服用した後、生理が予定より7日以上遅れたり、通常よりも軽い場合は、妊娠している可能性がゼロではありません(※1)。妊娠検査薬を使用するか、婦人科で検査を受けることをおすすめします。

アフターピルを正しく服用して失敗を防ごう

ピル サプリ 薬

アフターピルの避妊効果は高いですが、確実に妊娠を防ぐとは言い切れません。アフターピルを服用しなければならない場合は、性交渉後すみやかに飲みましょう。また、服用後に体調が優れなかったり生理が遅れたりした場合は、婦人科を受診することをおすすめします。

アフターピルは、あくまでも望まない妊娠を回避するための最終手段です。妊娠を望まない場合は、普段から低用量ピルを飲んだり、コンドームをつけて性交渉を行ったりと、避妊の方法を工夫してくださいね。

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