エストロゲンとは?どんな働きがあるの?妊娠や生理との関係は?

女性ホルモンの一つである「エストロゲン」は、女性が妊娠・出産するためにはなくてはならないホルモンです。妊娠を希望して妊活を進めているときや生理不順に困っているとき、エストロゲンの働きによって症状が解消されることもあります。今回は、エストロゲンとは何か、妊娠や生理に対する作用などをまとめました。

エストロゲンとは?

若葉 芽

エストロゲンとは女性ホルモンの一つで、卵胞ホルモンとも呼ばれます。脳の視床下部から脳の下垂体を刺激するホルモンが分泌されると、下垂体が反応して卵胞刺激ホルモンを分泌します。すると、それに卵巣が反応し、卵巣の中で眠っている卵胞のうちの10~20個が成長を始めます。

卵胞の成長が進むについれて、発育した卵胞からエストロゲンが分泌されます。そのあと、受精卵が着床するのに必要な子宮内膜を徐々に厚くしていきます。

エストロゲンの働きは?

赤ちゃん 歯磨き ポイント 電球 ひらめき

エストロゲンの働きには、以下のようなものがあります。

● 女性らしい丸みをおびた体をつくる
● 卵胞の成熟を促す
● 受精卵の着床を助けるため子宮内膜を厚くする
● 精子が子宮の中に入りやすいよう頸管粘液の分泌を促す
● 自律神経、感情の動きや脳の働きを整える
● 骨の形成を促し、血管収縮を抑制する
● 基礎体温を下げる

妊娠や出産だけでなく、女性らしさを高めてくれるホルモンとして、肌や髪質を良くしてくれるともいわれています。

エストロゲンは生理にどう作用するの?分泌量は変化する?

女性ホルモン

生理には排卵が生じたあと、子宮内膜が十分な厚みに達する必要があります。エストロゲンは生理の終わり頃から分泌量が増え、排卵直前にピークを迎えます。エストロゲンには子宮内膜を厚くする作用があり、このタイミングから受精卵が着床できるように子宮を整えます。

排卵が過ぎて一度急激に減少したあと、しばらくある程度の分泌量を保ち、生理が始まる少し前にぐっと減少します。その後は生理が始まるころから少しずつまた増え始め、排卵直前にピークを迎える、というサイクルを繰り返します。

生理が近づいた頃に肌荒れが起きやすく、生理後は肌質が回復する傾向にあるのは、エストロゲンの分泌量が関係しているのです。

エストロゲンの働きは、妊娠中と産後にも関係があるの?

妊婦

受精卵が着床して妊娠が成立すると、もうひとつの女性ホルモンであるプロゲステロンと共にエストロゲンの分泌量も徐々に増えていき、出産まで増え続けます。妊娠を持続させるために子宮を大きくし、乳房の中に通っている乳腺を発達させて母乳を作る準備を促すのです。

出産すると、胎内で赤ちゃんを育てる必要がなくなるため、産後2日目あたりから急激にエストロゲンの分泌量が減ります。その影響でセロトニンを始めとする脳内神経物質の働きも弱くなるので、産後うつや抜け毛、肌荒れなどを引き起こしやすくなります。

エストロゲンの働きを最大化するには?

豆腐

女性にとって重要なエストロゲンですが、働きを最大化する方法はあるのでしょうか。たとえば、食べ物やサプリメント、ツボ押し、漢方によってホルモン量を増やしたり、ホルモンの働きを促すことができます。

おすすめの食べ物には「大豆イソフラボン」があります。大豆イソフラボンは女性ホルモンに似た働きをすることが知られており、納豆・豆腐・おから・味噌・油揚げなど大豆由来の食材から栄養を摂取するようにしましょう。

また、卵巣機能の低下によって不妊治療が必要なときに、ホルモン剤によってエストロゲンを外から補充することもあります。

エストロゲンの働きが強いと副作用もあるの?

女性 お腹 腹痛 子宮 痛み

エストロゲンは女性の身体になくてはならないホルモンですが、ホルモン剤やサプリメントで過剰に摂取すると副作用が出る可能性があります。乳房の張りや下腹部の痛みなど、不快な症状が見られることも。

それ以上に、エストロゲンを長期間投与し続けると、子宮内膜が増殖し続け、子宮体癌のリスクが高まるとされています。

サプリメントであれば使用上の注意を良く読んでから服用し、ホルモン剤による治療では、産婦人科医の指示に従って利用するようにしてくださいね。

エストロゲンの減少で更年期障害が起きる?

女性 高齢 更年期 のぼせ ほてり ミドルエイジ

女性ホルモンは、女性としての機能の成熟が始まる思春期にその分泌が盛んになりますが、エストロゲンは40歳前後から分泌量が減少します。その理由は卵巣内の卵胞の数が減少していくためです。

排卵後の着床に向けて子宮内膜を厚くするエストロゲンは、卵胞の成長に伴って分泌されるので、卵胞が少なくなることでエストロゲンの分泌量が減少していくのです。

脳の視床下部は変わらず下垂体を刺激してエストロゲンの分泌を促しますが、卵巣が機能低下によってそれに応えることが難しくなります。そのため、視床下部が混乱して自律神経を乱し、更年期障害の症状が見られるようになります。

更年期障害では、主に以下のような症状が心身に表れます。

● 動悸やのぼせ、頭痛、肩こり
● 物忘れやイライラ
● うつ
● 脂質代謝異常
● 乳房の萎縮
● 骨粗しょう症のリスク増大
● 排尿障害

エストロゲンの作用が女性らしさをつくる

女性

エストロゲンは女性の体の機能と健康に大きく関わり、重要な働きをしているホルモンです。正常に分泌されなくなると、生理がある時期は生理不順や排卵障害を引き起こして不妊につながり、分泌量が急激に減少する更年期以降は骨粗しょう症や動脈硬化など、それまで縁遠かった病気にかかりやすくなります。

20~30代のうちは、暴飲暴食や不規則な生活、運動不足を繰り返してエストロゲンの分泌に影響が出ても、体力があるので多少の無理はききますが、中年期以降だと心身のトラブルを引き起こす可能性は十分にあります。

「今は何ともないから大丈夫」と考えるのではなく、いつかは必ず来るエストロゲンの分泌量が減少する時期を見据えて、生活習慣の改善やセルフケアを心がけていきましょう。

免責事項

こそだてハックに「いいね!」して情報を受け取ろう