母子同室のメリット・デメリットは?出産直後に赤ちゃんと一緒なのは大変?

出産してから病院を退院するまでの間、赤ちゃんと同じ部屋ですごすことを「母子同室」といいます。母子同室がいいけれど、自分一人で赤ちゃんをお世話できるか不安になったり、二人きりのときに何かあったらどうしようと心配になったりしてしまうかもしれませんね。そこで今回は、母子同室とはどのようなものなのか、辛いと感じてしまうこともあるのか、個室よりも大部屋の方がいいのかなどについてご説明します。

母子同室とは?

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赤ちゃんを産んだあと、すぐに退院できるわけではありません。通常、出産を終えたママは1週間近く入院します。その間、ママと赤ちゃんが一緒の部屋ですごすことを「母子同室」といいます。

母子同室の反対は「母子別室」といい、赤ちゃんはママと離れて新生児室で他の赤ちゃんと一緒にすごします。

以前は、生まれたばかりの赤ちゃんを集中的に検査したり、治療したりしやすいという理由から、母子別室が一般的でした。

しかし最近は、早くからママと赤ちゃんがスキンシップをはかって愛着を形成したり、母乳で栄養を与えたりすることが重要だとわかったため、特別な問題がない限り原則として母子同室とすることが望ましいとされています(※1)。

母子同室のメリット・デメリットは?

日本人 女性 考える

当然ながら、母子同室にはメリットとデメリットの両方があります。以下でその一例をご紹介します(※1)。

母子同室のメリット

● ママと赤ちゃんが接触する時間が長いので、愛着形成などが早い
● 早いうちから母乳で栄養をあげやすい
● 授乳や沐浴、オムツ交換などにママが早く慣れることができる
● 他の新生児から病気がうつるのを防げる

母子同室のデメリット

● 医師や看護師が赤ちゃんの異常を発見しにくい
● ママの気が休まらないことがある
● ママや面会に来た人から赤ちゃんに病気がうつる可能性がある

母子同室だと添い寝ができるの?

赤ちゃん 添い寝 親子

母子同室のとき、赤ちゃんと添い寝ができるかどうかは、病院ごとに異なります。

自分のベッドで添い寝をしていてもいいという病院もあれば、添い寝は禁止されており、「コット」と呼ばれる赤ちゃん用の小さなベッドに赤ちゃんを寝かしておいてあげなければいけない病院もあります。

また、添い寝が許可されている病院でも、昼間だけの場合もあれば、終日可能な場合もあるようです。

母子同室は辛いと感じることもある?

新生児 泣く 泣き止まない

赤ちゃんを産んだ直後の女性は体力がとても落ちています。そのため、母子同室で毎日赤ちゃんのお世話をすることになった場合、体力的に辛いと感じてしまうこともあるようです。

生まれた直後の赤ちゃんは1日中寝ているイメージがあるかもしれませんが、それは赤ちゃんによります。イメージ通りずっと寝ている赤ちゃんもいれば、頻繁に泣く赤ちゃんもいます。

泣いたらそのたびに抱っこしてあげたり、あやしたり、授乳してあげたりする必要があります。何度も繰り返しているうちに、ヘトヘトになってしまうかもしれませんし、もしかしたら、自分がトイレに行く暇もないかもしれません。

そのため、ママの中には母子同室は体力的に辛いと感じる人もいます。

ただし、母子同室は辛いことばかりではありません。前述の通り、母子同室は赤ちゃんと早くからスキンシップをはかることができますし、授乳やオムツ交換といった、育児に欠かせない行為に少しずつ慣れていくことができます。別室よりも早く、ママになった実感や喜びを得られるでしょう。

母子同室を辛いと思うかどうかは、自分や赤ちゃん次第かもしれません。同室と別室のどちらを選んでも後悔しないように、しっかり考えたいですね。

母子同室は大部屋の方がいいの?

病院 受付

母子同室には、複数のママと赤ちゃんが一緒の部屋に入院する「大部屋」と、赤ちゃんと二人きりで入院する「個室」の2種類があります。

病院によってはどちらか一方しかないこともありますが、両方ある病院ではどちらにするか自分で選べることが多く、その場合は個室の方が大部屋よりも入院費が高くなる傾向にあるようです。

とはいえ、個室に比べて大部屋の方が悪いというわけではありません。大部屋の場合、同室になったママと情報交換ができたり、退院後もお付き合いできるママ友ができたりする可能性があります。また、入院中に何か困ったことが起きたときは、お互いに助けあえるかもしれません。

ただし、1人の赤ちゃん泣き出すと他の赤ちゃんも泣き出してしまったり、他の人に気を遣って面会に来てくれた人と話しづらかったり、大部屋ならではの困りごともあります。

いずれにせよ、大部屋のいいところ、悪いところを踏まえたうえで、自分が納得できる選択をしたいですね。

母子同室にするかどうか検討しましょう

母子同室にはメリットもあれば、デメリットもあります。同室にするか、別室にするか、どちらを選んでも後悔しないように、自分の性格や体力などをふまえたうえで選ぶといいでしょう。

ただし本来、母子同室にすべきかどうかの判断は、ママの状態だけでなく各病院の病室や新生児室の使用状況、さらには病院スタッフの人数なども考慮する必要があり、最終的には無理なく安全にママと赤ちゃんが入院できる方法が選ばれます。

そのため病院によっては、母子同室にするかどうかを自分で選べないこともあります。気になる場合は、事前に出産予定の病院に確認しておいた方がいいでしょう。出産後から退院までの貴重な時間を、自分にとっても赤ちゃんにとってもいいものにしたいですね。

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