水疱瘡の予防接種は必要?時期や間隔は?注射回数は2回?

監修医師 小児科 武井 智昭
武井 智昭 日本小児科学会専門医。2002年、慶応義塾大学医学部卒。神奈川県内の病院・クリニックで小児科医としての経験を積み、現在は神奈川県横浜市のなごみクリニックに院長として勤務。内科・小児科・アレルギー科を担... 監修記事一覧へ

予防接種には、任意接種と定期接種がありますが、子供に対する水疱瘡の予防接種は2014年10月から定期接種へと変わりました。また、最近では大人にも水疱瘡のウイルスが感染して、帯状疱疹など重症化する例もあるようです。今回は、水疱瘡の予防接種について、効果や時期、料金、回数、接種の間隔、副作用とリスクをご説明します。

水疱瘡の予防接種は必要?受けるべき?

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水疱瘡の予防接種については、これまでは任意接種だったこともあり、どのくらい必要性があるのか気になるというママやパパも多いようです。定期接種になったとはいえ、接種しなかったからといって罰則があるわけではありませんが、その効果については知っておきたいですよね。

水疱瘡は主に乳幼児や児童に発症する感染症で、全身に水ぶくれのような発疹が広がり、発熱を伴うことがあります。まれに100万人に20人くらいの確率で重症化し、死亡する可能性のある病気です(※1)。

水疱瘡の予防接種を受けた後の水疱瘡の発症率は、約1割といわれています。そのうちのほとんどが、発疹の数が50個以下といった軽症で、水疱瘡のワクチンが感染や重症化の予防に効果があるとされています(※2)。

水疱瘡の予防接種を受ける時期はいつから?

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水疱瘡の予防接種は、生後12ヶ月から36ヶ月未満の子供が受けられます。1歳の誕生日から3歳の誕生日の前日までが接種可能な期間です。

子供を保育園や幼稚園に入れる場合は、生後12ヶ月を過ぎたらなるべく早い時期に、予防接種を受けるようにしましょう。

水疱瘡の予防接種の料金、回数、間隔は?

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水疱瘡の予防接種は、定期接種になったことで費用が変わりました。また、予防接種の効果を最大化させるため、2回の接種が推奨されています。

料金について

2014年10月1日から定期接種の対象となったため、基本的に無料で接種できます。対象外の年齢の人は、任意接種の扱いとなり医療機関によって金額が異なるので、受診先に確認しましょう。

回数・間隔について

生後12ヶ月~36ヶ月の子供は2回の接種が標準です。2回目の接種は1回目の接種から3ヶ月以上経過している必要があります。1回目を生後12ヶ月~15ヶ月に接種し、その3~6ヶ月後に受けることが多いようです。

3歳の誕生日の前日までに1回目を接種していない場合は2回接種ではなく、1回接種になります。より高い効果を望むのであれば、子供が1歳になったら早めに接種させてあげましょう。

なお、すでに水疱瘡を発症したことがある場合は、免疫を持っているため接種の必要はありません。

水疱瘡の予防接種ワクチンの中身は?

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水疱瘡の予防接種で使用するワクチンは、毒性を弱めた水痘ウイルスを使った生ワクチンです。1度の予防接種で0.5ml分を皮下注射します(※3)。

このワクチンを使っても免疫がつかない場合がありますが、9割以上の子供には抗体がつくられるといわれています(※1,4)。

水疱瘡の予防接種での副作用とリスクは?

リスク

水疱瘡の予防接種は、毒性を弱めたとはいえ水痘ウイルスを使った生ワクチンなので、軽度の副作用が出ることがあります。具体的には、次のような症状に注意しましょう(※1,4)。

一定の頻度で現れる軽度の副作用

接種してから1週間程度は、発疹、発熱などの症状があらわれることがあります。また、ワクチンを打った場所が、赤くなる、腫れる、硬くなるといったこともあります。

これらは一過性で、数日中に治まることがほとんどです。

まれに起きる重度の副作用

まれに、アレルギー症状が強く出るアナフィラキシー様症状や、血小板の数が減る急性血小板減少性紫斑病などが起こることがあります。

副作用を心配して予防接種を受けないという考えのパパやママもいると思います。しかし予防接種を受けないことで次のようなリスクがあることも考慮して判断しましょう。

● 副作用の出る確率よりも水疱瘡になる確率のほうが高い
● 水疱瘡が重症化してしまう
● 水痘ウイルスが原因の帯状疱疹などの疾患を成人後に発症する可能性がある
● 高齢者の帯状疱疹の感染源になる確率が高まる

水疱瘡の予防接種を受けるときの注意点は?

注意

水疱瘡の予防接種を受けた後30分ほどは、子供の様子を注意深く観察しましょう。重度の副作用が現れたらすぐに病院へ連絡をして担当医に相談してください。

接種した当日は、激しい運動は避け安静に過ごしましょう。お風呂に入れることはできますが、注射した部分をごしごしと洗うことは避けてくださいね。

また、1~2歳頃はさまざまな種類の予防接種を受けなければいけないため、予防接種のスケジュールがうまく組めないこともあります。

水疱瘡の予防接種を初めて受けるときは、他のワクチン(MRワクチン・ヒブワクチン・肺炎球菌・接種によっては4種混合ワクチン)と同時接種をするとスムーズです。

水疱瘡の予防接種を受けるスケジュール例

● 1歳(12ヶ月)の誕生日のすぐ後にMR(麻しん風しん混合)・水疱瘡・おたふくかぜの1回目を同時接種
● 1ヶ月以上経ってから他の予防接種
● 1歳6ヶ月~12ヶ月に水疱瘡の2回目を接種

赤ちゃんを出産後、次々と予防接種のスケジュールが近づき、何からどうやって接種すればいいか迷う、というパパ、ママも多いですよね。簡単に予防接種のスケジュールを管理できる無料アプリもあるので、ぜひ試してみてください。

水疱瘡の予防接種は大人も必要なの?

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水疱瘡での死亡率は1〜14歳の子供で10万人あたり約1人、15〜19歳では2.7人、30〜49歳では25.2人と、大人の方が重症化しやすいものです(※4)。合併症としては肺炎や無菌性髄膜炎、脳炎など様々あり、大人が感染すると様々なリスクが発生します。

また、子供が水疱瘡にかかると、家族も高い確率で感染するため、もし過去に水疱瘡にかかっていない、予防接種も行っていないということがあれば、大人になってからでも水疱瘡の予防接種を検討することをおすすめします。

ただし、大人の水疱瘡の予防接種は自費になるので、料金は前もって医療機関に確認しましょう。

水疱瘡の予防接種は、効果も分かったうえで接種しましょう

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水疱瘡は空気感染する、非常に強力な感染症です。副作用が怖いから接種しないというのではなく、水疱瘡になったときの重症化を防ぐため、また社会的な蔓延の防止として予防接種を受けるようにしましょう。

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