水疱瘡(みずぼうそう)の予防接種は2014年10月から定期接種となっています。子どもの健やかな成長のために、接種する時期や間隔を知っておきたいという人は多いのではないでしょうか。
そこで今回は、水疱瘡の予防接種について、効果や時期、回数、接種の間隔などをご説明します。
水疱瘡の予防接種は必要?費用はかかる?
水疱瘡はウイルスによって引き起こされる感染症で、9歳以下での発症が90%を占めるといわれています(※1)。
空気感染や接触感染、飛沫感染して非常に感染力が強いのが特徴です。
水疱瘡にかかると発熱とほぼ同時か少し後に皮膚の表面が赤くなり、全身に水ぶくれのような発疹が広がります。まれに重症化して、肺炎などで命を落とす危険性のある病気です(※1)。
ワクチンを規定回数打つことで、水疱瘡にかかるリスクを94%減らせます(※2)。接種をすることで、もし水疱瘡にかかっても症状が軽く済み、合併症の頻度も低くなります。
水疱瘡のワクチンは定期接種の期間内に受ければ、費用はかかりません。しっかりと接種するようにしましょう。
水疱瘡の予防接種を受ける時期はいつから?何回受ける?
水疱瘡の予防接種は、生後12ヶ月から36ヶ月未満の子どもが受けられます。1歳の誕生日から3歳の誕生日の前日までが接種可能な期間です。
日本小児科学会は、1歳になったら早めに受けて、その後6〜12ヶ月後に2回目を接種することを推奨しています(※2)。
他のワクチンとの同時接種もできるので、早めに受けさせるようにしましょう。
水疱瘡の予防接種での副作用とリスクは?
健康な子どもが水疱瘡のワクチンを接種した場合、以下のような軽い副反応が起こることがあります(※3)。
● 発赤
● かゆみ
● 熱感
● 腫れ
● 痛み など
他のワクチンと同様に、水疱瘡の予防接種を受けた後30分ほどは、子どもの様子を注意深く観察しましょう。
もし接種後にいつもと違った様子がある、ぐったりしているなどの症状がある場合は、予防接種を受けた病院、もしくは小児救急電話相談(#8000)に相談してくださいね。
水疱瘡の予防接種を受けるときの注意点は?
接種した当日は、激しい運動は避け安静に過ごしましょう。お風呂に入れることはできますが、注射した部分をごしごしと洗うことは避けてくださいね。
また、1~2歳頃はさまざまな種類の予防接種を受けなければいけないため、予防接種のスケジュールがうまく組めないこともあります。
水疱瘡の予防接種を初めて受けるときは、他のワクチン(MRワクチン・ヒブワクチン・肺炎球菌・接種によっては5種混合ワクチン)と同時接種をするとスムーズです。
水疱瘡の予防接種を受けるスケジュール例
● 1歳(12ヶ月)の誕生日のすぐ後にMR(麻しん風しん混合)・水疱瘡・おたふくかぜの1回目を同時接種
● 1ヶ月以上経ってから他の予防接種
● 1歳6ヶ月~12ヶ月に水疱瘡の2回目を接種
赤ちゃんを出産後、次々と予防接種のスケジュールが近づき、何からどうやって接種すればいいか迷う、というパパ、ママも多いですよね。
簡単に予防接種のスケジュールを管理できる無料アプリもあるので、ぜひ試してみてください。
水疱瘡の予防接種は大人も必要なの?
水疱瘡での死亡率は1〜14歳の子どもで10万人あたり約1人、15〜19歳では2.7人、30〜49歳では25.2人と、大人の方が重症化しやすいです(※4)。
肺炎や無菌性髄膜炎、脳炎などさまざまな合併症があり、大人が感染すると様々なリスクが発生します。
また、子どもが水疱瘡にかかると、家族も高い確率で感染するため、もし過去に水疱瘡にかかっていない、予防接種も行っていないということがあれば、大人になってからでも水疱瘡の予防接種をおすすめします。
ただし、大人の水疱瘡の予防接種は自費になるので、料金は6,000〜8,000円程度かかります。接種する前に病院に確認してくださいね。
水疱瘡の予防接種は、効果も分かったうえで接種しましょう
水疱瘡のワクチンは非常に高い効果が認められています。しっかりと予防接種を受けさせて、子どもの健康を守ってあげてくださいね。