赤ちゃんが生まれるとすぐに始まるのが予防接種。赤ちゃんが接種するワクチンには「生ワクチン」と「不活化ワクチン」の2つの種類があるのをご存知でしょうか。
今回は予防接種の基礎知識として、生ワクチンと不活化ワクチンの違いや、それぞれの種類をご説明します。
生ワクチンと不活化ワクチンとは?
赤ちゃんが接種する予防接種ワクチンは、作り方の違いで「生ワクチン」と「不活化ワクチン」に分類されます。それぞれ、以下のような違いがあります(※1)。
生ワクチン
生ワクチンは、ウイルスや細菌の病気を発症させる力を弱くして、免疫だけをつけるように作られたワクチンです。
副反応として、軽度で済むことが多いですが、接種したワクチンの病気にかかったような症状が出ることがあります。
不活化ワクチンに比べて少ない回数で、病気にかかった場合とほぼ同じ免疫がつくことが期待できます。
不活化ワクチン
感染力をなくしたウイルスや細菌から作られています。
1回接種しただけでは必要な免疫が得られないので、一般的に複数回接種する必要があります。
生ワクチンと不活化ワクチンのどちらに分類される?
赤ちゃんが受ける予防接種は、以下のように生ワクチンか不活化ワクチンのどちらかに分類されます(※2)。
生ワクチンの予防接種例
● ロタウイルスワクチン(飲み薬)
● BCG
● MR(麻疹・風疹混合)ワクチン
● 水ぼうそう(水痘)ワクチン
● おたふくかぜワクチン
不活化ワクチンの予防接種例
● 小児肺炎球菌ワクチン
● B型肝炎ワクチン
● 五種混合ワクチン(ジフテリア、百日咳、破傷風、ポリオ、ヒブ)
● ニ種混合ワクチン(ジフテリア、破傷風)
● 日本脳炎ワクチン
● インフルエンザワクチン
● 子宮頸がんワクチン
生ワクチンと不活化ワクチンの注意点は?
予防接種の際に注意しなければならないのは、接種間隔です。
注射の生ワクチン(BCG・MR・水ぼうそう・おたふく)を接種したあとに、他の注射の生ワクチンを接種する場合は、27日以上の間隔をあける必要があります(※3)。
ロタウイルスワクチンのような飲み薬の生ワクチンや、五種混合ワクチン・B型肝炎ワクチンのような不活化ワクチンとの接種間隔には特に制限はありません。
また、ワクチンごとに決められた接種間隔を守る必要があります。
ワクチンの種類が多くてスケジュールを組むのは大変ですが、小児科医に相談したり、アプリを活用したりしてみてくださいね。
ワクチンの接種スケジュールを考えておこう
赤ちゃんの予防接種は健やかな成長のために欠かせないものです。自治体からお知らせが来たら早めにワクチンスケジュールを決めておいて、接種忘れのないようにしてくださいね。