妊娠初期の超音波検査(エコー検査)とは?目的や内容は?

監修医師 産婦人科医 間瀬 徳光
間瀬 徳光 2005年 山梨医科大学(現 山梨大学)医学部卒。沖縄県立中部病院 総合周産期母子医療センターを経て、板橋中央総合病院に勤務。産婦人科専門医、周産期専門医として、一般的な産婦人科診療から、救急診療、分... 監修記事一覧へ

妊婦健診で行われる超音波検査。妊娠初期の赤ちゃんはとても小さいですが、超音波検査では、その姿をしっかりと見ることができますよ。妊娠初期に起こりやすい異常も超音波検査によって調べることができます。今回は、妊娠初期の超音波検査について、目的や検査方法、注意点をご紹介します。

妊娠中の超音波検査とは?

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「超音波検査」とは、超音波を使って対象物の中を観察する検査で、「エコー検査」とも呼ばれます。妊娠中は妊婦健診の一環として超音波検査が行われますが、超音波は柔らかいものや液体を透過させ、硬いものを反射させるため、その性質を活かして胎児の姿を画像化します(※1)。

主に産婦人科で行われる超音波検査には、プローブという検査器具を腟内に挿入する「経腟超音波検査」と、お腹の表面に当てる「経腹超音波検査」の2種類があり、胎児と胎児付属物(卵膜、胎盤、臍帯、羊水)が順調に育っているかを確認します。

妊娠期間中に超音波検査が行われる時期や回数は、妊娠経過や病院の方針、胎児の発育状態や母体の状態によって異なります。厚生労働省による標準的な妊婦健診の例によると、妊娠期間中を通して最低でも4回は行われます(※2)。多いケースでは、ほぼ毎回行われることもあります。

超音波検査は母体や赤ちゃんの状態を確認するためには不可欠なものなので、医師の指示に従ってきちんと受けてくださいね。

妊娠初期の超音波検査の目的とは?何をするの?

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妊娠検査薬で陽性反応が出たり、生理の遅れに気づいたりして、初めて産婦人科を受診すると、子宮内の胎嚢(たいのう)を調べるために、経腟超音波検査が行われます。

胎嚢とは、赤ちゃんの芽(胎芽)が入っている袋のことで、初診で子宮内に胎嚢が確認でき、その中に「卵黄嚢」が見えてはじめて「正常妊娠」と診断されます。

その後、妊娠9~11週頃の経腟超音波検査では、妊娠週数と出産予定日を算出するために、赤ちゃんの大きさを測ります。この時期になると、胎児の心拍ははっきりと確認でき、胎児がわずかに動く様子も見ることができます。

妊娠初期に経腟超音波検査が行われるのは、まだ胎児が小さく、経腹超音波検査では姿をはっきりとらえることができないためです。

妊娠初期の超音波検査で見られる胎児の様子は?

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妊娠5週頃にみられる胎嚢は、小さな楕円やお団子のような丸い形をしています。

妊娠8週頃からは、頭と胴体が、そして手や足の形が見分けられるようになるので、妊娠9~11週頃の超音波検査では、赤ちゃんらしい形が映し出されます。

妊娠12週頃になると、赤ちゃんの内臓器官がほぼ作られて、動いている様子もモニターで確認できるようになりますよ。

妊娠初期に超音波検査を受けるときの注意点は?

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妊娠初期の超音波検査で特に大切なのが、妊娠5〜6週頃(生理予定日の約1週間後)に行う胎嚢の確認です。この時期に胎嚢が確認できない場合は、子宮外妊娠(異所性妊娠)や流産の可能性も考えられるため、「妊娠したかも」と思ったときは、早めに産婦人科を受診しましょう。

ただし、胎嚢がよく見えないからといって、必ずしも子宮外妊娠や流産をしているというわけではありません。最近の妊娠検査薬は性能が良く、早い時期に陽性反応が出るケースもあるため、反応が出てすぐに産婦人科へ行っても胎嚢が確認できないことがあります。

「今日は胎嚢が見えないから1週間後にまた来てください」と医師から言われたら、胎児の成長を待って再度、超音波検査を受けるようにしましょう。次の超音波検査まで不安になってしまうかもしれませんが、初診で胎嚢が見えないことはよくあるため、心配しすぎないようにしてくださいね。

妊娠初期の超音波検査は落ち着いて受けよう

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経腟超音波検査は、人によっては痛みを感じることもあります。つわりがひどいときは、ずっと同じ体勢でいるのが大変なことも。検査中に辛くなったときは、医師や助産師に相談してみてくださいね。

お腹の中の赤ちゃんはまだまだ小さいですが、超音波検査で初めて胎嚢が見えたときや、胎児の心拍が確認できたときの喜びは、何ものにも代えがたいものでしょう。

妊娠初期は、つわりがあったり、不安に感じることが多かったりしますが、赤ちゃんの姿が映ったエコー写真を見ながら、乗り越えていけるといいですね。

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