精子の寿命は?生存期間はどれくらい?有効に使う方法は?

監修医師 産婦人科医 城 伶史
城 伶史 日本産婦人科専門医。2008年東北大学医学部卒。初期臨床研修を終了後は、東北地方の中核病院で産婦人科専門研修を積み、専門医の取得後は大学病院で婦人科腫瘍部門での臨床試験に参加した経験もあります。現在は... 監修記事一覧へ

「子供を授かりたい」と思ったら、まず持っておきたいのが妊娠の基礎知識。パートナーと二人三脚で妊活に取り組むためには、卵子だけでなく、男性の体内で作られる精子についても知っておくことが大切です。そこで今回は、精子の寿命や受精できる期間、精子が生存できる期間を有効に使って妊娠の可能性を高める方法などについてご紹介します。

精子とは?

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精子とは、男性の生殖細胞のことです。男性の睾丸のなかにある精巣で、一日に5,000万~1億個作られています(※1)。射精一回につき、2〜3億個の精子が排出されます(※2)。

しかし、排出されたすべての精子が卵子と出会えるわけではありません。女性の腟内は、細菌やウイルスの侵入を防ぐために強い酸性の状態に保たれています。一方で、精子は酸性に弱いため、腟内で生存することは容易ではないのです。

卵子が待つ卵管膨大部に到達する頃には、わずか200個ほどまで減少するといわれています(※2)。

精子の寿命は?生存できるのはどれくらい?

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精子の寿命は、卵管内に到達してから48〜72時間といわれています(※3)。そこで生き残った精子が卵子と出会うことができれば、受精の可能性があるというわけです。

なお、精子の寿命だけでなく、卵子の寿命をふまえた「受精できる期間」で性交のタイミングを考えると、より妊娠の可能性は高まります。

精子と卵子の生存期間を合わせる性行為のタイミングは?

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精子は、生存期間中いつでも受精できるわけではありません。射精された精子は卵子にたどり着く過程で受精できる能力を獲得するのです(※3)。元気な精子であれば、射精後約5分で卵管に移動すると考えられています(※2)。

卵管内での精子の寿命を48~72時間と考えると、射精後から2、3日程度は受精が可能といえるでしょう。

一方、卵管内に排卵された卵子の寿命は8〜12時間程度とされています(※3)。

これらを踏まえると、排卵が起きる前に精子が卵管膨大部に到着していると妊娠しやすいといえます。つまり、排卵日よりも前から性交を行い、精子は卵管膨大部で、排卵によって卵子が飛び出てくるのを待ちかまえている、という状態を作るのが望ましいでしょう。

排卵のタイミングを知るには?

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先述した通り、卵子よりも精子の方が寿命も受精可能時間も長いことを考えると、排卵の数日前に性交を行い、先に精子を女性の体内に注入しておくと、受精・妊娠の可能性が高まるといえます。

自分の生理周期を把握し、排卵日を知っておくことは、妊娠を望む女性にとって大切なことです。排卵日は「次回生理予定日から14日を引く」ことで概ねの予想を立てることができます(※2)。例えば生理周期が28日の場合、排卵日は生理開始日から14日目頃が排卵日周辺です。

排卵日を計算するには、様々な方法があります。関連記事で具体的な方法をご紹介しているので、参考にしてくださいね。

精子が生存期間中に受精しやすくなる方法は?

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先に書いたとおり、精子は卵子にたどり着くまでにかなりの数が淘汰されてしまいます。精子が生存できる時間は限られているため、妊娠の確率を上げるためには、充分な数の精子があって、なおかつ、精子の運動率が高い状態を目指すことが重要です。

限られた精子の生存期間内で受精を目指すため、次の方法を参考にしてみてください(※2)。

抗酸化作用の高い食品を摂る

精子は活性酸素に弱いという性質があります。そのため、抗酸化物質であるビタミンEを多く含む食品を摂ると、精子の量や運動率の改善につながります。具体的なものには、ナッツ類やカボチャ、アボカドやごま油、タラコやウナギなどがあります。

亜鉛を多く含む食品を摂る

亜鉛は精子の運動率に大きく影響を与える栄養素で、セックスミネラルとも呼ばれています。精液中の亜鉛濃度が低下すると精子の運動率が低くなると考えられており、成人男性では1日に10〜20mgの摂取が目安とされています。

亜鉛を多く含む食品には、牡蠣やカニ、ハマグリや豚レバー、牛肉や卵黄、ゴマなどがあります。

喫煙は避ける

喫煙は、精子が体内で作られる際に悪い影響を及ぼすと考えられています。妊娠を希望する場合は、男性も禁煙したほうが良いでしょう。

過度なストレスを避ける

ストレスがかかりすぎる環境に身を置くことで、精液検査の結果が悪くなるということも少なくありません。そのため、趣味などに時間を使うなど、日常生活のストレスを減らすことも、妊娠への近道です。

このほかにも、しっかりと睡眠時間をとったり、高熱の出るインフルエンザや風邪などにかからないようにしたりすることで、精子の減少や運動率の低下を防ぎ、精子の生存期間を有効に使うことができます。

精子を生存させたままたくさん卵子に届けよう

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これまでご紹介してきた通り、精子が生存していられる時間には限りがあります。この精子の寿命は変えることが難しいので、「子供が欲しい」と考えている場合は、精子の運動率と数を改善して性行為に臨みましょう。

ライフスタイルを切り替えてから、精子の質の改善が見られるまでに数ヶ月はかかると言われています。女性と男性がお互いに理解と協力をしながら、ストレスの少ない、健康的な生活を送れると良いですね。

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