高温期10日目に入るとそろそろ妊娠兆候が現れないかと気になってきますね。体のちょっとした変化に「もしかして妊娠初期症状?」と考えて、妊娠検査薬を使ってみる人もいます。そこで今回は、高温期10日目にフライングで妊娠検査薬を使って判定できるのかや、妊娠兆候が現れるかどうかなどについてご説明します。
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高温期10日目の体はどんな状態?
精子と卵子が受精した後、6〜7日目頃に着床が始まるのが一般的です(※1)。排卵は低温期から高温期に変わる数日の間に起こっていると考えられているので、高温期10日目には着床が始まっている可能性は高いといえます。
受精卵がうまく子宮内膜に着床していれば体内でhCGというホルモンの分泌が増えてきて、妊娠初期症状が現れてくることもあります。
しかし、受精が起こらなかった、あるいは着床が起こらなかった場合には、高温期10日目の体では生理に向けた準備が始まっている時期でもあります。個人差はありますが、あと4〜5日ほど経てば生理が起こる状態です。
高温期10日目の下腹部痛は妊娠初期症状?生理かも?
高温期10日目なら着床が進んでいると考えられるので、いわゆる「妊娠超初期症状」が見られることがあります。
妊娠超初期症状には、受精卵が子宮内膜に潜り込む際に現れる着床痛や着床出血、頭痛、吐き気、腰痛、おりものの増加などがあります。これらの妊娠超初期症状が現れるかどうかには個人差があり、症状がなくても妊娠しているケースもあります。
一方で、妊娠超初期症状だと思っていたものが、実は生理前特有の不快症状だったということもあります。早い人だと高温期10日を過ぎたくらいに生理が起こるので、着床痛かと思っていた下腹部痛が実は生理前の腹痛という可能性も。
吐き気、腰痛、おりものの増加なども、生理前にも見られやすい症状なので、高温期10日目に現れた症状だけで妊娠しているかどうかを見分けるのは難しいといえるでしょう。
高温期10日目のフライング検査で陰性が出たら?陽性が出る可能性もある?
高温期10日目までくれば「妊娠検査薬を使って陽性か陰性かがはっきりするのでは?」と考える人もいると思います。しかし、正確な判定ができるのはもう少し先です。
市販の妊娠検査薬は、着床してから分泌されはじめるhCGというホルモンに反応する仕組みになっています(※1)。市販されている妊娠検査薬の多くは、尿中のhCG値が50mIU/mL以上の場合に陽性反応が出るように作られています。
しかし、尿中のhCG値が50mIU/mLを超えるのは着床後すぐではないため、多くの妊娠検査薬では「生理予定日の1週間後以降」に検査することを推奨しています。
高温期10日目では、妊娠していたとしても、hCGが妊娠検査薬で検知できるほどの十分な値に達しておらず、正しい結果が得られない可能性が高いでしょう。
着床が始まればhCGは多少は分泌されているので、薄い線が出る程度の陽性反応が現れる可能性もゼロではありません。しかし高温期10日目の時点では、着床が起きていたとしても陰性反応が出ることもあります。
高温期10日目の検査結果はあまり信用できるものとはいえないので、この時期の結果に一喜一憂しすぎず、できれば生理予定日の1週間後まで待ってから検査をすることをおすすめします。
妊娠していたら高温期10日目に基礎体温は上がる?下がる?
妊娠しているかどうかを知る手がかりとして、基礎体温の変化にも注目しましょう。
高温期10日目頃に一時的に基礎体温がガクッと下がった場合は、「インプランテーションディップ」の可能性があります。これは着床が起こるタイミングで基礎体温が低下する現象です。医学的に詳しいことはわかっていませんが、妊娠兆候の一つと考えられています。
また、いつもの高温期より基礎体温が高くなった場合も、妊娠兆候の可能性があります。
こちらも医学的根拠ははっきりしていませんが、妊娠した人の中にも基礎体温の上昇を体験した人がいて、着床によって体温を上昇させる「黄体ホルモン(プロゲステロン)」の分泌量が増えたからではないかと考えられています。
基礎体温の一時的な変化は妊娠兆候の可能性もあるので、下がった場合も上がった場合もその後の基礎体温がどう変化するのかをよく見ておくようにしましょう。
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高温期10日目、妊娠兆候に振り回されないで
高温期10日目は着床しているかどうかの分かれ目になるので、妊娠兆候らしきものが体に現れると、敏感になってしまうと思います。しかし、現時点では妊娠検査薬を使ってもはっきりしたことはわからない状況です。
高温期14日目を過ぎれば、一般的な妊娠検査薬よりも早く検査が可能な「早期妊娠検査薬」が反応しはじめるので、あと少し、気長に様子を見るようにしてください。
より正確に検査をしたいなら、一般的な妊娠検査薬が反応する生理予定日の1週間後まで待ちましょう。