妊活中の人は、高温期13日目までくると「このまま高温期が続くように」、と祈る気持ちで過ごしていると思います。もしこの時期に体温が下がることがあれば、妊娠している可能性はないのでしょうか?今回は高温期13日目の症状や、検査薬で陰性が出たり体温が下ったりした場合の妊娠の可能性についてご説明します。
高温期13日目の体の状態は?
一般的に、精子と卵子が受精すると、およそ12日後に着床が完了します(※1)。排卵は、基礎体温が低温期から高温期に切り替わる数日の間に起こっていると考えられているので、排卵後すぐに受精していれば、高温期13日目は着床が完了するかどうかのタイミングです。
一方で、高温期14日目が一般的に生理予定日にあたるので、着床が起きていなければそろそろ体温が下がる頃です。
着床していなければ、高温期を維持するのに必要な「プロゲステロン(黄体ホルモン)」が減少し、子宮内膜が剥がれて生理が起こります。しかし着床していれば、妊娠を維持するためにプロゲステロンが分泌され続けるため、高温期が維持されることになります。
高温期13日目の症状は?出血は妊娠兆候と生理のどっち?
高温期13日目で着床が完了している場合、人によっては様々な妊娠兆候が現れます。主な症状としては、おりものの増加、胸の張りや痛み、つわり、熱っぽさ、眠気、精神的なイライラなどです。
ただしこれらの症状は、生理前特有の不快症状にも似ているので、症状だけど妊娠しているかを判断するのは難しいでしょう。
また、高温期13日目に出血があると生理が来たと思うかもしれませんが、妊娠兆候の一つである「着床出血」の可能性もあります。
着床出血は受精卵が着床するときに子宮内膜を傷つけることで現れますが、出血量が少ないのが特徴です。おりものに赤い色がつく程度の出血で、出血のあとも高温期が続くようであれば、生理ではなく着床出血の可能性が高いでしょう。
高温期13日目に体温が下がるのは妊娠していない証拠?
高温期13日目は生理予定日の前日というタイミングなので、基礎体温が下がると「生理が来るかもしれない」と思うかもしれません。しかし、妊娠している可能性もまだゼロではありません。
基礎体温は測り方が難しく、計測ミスや外気温などの外的要因によって低く計測されることがあります。そのため、高温期13日目に計測したときに体温が下がったとしても、実際には高温期が維持されている可能性もあります。
高温期13日目に一度体温が下がっても、生理が来ないうちはしばらく様子を見ましょう。翌日には戻っていることもありますよ。
高温期13日目に妊娠検査薬で陰性が出ても妊娠していることはある?
市販されている一般的な妊娠検査薬は、尿中に含まれるヒト絨毛性ゴナドトロピン(hCG)というホルモンの濃度が、50mIU/mL以上になると陽性反応を示す仕組みになっています。
正確に妊娠判定をするには生理予定日のさらに1週間後、高温期21日目頃を待つ必要がありますが、ホルモンの分泌量が多ければ、高温期13日目でも「薄い線が出る」程度の陽性反応を示すことはあります。
ただ、この時点で陰性が出ても、hCGの濃度が50mIU/mLに達していないだけという場合もあるため、生理予定日の1週間後に改めて検査をすると、陽性反応が現れることもあります。
また、一般の妊娠検査薬よりも早く判定ができる「早期妊娠検査薬」は、尿中のhCG値が25mIU/mL以上で陽性反応が現れるものが多く、商品によって異なるものの、生理予定日付近に判定することができます。
高温期13日目時点でも、妊娠していればかなりの確率で陽性反応が現れます。ただしフライングで検査していることに変わりはないので、着床はしているのに陰性反応が出る可能性もゼロではありません。
妊娠しているかどうかの判断に思い込みは禁物
高温期13日目になると「この症状は妊娠兆候のはず!」と考えたり、「体温が下がったからダメだったんだ…」と思い込んだりしてしまいがちです。
妊娠検査薬でフライング検査をして結果が陰性でも、妊娠している可能性もまだ捨て切れません。とにかく高温期13日目ではまだ妊娠の判断はせず、生理が来るかどうかを落ち着いて待ちましょう。