出産間近にパパがすべきこと6選!出産のサイン知ってる?【パパペディア】

監修医師 産婦人科医 藤東 淳也
藤東 淳也 日本産科婦人科学会専門医、婦人科腫瘍専門医、細胞診専門医、がん治療認定医、日本がん治療認定医機構暫定教育医、日本産科婦人科内視鏡学会技術認定医、日本内視鏡外科学会技術認定医で、現在は藤東クリニック院長... 監修記事一覧へ

出産予定日が近づくにつれてママのお腹はどんどん大きくなり、パパのサポートがより一層必要になります。

ママのためにパパは何をすべきなのでしょうか。先輩ママたちに聞いた体験談をご紹介するので、それを参考に、今できていないことがあれば行動にうつしてみてくださいね。

またいざというときに慌てないための、出産が始まるサインもご紹介します。正しい情報を知って、心の準備をしておきましょう。

出産が始まるサイン

「もうすぐ出産」のサイン
● 前駆陣痛
● おしるし

「出産スタート」のサイン
● 陣痛
● 破水

先輩ママに聞いた!出産間近、パパにしてほしいことは?

出産が近づくにつれてママのお腹は目に見えて大きくなります。ママを全力でサポートするのは言うまでもありませんが、パパはどんなことをすべきなのでしょうか。

先輩ママの体験談を交えて、パパが積極的にすべきことを紹介します。

自分のことは自分で&基本の家事はできるように

ママはお腹が大きくなるにつれて、靴下を履くなどこれまで普通にできていたことが難しくなってきます。体に負担にならない程度の家事はママの運動にもなりますが、体調がすぐれない日もあるので、パパが積極的に家事をすることが大切です。

またいつママが出産で家を不在にしても困らないよう、基本の家事はしっかり覚えて、自分のことは自分でできるようにしておきましょう。

Mさん

Mさん

お腹が前に突き出していたので、しゃがむことができず、お風呂やトイレ掃除は妊娠後期に入ったくらいからパパの担当に。産後もほぼ動けない状態だったので、水回りの掃除は今でもパパの担当になって続けてくれています。

Kさん

Kさん

ごはん作り、洗濯、掃除は自然としてくれるようになりました。私には重いものをなるべく持たせないようパパはいつも荷物を持ってくれて、ありがたいしうれしかった思い出です

仕事の調整をする

ママが産気づいたときにすぐ早退や休暇がとれるよう、仕事の調整をしておきましょう。またいつでも連絡がとれるように心がけてくださいね。

Nさん

Nさん

臨月に入ってからは毎日なるべく早く帰ってきてくれて、夜の散歩に付き合ってくれました。

Yさん

Yさん

予定日が近いことや、急に休んだり早退する可能性があることを職場に伝えて、融通がきくようにお願いしてくれました。

Rさん

Rさん

育休が取れるように、交渉しておいて欲しかったです。実際には取れなかったかもしれませんが、最初から取得は無理だと諦めて、相談すらしていなかったから…。

出産の流れを知り、心の準備をする

出産について何の知識もないと、「陣痛が来た」「破水した」とママが苦しんだり困ったりしている場面でパパも慌ててしまいます。そんな状況を避けるためには、出産に向けてどんなことが起こるのか、どのように出産に進むのかを知っておくことが大切です。

ママが安心して出産できるよう、落ち着いて行動できるといいですね。

Iさん

Iさん

おしるしの後にすぐ陣痛が始まったので、パパを起こして伝えたら、いつもは寝起きが悪いのにテキパキ準備してくれたのがうれしかったです。スッと起きて身支度を整えて、車を出したり会社に電話してくれたりしました。

Eさん

Eさん

おしるし、陣痛から始まって、病院で破水しました。パパは破水が何なのかよく分かっていなかったので、慌てている私と温度差がありました。もう少し陣痛〜出産までの流れを知っておいてほしかったです。

Aさん

Aさん

事前の準備は申し分なかったですが、強いて言うならメンタルの準備をしてほしかったです。産む私よりナーバスになってイライラしていたので…。私も初めての出産で不安なのに弱音を吐けない雰囲気が嫌でした。

手続きの確認、準備をする

出産後には出生届や児童手当などの手続きが待っています。前もって必要な手続きを調べ、出産後に慌てないようしっかり準備しておくのが理想的です。

Sさん

Sさん

出生届をはじめ、役所関係の手続きは全てパパがしてくれました。とても助かりました!

Hさん

Hさん

手続き系を全く調べてなかったので、出生届を出しに行った時に対応できず困ったようです。会社への連絡なども全部私に丸投げだったので、もう少し把握しておいてほしかったです。

産後の準備をする

出産準備や入院準備など、赤ちゃんを迎えるための準備はとても大変です。パパの協力なしには成立しないと考えておきましょう。

Jさん

Jさん

生まれてから使うベビーカーやおもちゃなどを積極的に調べてくれたり、区の両親学級や企業主催のプレママ・パパイベントなどに一緒に参加してくれました

Oさん

Oさん

出産準備は私がお願いすればやってくれましたが、なんせ受け身で、主体的に動いてくれないことにちょいちょいイラっとしました

長男・長女のお世話をする

2人目の出産の場合は、上の子供のお世話はパパがすることに。普段から手分けができていれば問題ありませんが、毎日の生活のリズムや、どこに何があるかをしっかり把握することが大切です。

Tさん

Tさん

夜遅くに急に入院することになりました。パパが上の子のお世話を全部引き受けてくれましたが、以前から日常的に保育園の準備などをしていたので困らなかったようです。

Fさん

Fさん

保育園関連のことは私が主にやっていたため、毎日の持ち物などは全く把握できておらず…。いざ出産・入院となったときに、毎回説明するのがとても面倒でした。手伝いに来てくれた私の母の方がすぐ覚えてくれて優秀でした…。

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出産が始まる4つのサインを覚えよう

妊娠37週0日を迎えると、赤ちゃんがいつ生まれてもいい状態になります。

それまでには出産が始まるサインを知っておいて、いざというときに慌てないようにしたいもの。

出産が始まるサインには、「もうすぐ出産」のサインと「出産スタート」のサインがあります。

もうすぐ出産のサイン

もうすぐ出産のサインは、出産が近づいてきていることを伝える体の変化で、前駆陣痛とおしるしがあります。これらが起きてすぐに出産するわけではないので、ただちに病院に行く必要はありません。

前駆陣痛

前駆陣痛とは、出産前に起きる不規則な子宮収縮のこと。間隔や痛みの強弱も不安定で、規則的ではありません。

本陣痛に先駆けて起こるので、「前駆(ぜんく)」陣痛という読み方をします。「偽陣痛」という言葉で呼ばれることからもわかる通り、お産につながる本陣痛とは異なります。

前駆陣痛は本陣痛の予行練習のようなもので、お産の準備に必要な過程です。本陣痛が始まる前に子宮収縮を起こして、子宮の下の部分や子宮頸管を柔らかくするなどの作用があります。

前駆陣痛があれば出産が近いことを意味するので、これを合図に出産に向けた心の準備を始めましょう。

おしるし

おしるしは「おりもの」の一種です。出産が近づくと子宮口の蓋をしていた「粘液栓」と呼ばれるゼリー状のかたまりが剥がれおち、子宮口が開き始め、子宮が収縮しはじめます。これによって体の外に出てくる、粘液栓と子宮頸管の粘液が混ざったものが「おしるし」です。

子宮口付近から「卵膜」という赤ちゃんを包んでいる袋の一部が剥がれることで出血し、その血液が混ざることもあります。

一般的には、おしるしがあると赤ちゃんが子宮口近くに下がってきて子宮収縮が起きている証で、すぐに出産とは限りませんが、しばらくすると陣痛が始まります。つまりおしるしは、出産予定日の近くに訪れる出産兆候だといえます。

出産スタートのサイン

出産スタートのサインは、出産の始まりを伝える体の変化で、陣痛と破水があります。これらが起こると、いよいよ出産のために病院に行く必要があります。

陣痛

正式には分娩陣痛といい、子宮の筋肉が収縮して赤ちゃんを押し出そうとするときに起こるものです。子宮口が広がり子宮が強く収縮するため、規則的な強い痛みをともないます。

陣痛が進むにつれて痛みの範囲は広がり、姿勢を変えても痛みがひくことはありません。

痛みの間隔が短くなるほどお産が近い証で、最初は30分程度だった間隔が、20分、10分、5分と少しずつ短くなります。一般的に、初産婦さんは陣痛の痛みの間隔が10分になったタイミングで産婦人科に向かうことになります。病院に電話をしたら、すみやかに自家用車もしくはタクシーで向かってください。

そして子宮口の開き具合によって痛みを感じる間隔は短くなり、子宮口が完全に開ききる頃には2分に1回の間隔で痛みを感じます。

陣痛が始まってからは、子宮口が赤ちゃんの頭が通れるほどに広がる「第1期」、赤ちゃんが産道を通る「第2期」、赤ちゃんが出たあと胎盤がでるまでの「第3期」と出産が進んでいきます。

破水

破水とは、お産が近くなることで赤ちゃんと羊水を包んでいる卵膜が破れ、羊水が性器から母体の外へ出てくることをいいます。やや生臭い、特有のにおいがあるのが特徴です。

破水の様子には個人差があり、いきなり大量の羊水が出る人もいれば、少量ずつじわじわと出る人もいます。状態によっては、破水していることになかなか気づかないこともあります。

本来は陣痛がきた後に破水が起こりますが、陣痛前に破水することもあり、これを「前期破水」といいます。破水をしたら大きめのナプキンをあて、量が多い場合はバスタオルを巻きましょう。電話をして、すみやかに病院に向かいます。

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パパはできることをどんどんしよう!

出産予定日が近づいてくると、パパは赤ちゃんに会えるうれしさが先行してしまうかもしれません。しかし、ママは出産の不安と戦っています。

今回紹介したママの体験談からもわかるように、いつ生まれるかわからない出産間近にパパができること・すべきことは、想像以上にたくさんあります。

ママの1番のサポーターでもあるパパの底力を発揮すべく、焦らず1つずつ実行してみてくださいね。

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