妊娠初期、つわりに悩まされる妊婦さんは多くいます。いつもムカムカと気持ち悪くて、食事はおろか、水を飲むことさえもきつい…ということもあるでしょう。そんなときは、食べ方や飲み方にちょっとした工夫をするだけで、症状が和らぐかもしれません。今回は、つわり中に試したい、食べ方と飲み方に関する工夫を10個ご紹介します。
つわり中は食べなきゃダメ?

「妊娠したら、赤ちゃんに栄養を送るためにたくさん食べなければ!」と思っていませんか?
しかし実は、つわりがひどい妊娠初期に関しては、赤ちゃんはママからの栄養をあまり必要としていません(※1)。妊娠初期は、ママに必要なだけの栄養が摂取できていれば、特に問題ないのです。
そのため、つわりがつらくて食べられないときは、無理してたくさん食べる必要はありません。
ただし、ママが必要とする最低限の栄養と、脱水症状に陥らないだけの水分は必要です。これらが不足してしまった場合、「妊娠悪阻」と診断され、点滴による治療や入院が必要になることも。
これからご説明する食べ方・飲み方の工夫を試して、つわり中も最低限の栄養は取れるようにしたいですね。
つわり中の食べ方、5つのコツ!
1. 食べたいものを、食べたいときに食べる

つわり中の食事の基本はこれ!自分が食べたいもの、食べられるものを、食べられるときに食べましょう。
つわり中は味覚やにおいに敏感になっているので、食べられるもの(食べたいもの)と、食べられないものがはっきりと分かれることもあります。多少の偏食は気にせず、栄養を摂取することを優先的に考えましょう。
ただし、高カロリーなものをたくさん食べていると当然体重増加の原因になるので、食べつわりの人は特に、限度は考えてくださいね。
2. ジュースやスープにする

固形物を食べられないときは、ミキサーなどで食材を撹拌し、ジュースやスープにしてみましょう。果物や野菜をスープにすれば、ビタミンやミネラルがたっぷり摂れます。スープはそのままパートナーのご飯にもなりますね。
自分で作るのがきついときは、市販のゼリー飲料などの栄養補助食品もおすすめです。
3. さっぱり調味料をとりいれる

程よい酸味のあるさっぱりした味にすると、つわり中も比較的食べやすくなります。ポン酢や酢など、さっぱりめの調味料をふりかけてみましょう。
トマトやレモンなど、酸味のある食材を取り入れるのもおすすめです。
4. ビタミンB6を摂る

ビタミンB6には、つわりによる吐き気を軽減する効果が期待できます(※2)。ビタミンB6を含む食材は、積極的に摂っていきたいですね。
● ビタミンB6を含むおすすめ食材
バナナ、玄米、豚肉、鶏ささみ、ピーマン、ブロッコリー、さつまいも、みかん
5. 生姜を試す

ビタミンB6ほどたしかな医学的根拠はありませんが、生姜も、つわりを緩和する可能性がある食材の一つです(※3)。少々癖のある味ですが、試してみる価値はあるでしょう。
生姜があまり得意じゃないという人は、飲み物に混ぜると味がわかりにくくなります。スープやジュースを作るときに、アクセントとして入れてみるといいかもしれません。
つわり中の飲み方、5つのコツ!
1. 飲めるものを飲む

飲み物に関しても、一番のポイントはコレ。飲めるものを飲みましょう。
つわり中に飲みやすいものは人によって異なり、水が良いという人もいれば、炭酸飲料や果汁100%のジュースがいいという人も。自分の嗅覚に頼って、飲みやすいものを飲みましょう。
ただし、炭酸飲料やジュースには糖分がたっぷり含まれているので、できるだけ糖分が少ないものを選んだり、薄めて飲んだりという工夫は必要です。
意外とおすすめなのが、果実酢の炭酸割り。さっぱりした酸味のある酢を無糖の炭酸で割ると、ムカムカした気分も軽減するかもしれません。
2. こまめにちょこちょこ飲む

つわりで気持ち悪いと水分さえ取りたくなくなるかもしれませんが、水分が不足すると、ますます気持ち悪さが増す可能性もあります。喉が乾いていないとしても、水分はこまめに摂るように意識しましょう。
また、一気にたくさん飲むと吐き戻してしまうかもしれないので、一度に飲む量を少量にするのもポイントです。
3. ストローで飲む

つわり中は、ストローが大活躍。ストローを介すだけで臭いや味があまり気にならなくなり、不思議と飲み物が飲めるようになります。
ペットボトルに付けられる市販のストローキャップを活用すれば、寝たままの姿勢で飲めますよ。
4. ハーブティーを飲む

つわり中は体調が悪くなるだけでなく、精神的にも落ち込みやすい時期です。ハーブティーは気分転換にも効果的。丁寧に淹れて、ホッとリラックスする時間を持ちましょう。
ここでのポイントは、妊娠中でも飲めるハーブティを選ぶこと。購入時にパッケージを確認してくださいね。
5. 氷を口に含む

「妊娠中、氷を食べていた」という妊婦さんの声を聞いたことがある人もいるかもしれませんね。体が冷えるので食べ過ぎには注意したいですが、氷を食べると口の中がさっぱりしますよ。
レモン汁を混ぜたオリジナル氷を作るのもおすすめです。
つわり中は無理せず!手抜きも工夫の一つ

毎日続くつわりは心が折れそうになるものですが、いつか必ず終わりが来ます。今だけのものだと割り切って、日々の工夫で乗り越えられるといいですね。
またつわり中は、無理してご飯を作ろうとする必要もありません。体調の良いときに作り置きしておいたり、パートナーにお願いしたり、スーパーのお惣菜を利用したりと、料理をしない工夫も大切ですよ。