女性の社会進出とともに、出産後も働き続ける女性が増え、共働きで育児をする家庭が増えてきました。しかし、共働きをしながら子育てと仕事を両立することはとても大変なこと。共働きだからこその問題や悩みは尽きません。そこで今回は、共働きならではの子育ての問題や、育児と仕事を両立する5つのコツをご紹介します。
共働き家庭の子育て事情は?
子育て世帯の共働き率は年々高まり、子供を保育園に預けながら夫婦ともに働く家庭が増えてきています。
女性が出産後も働き続ける理由は、家計のため、社会とつながるため、キャリアを大切にするため、など様々です。しかし、自分の意思で仕事を続けようと決めたものの、いざ職場復帰してみると、育児と仕事の両立の大変さを痛感するママも多いのではないでしょうか。
そこで、まずは共働きの家庭によくある子育て事情についてみていきましょう。
仕事と子育ての両立が大変
共働きでの育児がどれくらい大変かは、家庭によって感じ方が違いますが、一般的には、専業主婦の家庭と比べると大変なことが多いようです。
専業主婦の家庭では、基本的にはパートナーが仕事、ママが育児や家事と、役割分担がわかりやすいですが、共働きとなるとそうはいきません。いまだに育児や家事は女性がするもの、女性のほうが得意という考えが強いため、ママは仕事をしながら家庭のことに追われて大忙しです。
このような状況から、共働きで子育てをするのは大変だと感じるママが多いと考えられます。
悩んでいるのはパパも同じ
一方で、悩んでいるのはママだけではありません。共働きの子育ての大変さは、パパも痛感しているはずです。
働き盛りのパパにとって、仕事はとても大切。仕事に没頭したいけれど、育児や家事にも参加しなくてはいけないというジレンマに陥りがちです。
働くママの負担を減らしたいと考えているものの、仕事の都合がつかなかったり、職場の理解がなくて早く帰宅することができなかったりして悩んでいるパパも多くいます。
大変なことばかりではない
共働きの子育ては決して大変なこと、辛いことばかりではありません。ママは仕事をすることで社会との接点ができ、広い視野で子供と向き合えるようになります。子供がいるからこそ仕事にやる気が出る、子供の寝顔を見るから翌日も頑張れる、という声も多く聞かれます。
共働きの子育てに起きやすい問題は?
共働き家庭では、子育てにどのような問題を感じやすいのでしょうか?以下で、共働き家庭の子育てで起きやすいとされている問題をいくつがご紹介します。
子供の預け先が見つからない
夫婦がそろって働く場合、日中に子供を預ける場所が必要になります。しかし、共働き家庭の増加によって、特に都市部では保育園不足が問題になっています。希望の保育園に入れない地域では、妊娠中から保育園を探す「保活」を始める人も。
認可保育園に子供を預けることができず、まずは認可外保育園や一時預かりに預けて働くママもいます。
周囲の理解や協力がない
子供は、ちょっとしたことですぐに体調を崩します。子供が体調を崩してしまうと、保育園を休ませたり、途中でお迎えに行かなくてはいけなかったりして、ママかパパが仕事を休むか早退しなくてはいけません。
その際に、勤務先の上司や同僚の理解が得られないと、肩身の狭い思いをすることも。また、保育園から呼び出されたときに、ママばかりが会社を早退しなくてはいけない場合は、疑問を感じる人もいるでしょう。
子供と向き合える時間が少ない
仕事をしていると、平日に子供と一緒に過ごせるのは朝と帰宅後の数時間しかない、ということもあります。いざ仕事を始めてみて、子供との時間の大切さがわかったというママも多いようです。
家事が思うようにできない
毎日子供のお世話と仕事に追われ、掃除や洗濯といった家事が後回しになってしまいがちです。パパが家事や育児をしてくれたとしても、なかなか思うようにいかず、イライラしてしまうこともあります。
共働きでも育児と仕事を両立させる5つのコツは?
上記のような問題点を解決するにはどうしたらいいのでしょうか。ここでは、共働きで仕事と子育てを両立するためのコツをご紹介します。
子供が小さい時期は、仕事と育児を両立できなくて当たり前なので、うまくいかなくても自分を責めないことが大切ですよ。
1. 時間の使い方を工夫する
その日その日で、するべきことの優先順位をつけて、上手に時間配分をしていきましょう。すべてうまくこなせなくても「○○さえできれば、△△はできなくても大丈夫」とおおらかに構えることがポイントです。
買い物は、ネットスーパーを利用したり週末にまとめ買いをしたりすると、時間が省けますよ。
2. パパや祖父母、地域サービスなどの力を借りる
仕事と育児を両立するには、ママひとりで抱え込まずに周囲の力を最大限に借りることが大切です。パパの協力はもちろん、両親・義両親が近くにいる場合は頼りましょう。
協力してもらうことが難しい場合は、地域の子育てサポートやベビーシッターなどの有料サービスを上手に利用してみてくださいね。
3. 職場での人間関係を大切にする
職場では、日頃から上司や同僚と密にコミュニケーションをとりましょう。子育てをしながら働いていることへの理解を求めながらも、力になってくれるときには感謝の気持ちを忘れないように心がけてくださいね。
4. 家族の健康に気をつける
小さな子供が体を壊しやすいのは当たり前のこと。しかし、できるだけ健康でいられるように、食生活や生活習慣には気をつけるようにしましょう。
子供には予防接種を受けさせておくことも大切です。ママとパパも、日頃から体調管理を心がけましょう。
5. たまには息抜きをする
子育てと仕事に追われていると自分の時間を持つのは難しいもの。でも、たまには家事や育児をパパや周囲の人にお願いして、友人とランチに出かけたり、美容院やエステに行ったりして自分のために時間を使いましょう。
息抜きをして気持ちにゆとりが生まれると、子育てや仕事にも新たな気持ちで向き合えるようになりますよ。
共働きで子育てするためにパパができることは?
一家の経済的な責任はパパが中心である場合も多いですが、だからといってパパは仕事だけをしていればいいという時代でもありません。子育てには「ママの立場からでしかできないこと」だけでなく、「パパの立場からでしかできないこと」もあります。
パパができることとしては次のようなことが考えられます。
共働きのパパができること
● 家事を率先して行う。できないなら文句を言わない
● 平日に子供との時間を取るのが難しければ、休日に時間を確保する
● ママの悩みを積極的に聞いて、気持ちに共感する
共働きでも、パパのほうが残業が多かったり忙しかったりして、ついついママに育児や家事を任せてしまいがちかもしれません。ママの仕事内容や忙しさに関わらず、パパもできるだけ育児や家事に参加するようにしましょう。
このとき、パパは「手伝う」という意識ではなく、「一緒に家事・育児をする」という意識で主体的に取り組めるといいですね。
共働きの子育てを楽しもう
共働きは大変なことも多いですが、仕事にやりがいを感じたり子供との時間を大切にできたりと、素晴らしいこともたくさんあります。
悩みや不安があったら、1人で抱えこまず、まずは夫婦で相談して問題点を解決していきましょう。パパと協力しながら、自分らしいペースで楽しく仕事と子育てをしていけるといいですね。