赤ちゃんのあせもやおむつかぶれ対策のひとつに「ベビーパウダー」がありますが、一時期「ベビーパウダーはよくない」といわれたこともあり、使用に悩むママやパパも多いですよね。現在は成分に基準が設けられ、赤ちゃんに使っても問題がないものが市販されていますが、実際どのような効果があるのでしょうか。今回は、ベビーパウダーの成分や効果をはじめ、種類や選び方、過去に「よくない」と言われた理由も含めてご紹介します。
ベビーパウダーとは?
ベビーパウダーは、赤ちゃんのスキンケア用パウダーの総称です。パウダーを使うことで肌に溜まった汗や水分を吸収・撥水し、肌がふやけた部分に起こりやすい摩擦を軽減する乾燥薬として使われています(※1)。
赤ちゃんの肌では、特に肘の内側やひざ、足首、首元などの割れ目、お尻まわりといった、あせもやおむつかぶれになりやすい場所に使われます。
一時期、ベビーパウダーの成分のひとつである「タルク」に、アスベストに汚染されたものが含まれていた海外製のベビーパウダーが話題になり、その危険性が指摘されました。
しかし、現在は厚生労働省により安全基準が設定され、アスベストが含まれていないかどうかを検査することが義務づけられています(※2)。
ベビーパウダーの成分や効果は?シッカロールや天花粉ってなに?
ベビーパウダーの主成分は、とうもろこしから取れる植物性澱粉の「コーンスターチ」や、粘土鉱物の一種である「タルク」です。先述した通り、現在ベビーパウダーに含まれているタルクは、安全基準をクリアした健康上に害のないものが使用されています。
コーンスターチの吸水性やタルクの撥水性によって、汗が溜まりやすい部分の肌への刺激を軽減する働きがあります。さらに、両成分に共通する消炎作用によって、すでにかぶれやあせもができている部分の悪化を防ぐ効果が期待されています。
ベビーパウダーというと、「シッカロール」や「天花粉(てんかふん)」という名称が広く知られていますが、どちらも同じ主成分を含むベビーパウダーの一種です。「シッカロール」は商品名で、「天花粉」はキカラスウリの根から作られた白いでんぷんのことをいいます。
ベビーパウダーの種類や選び方は?
ベビーパウダーは様々なメーカーから販売されており、形状や主成分以外に含まれるものがそれぞれ異なります。
形状は、ベビーパウダーといっても、女性が使うファンデーションのように粉がまとまった固形のものもあります。
粉状になっているものは、ふかふかのパフにつけて赤ちゃんのお尻全体につけるなど、広範囲に使うときにおすすめ。固形タイプは、粉が舞わないよう顔周りや首元に使ったり、携帯したりするのに適していますよ。
主成分以外の成分としては、商品によっては肌にうるおいを与えるホホバオイルが配合されているものや、わずかに香りがついているものなどもあります。成分や香りには、合う・合わないがあるので、購入前に成分表をしっかり確認しておきましょう。
ベビーパウダーのメリットや効果を把握して上手に活用しよう
最近はベビーパウダーを使う機会も減ってきましたが、特に成分が悪いという理由ではなく、ワセリンなどの軟膏をつかったスキンケアが主流になったことが理由のひとつとして考えられます。
形状が違えば効果やメリットも異なります。例えば、ワセリンなどの軟膏を使うと、肌がべたついて赤ちゃんが不快だったり、ママも抱っこしにくかったりしますが、ベビーパウダーは、夏であれば清涼感もあり、サラサラした状態で同じように肌を保護することができますよね。
それぞれの効果やメリットを把握し、用途に合わせて上手に活用しましょう。