授乳中のお酒はNG?母乳や赤ちゃんへの影響は?もし飲んでしまったら?

監修医師 産婦人科医 藤東 淳也
藤東 淳也 日本産科婦人科学会専門医、婦人科腫瘍専門医、細胞診専門医、がん治療認定医、日本がん治療認定医機構暫定教育医、日本産科婦人科内視鏡学会技術認定医、日本内視鏡外科学会技術認定医で、現在は藤東クリニック院長... 監修記事一覧へ

出産後、「そろそろお酒を飲みたい」「少しなら飲んでもいいかな」と思うこともあるかもしれませんが、実際はどうなのでしょうか。

そこで今回は、授乳中にお酒を飲むのはNGなのか、アルコールが母乳や赤ちゃんに与える影響、授乳中に飲んでしまったときはどうしたらいいのかを説明します。

授乳中にお酒を飲んでもいいの?

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日本では、授乳中の禁酒を勧めているため、お酒を飲むのはやめましょう(※1)。

授乳中に飲酒をすると、30〜60分後には血液中のアルコール濃度が最大になり、その90〜95%が母乳の中から検出されるといわれています(※2)。

また、授乳中に長期に渡ってアルコールを飲んだり、一度に大量に飲んだりすると、プロラクチンの分泌量が低下し、母乳の量が減ったという報告もあります(※2)。

ただし、洋酒入りのお菓子については、焼いてあるものであればアルコール分が飛んでいるので、基本的に食べても問題ありません。洋酒がケーキの上に直接塗られていたりゼリーの中に入っていたりする場合は、控えた方がいいでしょう。

アルコールは母乳を通して赤ちゃんにどう影響する?

母乳 授乳

前述のとおり、アルコールを飲むと30~60分後に血液中濃度が最大になります。その状態で授乳をすると、飲んだアルコール量の1.8〜2.2%が母乳を通じて赤ちゃんの体内に入ってしまいます(※2)。

その結果、赤ちゃんに脳の障害や体の発育の遅れなどが現れる危険性があると考えられています(※1)。

さらに、アルコールを飲んだ後の授乳では、赤ちゃんのおっぱいを飲む量が減ったり、寝る回数が増えたりしたといった結果も出ています(※3)。

上記のような影響は飲む量や頻度によるため、少量を一度だけ飲んだときなどには基本的に心配はいりません。例えば、授乳中にうっかり間違えてお酒を口にしてしまった場合、ごく少量であれば問題はないでしょう。

ただし前述の通り、授乳中に日常的にお酒を飲むのは絶対にやめましょう。

授乳中にお酒を飲んでしまったら?

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もし授乳中にお酒を飲んでしまった場合、その後の授乳はどうしたらいいのでしょうか?

米国小児科学会では、授乳中にお酒を飲んでしまったときの対処法として以下の2つを推奨しています(※3)。

● アルコールを飲んだ後、2時間は授乳を避ける
● ママがアルコールの影響を感じなくなるまで授乳を待つ

少量でも飲酒をしたら、ひと晩程度は授乳を避けておくと安心です。

飲酒前に搾乳し保存しておいた母乳があれば、それを飲ませてください。搾乳した母乳がない場合は粉ミルクで代用するなどして、授乳間隔があかないように気をつけましょう。

授乳中はノンアルコール飲料なら飲んでいい?

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アルコールをまったく含んでいないノンアルコール飲料であれば、授乳中に飲んでも問題ありません。

ノンアルコール飲料と一口にいっても、すべてにアルコールが含まれていないわけではありません。というのも、「アルコール度数が1%未満」であればノンアルコールと表示しても構わないからです(※4)。

ノンアルコール飲料でもアルコールが微量に含まれているものを大量に摂取してしまうと、母乳の中にアルコールが入り込んでしまうことも考えられます。

ノンアルコール飲料を購入する際は、表示をよく確認しましょう。

授乳中の飲酒のリスクを知っておこう

アルコールが母乳に移行すると赤ちゃんの体に影響が及ぶ危険性があります。赤ちゃんの健康を第一に考えると、授乳中の飲酒は控えるに越したことはありません。

万が一、授乳中にお酒を飲んでしまった場合は、今回ご紹介したような方法で対処してくださいね。

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