赤ちゃんにはゼリーをいつからあげていいの?あげるときの注意点は?

監修医師 小児科 武井 智昭
武井 智昭 日本小児科学会専門医。2002年、慶応義塾大学医学部卒。神奈川県内の病院・クリニックで小児科医としての経験を積み、現在は神奈川県大和市の高座渋谷つばさクリニックに院長として勤務。内科・小児科・アレルギ... 監修記事一覧へ

ゼリーは一見すると赤ちゃんでも食べやすそうに思えますが、実は食物アレルギーと窒息事故という2つの点で注意が必要な食べ物です。では、いったいゼリーはいつから、どうやって食べさせたらいいのでしょうか?

今回は、赤ちゃんにゼリーはいつからあげていいのか、あげるときの注意点などについてご説明します。

赤ちゃんはゼリーをいつから食べられる?

ゼリー ピンク グリーン

ゼリーの原材料には、動物由来のゼラチンと海藻由来の寒天があります。粉寒天で作られたゼリーであれば、離乳食後期(生後9~11ヶ月)ごろから与えられます。ゼラチンで作られたゼリーは、明確な基準はありませんが、1歳半を過ぎてからが目安です。

ゼラチンは、アレルギー反応が起きやすく、蕁麻疹や下痢、呼吸困難などの食物アレルギーと呼ばれる症状を引き起こすことがあります(※1)。十分に体力がついてから与えると安心です。

一方、寒天は食物アレルギーを引き起こす物質だとは考えられていないため、離乳食に慣れた後期ごろから与えても問題ないとされています。

赤ちゃんにゼリーをあげるときの方法は?

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赤ちゃんにゼリーをあげるときは、はじめはスプーン1杯以下のごく少量にし、飲み込む様子を確認しながらあげるとよいでしょう。

1歳半以降にゼラチンで作られたゼリーを食べる場合も、一度にたくさんあげてしまうと、食物アレルギーになってしまったときにアレルギーの症状が強く出てしまう可能性があります。

また、ゼリーは表面が滑らかで上向きに吸い込みやすいほか、赤ちゃんは歯が十分に発育しておらず噛む力も未熟なため、弾力があるゼリーを噛まずにのどに詰まらせてしまうこともあります。

ゼリーを食べさせるときは、次のような点を意識して与えてください(※2,3)。

● ゼリーの特性と安全な食べ方を理解する
● 一口の量を多くせず、口の前の方に入れてあげる
● よく噛むように促す
● 食べることに集中させる
● 飲み込むまで大人が側にいて注意して見ている

赤ちゃんにゼリーをあげるときの注意点は?

離乳食 赤ちゃん 日本人

ゼリーは先述のように、のどに詰まらせやすい食品です。赤ちゃんにゼリーを与えるときは、くれぐれも誤飲・窒息事故に注意してください。

食べ物による窒息事故のうち約8割が子どもと高齢者で占められており、なかでも12歳以下の子どもの場合、カップ入りのゼリーによって命に関わる大きな事故も起きています(※2)。

特にこんにゃく入りゼリーは一般的なゼリーより硬く、赤ちゃんにとっては噛み切りにくいものが多いです。冷やすとさらに硬さも増すため、十分に噛みきれないままのどに送り込まれてしまい、窒息しやすくなります(※3)。

一口タイプのこんにゃく入りゼリーのパッケージには、子どもや高齢者には不向きなことを示す警告マークや注意書きが表示されています。

実際、こんにゃく入りゼリーでも過去に窒息事故が起きているため、自発的にしっかり噛むことができるようになるまでは、積極的に与えないようにしましょう。

ゼリーを購入するときや赤ちゃんに与える前に、この警告マークや注意書きがないか確認してください(※2)。

のどにゼリーを詰まらせてしまったときの対処法は?

万が一赤ちゃんがゼリーで窒息してしまったら、できれば他の人に119番通報を頼み、のどに詰まったゼリーを以下の手順で吐き出させてください(※2)。

呼吸ができない状態になると時間との勝負になるため、迅速に応急処置をしましょう。

● 1歳未満の乳児の場合
1. 膝を曲げる、もしくは、椅子に座る
2. 太ももの上に赤ちゃんをうつ伏せに抱き上げる
3. 赤ちゃんの背中の肩甲骨の間あたりを手のひら5〜6回強く叩く

● 1歳以上の子どもの場合
1. 子供の背中側から両手をまわす
2. みぞおちの前で両手を組む
3. 勢いよく両手を絞ってぎゅっと押す

赤ちゃんにゼリーをあげるときは十分注意を

1歳ごろになると、赤ちゃんが食べられる食材も増え、離乳食のバリエーションがぐんと増えます。「食べやすそうだから」と、ゼリーをあげたくなるかもしれませんが、ゼリーを赤ちゃんに与えるときは、食物アレルギーと窒息事故の観点から注意が必要です。

赤ちゃんにゼリーをあげるときは、その危険性を十分理解したうえで、様子をみながら少しずつ食べさせてください。

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