保育ママの料金など、利用条件まとめ。どうやって申し込めばいいの?

子供を産んでも仕事を続けたいと願うママたちを助けてくれる「保育ママ」という制度をご存知ですか?保育園とは異なり、認定を受けた保育者の自宅に子供を預けるのが特徴ですが、利用するにはどうすれば良いのでしょうか。今回は、保育ママについて、その利用方法や料金、利用するメリット・デメリットをご紹介します。

保育ママとは?

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保育ママとは、正式には「家庭的保育事業(保育ママ制度)」といい、厚生労働省の児童福祉法に位置付けられた保育事業のひとつです(※1)。通常の保育園との違いは、保育ママの自宅で子供を保育することです。

事業を行う保育者を「家庭福祉員」と呼ぶこともありますが、現在は「家庭的保育者」「保育ママ」という名称が主流になっています。たとえば、東京都江戸川区では、事業の正式名称を「保育ママ」としていることでも知られています。

待機児童が問題となり、2001年には国が家庭的保育事業の自治体への補助事業を開始。児童福祉法の改正によりガイドラインも制定されるなど、家庭的保育事業が強化されました。

2010年には、保育者の対象を広げ、保育士・幼稚園教諭・看護師などの資格がない人でも保育者として活動できるようになりました。自治体が決めた要件(敷地面積など)を満たすことができれば、誰もが保育者の対象となり、保育園以外の預け先として選択肢の広がりをみせています。

保育ママの内容は?誰でも申し込める?

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保育ママの内容は、基本となる部分は国のガイドラインで定められていますが、自治体や各保育ママによっても差があります。

一般的には、就労や両親の疾病、介護等で保育に欠ける0歳から3歳未満の子供が対象になっていますが、対象年齢は自治体によって異なります。生後6ヶ月から預けられるところもあれば、生後10ヶ月からとしているところもあり、特に受け入れ開始の月齢には、大きな差があります。

保育ママで預かることができる人数は、保育者1人に対して3人以下、認定を受けた家庭的保育補助者とともに保育する場合は、5人以下と定められています。

保育内容に関しては、基本的には通常の保育園と変わりません。登園後は年齢に合った遊びを中心に、室内遊びや、近所に散歩へ行くなどの活動をします。昼食後はお昼寝をして、再び活動をしながら保護者のお迎えを待ちます。

保育ママを利用する方法や時間、料金は?

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保育ママを利用する方法や時間、料金も自治体や保育ママによって異なります。

以下に、基本的な保育時間、料金、利用方法をご紹介します。

基本的な保育時間

・ 月~土で原則1日8時間
・ 保育時間は、7時30分~18時30分頃が目安
・ 延長保育を行っている場合は20時30分頃までのところが多い
・ 日曜日や祝日、年末年始、年次は休みのケースが多い
※上記を目安に、両親の労働時間や家庭の状況に合わせて、家庭的保育事業を行う保育者が決める

利用料金の平均

利用料金は、世帯収入で決まることもあれば、固定料金ということもあります。自治体によっては、家庭の状況に合わせて、補助金が出るところも。

・基本料金(月額):10,000~59,000円
・時間外(1時間):400~800円
※基本の保育料のほかに、ミルク・おむつ代・給食費・雑費が必要なケースもある

利用方法

住んでいる地域の役所で、登録されている保育ママを紹介してもらう方法がほとんどです。契約は保育ママと直接行いますが、契約前に保育場所の見学や保育ママと直接話をする機会を作るのがおすすめです。

保育ママを利用するメリット・デメリットは?

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家庭的保育事業(保育ママ制度)は、少人数だからこそのメリット・デメリットがあります。大切な我が子を預ける場所なので、どちらも把握したうえで利用を判断しましょう。

保育ママを利用するメリット

・ 少人数なので柔軟な対応をしてもらいやすい
・ 異年齢同士での保育が多くコミュニケーション能力の向上にも役立つ
・ 家庭的な雰囲気のなかで過ごせる
・ 1人1人としっかり向き合える
・ 育児について細かく相談できる
・ 感染症などがうつりにくい
・ 保育者と家族の信頼関係が築きやすい

保育ママに預けるデメリット

・ 原則3歳までなので、途中で転園が必要
・ 延長をしているところが少ない
・ 保育ママの都合(研修・急用・病気など)で休みになることもある
・ 保育ママによって保育の質が異なることもある
・ 給食が出ないところはお弁当・おやつを持参する必要がある
・ 園庭などの広い遊び場に欠ける
・ 集団行動、集団のコミュニケーション能力の向上に欠けることも

地域の保育ママについて自治体に確認してみよう

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保育ママは、国や自治体も力を入れていて、定期的に保育ママの自宅を巡回・指導をはじめ、講習や研修を行うなど、少しずつ保育事業として確立してきています。

最近では、子育てを終えたママが「保育ママとして働きたい」という希望が増えるなど、人気の職業としても広がっています。信頼して子供を預けられる場所が増えることは、共働き家庭にとっては嬉しいですよね。

保育ママでは、急に休みになるときは、地域の保育施設と連携してサポートしてくれることもあります。待機児童問題で悩んでいるママは、一度地域の役所に相談してみてくださいね。

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